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スリムボディのCULVノートPC「Vostro V13」でベンチマークテストを走らせた5万円台で買えるアルミボディ(2/2 ページ)

» 2010年01月29日 10時45分 公開
[田中宏昌(撮影:矢野渉),ITmedia]
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性能はデュアルコアCPU搭載モデルに及ばず

評価機のWindowsエクスペリエンスインデックス画面

 最後に、評価機でベンチマークテストを実施した。評価機の構成は、CPUにシングルコアのCore 2 Solo SU3500(1.4GHz/2次キャッシュ3Mバイト)、メモリは2Gバイト、HDDは320Gバイト(7200rpm)、無線LANはIEEE802.11b/gで、Bluetooth 2.1も内蔵する。グラフィックス機能はチップセット内蔵のIntel GMA 4500MHDで、OSは32ビット版のWindows 7 Professionalだ。

 PCの総合的なパフォーマンスを計測するPCMark VantageとPCMark05では、さすがにシングルコアCPUだけに低価格CULVノートPCで採用例が多いデュアルコアのCeleron SU2300(1.2GHz)の後じんを拝しているが、HDDやMemoryなどは順当な結果を残している。

 グラフィックスの性能は、チップセット内蔵だけにゲーム用途では期待できないが、SOHO向けモデルであることを考えれば、2Dの描画性能に不満はない。

PCMark Vantage(1024×768ドット/写真=左)と、PCMark05(写真=右)のテスト結果

3DMark06(1366×768ドット/写真=左)とFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3(写真=右)のテスト結果

 バッテリーの駆動時間は、海人氏のBBench 1.01で計測した。無線LANで常時接続し、BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」としている。バッテリーの容量は11.1ボルト 30ワットアワーで、公称の駆動時間は約4時間30分だが、電源プランはデフォルトのままだと3時間26分(液晶の輝度は最高)、「省電力」では4時間37分(液晶の輝度は40%)動作した。前ページで触れたように、一般的なノートPCのように予備バッテリーに交換することはできないが、最高輝度・常時接続の状態で3時間30分近く持てば、ちょっとした外出でも問題なく対応してくれるだろう。

 スリムボディのためボディの発熱などは気になるが、システムに高い負荷をかけても底面が36度にしかならず、手の触れる部分はいたってクールだった。ファンの風切り音も気にならず、発熱や騒音面は非常に優秀だ。


 現行のVostro V13はデュアルコアCPUが選べず、メモリやバッテリーの交換も気軽にできないなど、細かいところで気になる部分はあるが、SOHO向けのシンプルなパッケージとして考えれば十分な性能を確保している。アルミを使った質感の高いボディも好印象だ。価格は評価機のパッケージで6万9980円、Celeron 743を搭載したエントリーパッケージで5万2980円と安価にまとまっている。Netbookや低価格のCULVノートPCは、見た目がチープでどうにも食指が動かないと思っているユーザーには、福音となる1台といえそうだ。

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