タブレット? iPhone OS 4.0? iLife 2010?――気になるウワサをひとまとめAppleイベント現地リポート

» 2010年01月27日 16時25分 公開
[鈴木淳也,ITmedia]

「これまでで最も重要な製品」って、やっぱりアレ?

ジョブズCEOが「最も重要な製品」と語るのは……(写真は2009年9月のスペシャルイベントのもの

 米Apple主催のスペシャルイベントが米国サンフランシスコにて1月27日の午前10時(日本時間で28日午前3時)からスタートする。ここ数年、年に2〜3回ほど不定期に開催される同社のスペシャルイベントだが、「強力なラインアップ」「これまでで最も重要な製品」というスティーブ・ジョブズCEOの声も漏れ伝わってくるほど、今回のイベントにかける情熱と自信は並々ならぬものを感じる。

 さて、このイベントで発表される新製品だが、最も有力だといわれているのがタブレットだ。「Apple Tablet」「iPad」「iSlate」などさまざまな名称候補の挙がっている製品だが、すでに各種のリーク情報もあり、製品の全体像やターゲットなどはおおよそ把握されつつある。

会場となるYBCA(Yerba Buena Center for the Arts)。とある1月に撮影した何もイベントが開催されていないときの普段の景色だ。突き抜けるような晴天に、むしろ青空が暗く見えてしまうほど

 典型的なものはWall Street Journal(WSJ)が1月5日に掲載した「Apple to Ship Tablet Device in March」という記事で、「1月末日に発表」「発売は3月」「タブレットのサイズは10〜11インチ」「価格帯は1000ドル前後」という情報が読み取れる。また、このサイズの液晶(あるいは有機EL)パネルが極端に不足しているという話も伝わっており、その原因をAppleによるパネルの大量発注に求めるウワサがこうした情報に真実味を与えている。

 次いで話題となっているのが、タブレットの市場ターゲットだ。一般に、これまでのタブレットPCといえばビジネス現場で使う作業ツールや、ガジェットマニア向けのサブPC的な扱いが多かった。しかし、Appleが今回目指しているのは一家に1台、日々の生活に密着した家族共有型のコンシューマー製品だという。これは同じくWSJが報じた「Apple Sees New Money in Old Media」という記事で触れられており、テレビ、音楽、ニュース、新聞、雑誌、日々の身近な情報など、いわゆるコンテンツを消費(Consume)するためのメディアプレーヤー的な役割を担うという。調査会社の米Flurryのリポート「Apple Tablet: The Second Stage Media Booster Rocket」によれば、こうしたエンターテインメントやネット対応機能に加え、ゲームを含んだ3つの分野がAppleタブレットの中核になるようだ。

現地時間で1月25日から会場設営工事がスタートした。サンフランシスコはここ2週間ほど雨天続きで天候に恵まれない状態となっている。工事の方々、お疲れさまです

 タブレットに関してもう1つ重要なのが「Kindle」などに代表される電子書籍リーダーとしての役割だろう。電子書籍の市場は、昨年末の米Amazon.comでの売上が紙の書籍を抜くなど、もはや出版社にとっても無視できない規模にまで成長している(関連記事:2009年クリスマスギフトの主役はKindle──Netbookは投げ売り)。

 一方、Amazon.comのシェア拡大による発言力の強化を警戒する関係者も多く、今回発表されるAppleのタブレットがその有力な対抗馬になるとみられている。Appleが既存の大手出版社らと提携交渉を進めていることは、WSJの「Publisher in Talks With Apple Over Tablet」という記事や米BusinessWeekの報道が伝えている。このほか、出版社の米McGraw-Hillとの提携では、電子テキストブックといった教育市場をターゲットにしたコンテンツの準備を進めているともいわれており、家庭に教育現場と、まさにいまのAppleが強みをもつ市場を狙っていることが分かる。

iPhone OS 4.0やiLife 2010も……?

 このタブレットは、iPhone OSを搭載して登場するのではないかというウワサだ。1月27日当日(現地時間)にはiPhone OS 4.0のプレビューが行われ、同時にタブレットでの開発環境が公開される可能性がある。前述のFlurryのリポートによれば、AppleはiPhoneとiPod touch向けにApp Storeで培われた13万以上のアプリ資産をタブレットに引き継ぐべく、互換性の検証や開発者への支援をバックエンドで進めているという。またiPhone OS 4.0は2010年夏ごろに登場が見込まれる第4世代iPhoneに搭載されるとみられ、ここでのプレビューが新iPhoneのヒントになる可能性も高い。

 このほかのウワサとしては、毎年1月初旬のMacworldで発表されていた「iLife」のアップデートが行われるのではないかというものもある。iLife 2010ではどの製品のどの機能が強化されるかといった詳細は不明だが、iWorkのアップデートも含め、このタイミングで発表される可能性が高い。

 また、可能性は低いものの、MacやMacBookの新製品、iPod touchのアップデートなどが発表されることも考えられる。BusinessWeekが報じている話として、AppleがMicrosoftと提携し、iPhoneのデフォルト検索エンジンを「Bing」に置き換えるべく交渉を進めているウワサもある。Googleとの関係が悪化するAppleにとって、検索エンジンは数少ない代替の利かないサービスの1つだが、これにMicrosoft Bingを加えることで、Googleとの関係を対等なものにする狙いがあるとみられる。いずれにせよ、数々のタブレットやiPhoneにまつわる憶測の多くはもうすぐ真相が明らかになるはずだ。

開催前日のYBCAの風景。すでに中継車の姿も見える

 以上がこれまでに出てきたウワサのまとめだ。そのほとんどが12月末から1月にかけての1カ月程度で現実味を帯びてきたものであり、意図的、あるいは現場に近いレベルからのリークとして比較的正解に近い内容が多いと筆者は考えている。読者のみなさんはどう考えるだろうか? ぜひ当日の発表を楽しみにお待ちいただきたい。PC USERでは現場からの速報を追ってお届けする予定だ。


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