NTTドコモのiモードケータイと、格安SIMを入れたスマートフォンの2台持ちを考えています。iモードケータイは通話専用にしたいのですが、家族とのやりとりやWebサービスの都合からiモードメールをやめるわけにはいきません。iモードメールをスマホ側でやりとりする方法はありませんか?
あります。ケータイ回線で「spモード」を契約して「ドコモメール」を使ってください。手順は若干煩雑ですが……。
(ITmedia Mobile編集部 井上)
国内通話定額と低廉なデータ通信料金を両立する手段の1つとして、大手キャリアのフィーチャーフォン(ケータイ)とMVNOのいわゆる「格安SIM」を入れたスマホ・タブレット(以下「格安SIM端末」)を2台持ちするケースが増えています。特にNTTドコモでは、カケホーダイプランをパケットパックなしでも契約できますから、このような2台持ちにはピッタリです。
一方で、ケータイのパケット定額(パケットパック)は解約しても、iモードメールだけは使っているという人も少なくないようです。Webサービスや連絡手段の都合からキャリアメールのアドレスが必須というケースもまだまだあるからです。
「通話はケータイ、メールはスマホ」という分業を質問者は目指しているものと思われますが、結論から言うとケータイ回線で「spモード」を契約して「ドコモメール」を使えば、格安SIM端末でもキャリアメールの送受信は可能です。ただし、一部に煩雑な作業が必要です。以下に手順や注意点を記します。
大前提として、格安SIM端末でドコモメールを利用するにはケータイ回線にひも付いた「dアカウント(docomo ID)」が必要です。手続きを開始する前に、ケータイ回線のdアカウントを確認しておきましょう。確認方法とID・パスワードを忘れた際の対処法は、以前のQ&Aを参照してください。
まず、ケータイ回線でspモードを契約します。手続きはドコモショップ(店頭)、ドコモインフォメーションセンター(電話)やMy docomo(Web)から行えます。
この手続きの際にiモードを同時に解約すると、iモードメールのアドレスをドコモメール(spモードメール)に継承できます。iモードを解約すると、ケータイのiモード通信はできなくなりますが、通話しかしないなら問題ないでしょう。なお、「マイメニュー引継ぎ」に対応しているコンテンツサービスは自動的に解約されないので、必要に応じて解約してください。
なお、ケータイ回線で旧料金プラン(FOMAプラン、Xiカケ・ホーダイなど)を契約している場合は「spモード(iモード契約可)」を重畳契約してメールアドレス入れ替える方法もあります。
次に、dアカウントを使ってドコモメールにログインする許可を与えます。
この手続きは、ドコモメールとひも付いたケータイ回線からspモードに接続して行います。要するに、ケータイ回線のSIMカードを、一時的にスマホ・タブレット・spモードケータイに入れて手続きをする必要があるのです。
この際、ケータイ回線がFOMA(3G)契約である場合、LTE(Xi)スマホ・タブレットではデータ通信ができない可能性があります。もしもSIMカードを入れて通信できない場合は、設定時だけ3G(FOMA)スマホかspモードケータイを別途用意して手続きを進めてください。また、設定にかかるパケット通信料金は有料ですから、パケット定額・パケットパックを契約していない場合は料金にも気を付けましょう。
これらの注意点を乗り越えたら、ログイン許可手続きを行います。手順は以下の通りです。
これで設定が完了すれば、格安SIM端末でドコモメールを受信する準備が整います。
最後に、格安SIM端末でドコモメールの送受信設定を行います。
使う格安SIM端末が「dアカウント設定」に対応するドコモのAndroid端末(一覧)である場合、dアカウントを端末に保存しておけば、純正のドコモメールアプリを使ってメールの送受信ができます。
それ以外の端末では、IMAP(Internet Message Access Protocol)に対応するメールアプリを使って送受信できます。Androidの「Gmail」アプリやiOS(iPhone/iPad)の「メール」はもちろん、アプリストアにあるメールアプリの多くもIMAPに対応しています。設定に必要な情報は、ドコモのWebサイトで公開されています。
いずれの方法でも送受信できるのは通常のメールのみです。「メッセージR」「メッセージS」の受信には対応しません。注意してください。
「格安SIM Q&A」では、読者の皆様から格安SIMにまつわる質問を受け付けています。「そもそも格安SIMとは?」という初歩的な質問から、「あのサービスの使い勝手はどうなのか」という突っ込んだ質問まで、何でもOKです。編集部で可能な限りお答えします。皆さんのご質問をお待ちしています!
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