NMPが先か、NASが先か――「NMP-1000P」のNAS性能を試す:“最強QNAP”番外編(2)(2/2 ページ)

» 2011年01月28日 11時59分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
前のページへ 1|2       

NMP-1000Pでデータ保全を考える

 NMP-1000PをNASとして見た場合、最大の問題になるのがRAIDを組めない点、そしてバックアップの仕組みがない点だ。そこで、PC側のバックアップ先としてNMP-1000Pを利用することを考える。最悪、NMP-1000Pのディスクがクラッシュしても、元のデータがPC側に残っていればよしとする運用だ。

 PCからのバックアップにはQNAPが配布している「NetBak Replicator」を使用するのが簡単だ。NetBak Replicatorには大きく分けて2つのバックアップ機能がある。1つは定期的にバックアップタスクを実行するスケジュールバックアップ、もう1つは指定フォルダ以下を監視し、変化が加えられたら特定のディレクトリ以下を定期的にコピーする監視バックアップだ。

 NetBak Replicatorの設定はやや混乱しやすいところがあるので説明しておこう。NetBak Replicator起動時に表示されるバックアップタブの設定はメインタスクとも言えるもので、画面中央がバックアップ元、画面上部のNAS/共有フォルダがバックアップ先になる。バックアップ先は虫眼鏡アイコンをクリックして選択する。

 この状態で開始ボタンをクリックすれば、ただちにバックアップが開始され、スケジュールをクリックすればスケジュール設定画面が開く。また、監視ボタンをクリックすれば開始ボタンと同様に即座にバックアップが開始されるが、その後も監視を続け、ファイルやフォルダが更新されると自動的にミラーリングが行われる。

 スケジュール設定画面には「スケジュール・バックアップの詳細」ボタンがあり、これをクリックするとメイン画面とは別にバックアップ元、バックアップ先、実行日時を指定できる。なぜかここではバックアップ先に制限がなく、ローカルドライブに対してのバックアップも可能だ。その代わりに監視バックアップはできない。また、こちらでは「バックアップ先フォルダまでのパスの識別子を保存しない」というオプションが利用できる。このオプションにチェックを入れない場合は「<ローカルドライブ名>\<パス>」、メインタスクでは「<ユーザー名>\<コンピュータ名>\<ローカルドライブ名>\<パス>」と非常に長いパスがつけられる。

メインタスクのバックアップ先は虫眼鏡アイコンをクリックしてNAS、共有フォルダを選択する(画面=左/中央)。スケジュール・バックアップの詳細では複数のバックアップジョブを設定できる。ここではバックアップ先にNASだけでなくローカルドライブも指定可能(画面=右)

メインタスクや「バックアップ先フォルダまでのパスの識別子を保存しない」にチェックを入れない場合は非常に長いパスになる(画面=左)。NetBak ReplicatorのマニュアルはQNAPのWebサイト(TurboNAS取扱説明書)にある。

「OpenNMP+」で機能を拡張してみる

 NMP-1000PはTurboNASと比較するとメディアプレーヤー以外の機能は限定的であるものの、ダウンロードステーションやWebファイルマネージャなどの機能は健在だ。もっとも、NMP-1000Pを“いじり倒したい”人にとっては各種アプリのインストールを容易にしてくれるパッケージマネージャが用意されているかどうかが気になるところだろう。

 TurboNASシリーズであればQPKGやIPKGといったパッケージマネージャが用意されており、自由に機能を拡張できる。一方、NMP-1000Pでは、OpenNMP+というパッケージにアプリストアASAPのインタフェースが含まれており、QPKGよりも簡単にインストールできるようになっている。ただし、OpenNMP+自体がまだ実験的なものなので利用は自己責任だ。なお、OpenNMP+のインストール先はUSBメモリ限定となっているのでNMP-1000P用に1本専用のものを用意しよう。

ダウンロードステーションの画面はTurboNASシリーズと共通だが、HTTPのダウンロードはサポートしておらず、BitTorrentのみだ(画面=左)。ダウンロードステーションのフロントエンドアプリQGetはTurboNAS/NMPの両方をサポート。ただしNMPの残り時間は不正確なようだ(画面=中央)。合法トレントサイトの1つ、Linux TRACKER(画面=右)

Webファイルマネージャーは旧式(画面=左)。OpenNMP+はQNAPフォーラムからダウンロードする(画面=中央)。インストールには7分程度かかった(画面=右)

アプリケーションポータルから追加モジュールのインストールが可能。常駐プロセスが増えるとプレーヤー機能のパフォーマンスに影響するのでむやみにインストールするのは避けよう(画面=中央)。NMP-1000Pで動作するアプリの一覧。MIPSの欄を参照する(画面=右)


 前回述べたとおり、NMP-1000Pはネットワーク経由でもBD ISOイメージを再生できるパワフルなネットワークメディアプレーヤーだ。そのパワーを生かしてNAS機能のパフォーマンスもNMP-1000から大幅に向上しており、TurboNASと比較すると機能制限が見られるものの、ミニマムスタートとしては十分なNAS機能を利用できる。TurboNASを導入するほどではないけどメディアプレーヤーを買うついでにNASもほしいという人や、家庭内NASに興味がある人の入門機としても、NMP-1000Pは非常に魅力的な製品だ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月26日 更新
  1. 実売3万9800円でノートPCを3画面化! ソースネクストのデュアル拡張ディスプレイ「DGP-DMD1401」を試す (2026年09月25日)
  2. AndroidとChromeOSが融合した次世代PC「Googlebook」の実機を見てきた ――AI統合で何が変わるのか? (2026年09月25日)
  3. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  4. なぜ競技用ゲーミングPCは光らない? HPSC久木留所長とマウス軣社長が語るアスリート支援の未来 (2026年09月24日)
  5. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  6. 「これはわれわれにとってのTGSだ」 ロジクールGが年に一度の旗艦イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催 熱気あふれる会場を現地レポート (2026年09月25日)
  7. GeForce RTX 5080は30万円超えの空気感――GPU高騰の裏で見つけた7割引の水冷パーツと8万円台の小型PC (2026年09月26日)
  8. 12インチ「Surface Pro」と13インチ「Surface Laptop」に個人向けの第2世代が登場 Snapdragon X2 Plus搭載でメモリは最大24GBに (2026年09月24日)
  9. ロジクールGの新型マウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」や8K対応キーボード「PRO X2 RAPID」を見てきた (2026年09月24日)
  10. 天空がCore Ultra 5を搭載した10.51型2in1ノート「TENKU Note Pro AI」を発売 (2026年09月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー