スマートフォンでは、SMS、キャリアメール、Gmail、PCメールなど多彩なメールサービスを利用できる。同キャリアでスマホに乗り換えた場合は、ケータイで使っていたアドレスを引き継げるのがうれしい。しかし、その使い勝手は大きく異なるので、使い方をしっかり確認しておこう。今回はSMSとキャリアメールの基本について解説する。
まず、SMSとはケータイ同士で短いメッセージをやりとりするサービスのことで、各社で名称は異なる。Androidの場合、ドコモでは「メッセージ」アプリ、auでは「SMS(Cメール)」アプリ、ソフトバンクでは「メール」アプリを利用する。また、SMSはiPhoneでも利用でき、「メッセージ」アプリを用いる。
SMSはメールアドレスではなく、電話番号でメッセージを送れるのが最大の利点。同キャリア間だけでなく、他キャリアとのやり取りもできるので、メールアドレスは分からなくても電話番号は知っているというときに使うといいだろう。ただし、SMSでは写真などの添付はできない。
各社ともにSMSの送信には1回あたり3.15円が発生し、受信は無料で行える。ただ、auとソフトバンクでは、SMSの送信が無料になるケースもある。auの場合、「プランZシンプル」に加入していれば、auケータイ同士の送受信が無料になる。ソフトバンクの場合は「ホワイトプラン」「ホワイトプラン(i)」または「ゴールドプラン」「ゴールドプラン(i)」に加入していれば、ソフトバンクやディスニー・モバイル・オン・ソフトバンクの端末との送受信が無料だ。送信できる文字数には差があり、Androidは全角最大70文字、iPhoneは最大670文字。ただし、プランによって通信料が異なってくるので注意しよう。
iPhone同士でメッセージをやり取りする場合は「iMessage」を利用することになる。ただ、使用するのは「メッセージ」アプリで問題ない。この「iMessage」はiOS 5を搭載したiPhone、iPad、iPod touch間でやり取りできるメッセンジャー機能のことで、あて先欄に入力したアドレスや電話番号がiMessageに対応していれば、自動でiMessage扱いに切り替わる。送受信にはパケット通信料がかかるが、Wi-Fi接続している場合はかからない。
送受信の容量は無制限で、写真、動画の添付も可能。また、複数名にあてて送信することができる。ただし、その中の誰かがくれた返信は、あて先に含まれている全員に見えるので注意しよう。
このサービスが優れているのは、iMessageを設定した複数のデバイス間でメッセージの履歴を同期できる点にある。iPhoneに届いたメッセージをiPadで確認して返信するといったことが可能だ。
ケータイと同じアドレスを用いるキャリアメールは、各社サービスの名称が異なる。Androidの場合、ドコモでは「spモードメール」、auでは「Eメール」、ソフトバンクでは「SoftBankメール」と呼ぶ。iPhoneの場合は「MMS」と呼び、「メッセージ」アプリを用いる。なお、auのiPhone 4Sでは、「Eメール」アプリからもキャリアメールの送受信ができる(メッセージアプリとの併用はできない)。3GやLTE回線を使った場合はパケット通信料が発生するので、パケット定額サービスを利用したい。
ケータイでも機種によって送受信できるメールの容量が異なるが、スマホでもそれは同じだ。ドコモはメール本文と合わせて10Mバイト(契約時は2Mバイトだが、メール設定にて変更できる)、auは最大2Mバイト、ソフトバンクも最大2Mバイト(機種により異なる)のメールを送受信できる。iPhoneのMMSでは、ソフトバンク版は最大300Kバイトの添付ファイル、au版は最大3Mバイト(送信時に添付画像が自動で圧縮される)のメールを送受信できる。
スマホ同士だと送受信できる容量が大きいのであまり問題ないが、スマホからケータイに写真を送信する際は、サイズを小さくしてから送った方がいいだろう。スマホから送るメールで添付する機会が最も多いのは写真ではないだろうか。ドコモのspモードメールでは、「新規メール」をタップすると、メール作成画面になる。ここでクリップマーク横の空欄をタップし、ファイルを選択すればOK。10Mバイトまでなら複数のデータを添付可能だ。
iPhoneの場合もほぼ同じで、メッセージアプリを起動し、メール作成画面を立ち上げてカメラアイコンをタップすれば、写真や動画を添付できる。
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