東日本大震災の発生以降、さまざまな情報を収集・発信する際に、スマートフォンのアプリが活躍している。iTunes Storeでは震災後、災害対策アプリケーションのページ(外部リンク)が公開されており、災害時に役立つ無料アプリが数多く紹介されている。今回は、そこで取り上げられているものも含め、いざというときに役立つiPhone向けアプリを紹介しよう。
ゆれくるコール for iPhone(RC Solution Co./無料)
余震が続いている中、緊急地震速報に対応していないiPhoneにインストールしておきたいのが「ゆれくるコール” for iPhone」だ。気象庁から配信される緊急地震速報を利用し、インターネットを介して地震速報を通知するアプリで、設定した予測地点に到達する震度と時間を地震発生時に通知する。
ただし、携帯電話などに一斉配信される緊急地震速報とは仕組みが異なり、利用者が多くなると通知に時間がかかり、揺れに間に合わない場合もあるので注意したい。また、利用する際に通知する震度と予測地点の設定をするが、あまり小さな震度で設定すると通知が多くなってしまうこともある。煩わしさを感じるなら設定を見直しておこう。
i緊急装置(CUBY COM/無料)
自分の居場所を誰かに伝えられれば、万が一のトラブルに遭ってしまった場合にも助けを求めたり、安否を連絡したりできる。「i緊急装置」では、あらかじめメールの送信先を登録しておき、緊急連絡の際にはほぼワンタッチで連絡できる。「ally」は本来、コミュニケーションのためのアプリだが、GPSを活用して、今いる場所を知り合いと共有できる。
Help me for iPhone(aguuu/無料)
ボタンをタップするだけで、指定しておいた電話番号に電話をかけたり、メールを送信したりできる。Twitterとも連携し、あらかじめ決めておいたメッセージを投稿することも可能だ。警報アラームを鳴らせるほか、iPhone 4ならLEDライトを点灯できるなど、緊急時に使用する機能もまとめられている。
画面上のボタンを押すとサイレンが鳴り、周囲に緊急事態を知らせることができる。また、指定のメールアドレスに現在地情報を付加してメールを送信する。ただし、マナーモードにしているとサイレンの音は鳴らないので要注意。
ally(CA MOBILE,LTD./無料)
GPSを活用して、自分の居場所や行動をユーザーと共有する位置コミュニケーションサービス。周辺のスポットでチェックイン(ココダヨ)すると、友達(ココトモ)と位置情報を共有できる。コメントや写真を投稿することも可能だ。実名での利用を原則としており、アドレス帳の中からallyを利用しているユーザーを検索して友達になり、アドレス帳内の知り合いをallyに招待できる。
大きな災害時には通常時の数十倍の通話が集中することがあり、その際にはネットワークがダウンするのを防ぐため発信規制がかけられて電話がつながりにくくなる。こうした状況でも安否の確認ができるように、各キャリアは災害伝言板サービスを提供している。今回も震災発生直後から伝言板サービスは提供されており、スマートフォンでもケータイと同様に、情報の確認だけでなく登録もできるようになった(一部機種を除く)。また、各キャリアの伝言板サービスは相互に連携しているので、他キャリアのユーザーの安否情報も確認できる。iPhoneでは専用のアプリが提供されており、全国で登録や閲覧が可能だ。
災害用伝言板(SOFTBANK MOBILE Corp./無料)
キャリアの伝言板サービスは、大きな災害が起きていないときでも、毎月1日と15日、防災週間、防災ボランティア週間、正月三が日には体験サービスが実施されている。伝言板サービスを使ったことがない場合は、これらの機会も利用して使い方を確認しておくと、より安心だ。
「災害用伝言板」は、iPhoneでソフトバンクの災害伝言板サービスを利用できるアプリ。全国で安否情報の登録が可能だ。なお、Wi-Fi環境では使えないので、利用する際にはWi-Fiをオフにする必要がある。
安否検索(Isoroot.Inc./無料)
複数の安否確認サービスをまとめて検索できるアプリ。携帯電話キャリア各社の災害用伝言板やGoogleの「Person Finder」、赤十字国際委員会などが提供する安否確認Webサービスを一括で検索できる。探す相手の名前と電話番号を事前に登録することで利用し、最大5人まで登録可能。本名を登録している場合はTwitter上での検索もできる。
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