インタビュー
» 2012年08月15日 12時00分 UPDATE

開発陣に聞く「Xperia GX SO-04D」(後編):正統進化を果たした「Xperia GX SO-04D」の次に期待するもの (1/2)

ディスプレイ、チップ、カメラ、通信サービスなどで、現在求められる最高峰のスペックを手に入れた「Xperia GX SO-04D」。インタビューの後編では、機能や使い勝手を中心に、マーケティング担当の中田氏に話を聞いた。

[田中聡,ITmedia]

 「Xperia GX SO-04D」のインタビュー前編ではアーク形状復活の意図やデザインとカラーのこだわりを聞いた。後編ではLTE対応、バッテリー、物理キー、Walkmanアプリ、カメラなど、機能や使い勝手に関する話をお届けする。

photophoto ソニーモバイル製の「Xperia GX SO-04D」。ボディカラーはBlackとWhite
photo 左からマーケティング担当の中田氏、デザイン担当の杉山氏、金田氏

LTEは良いタイミングで対応できた

photo 中田氏

 「Xperia NX SO-02D」「Xperia acro HD SO-03D」が発表されたときに「なぜLTE対応ではないのか」という声が一部で聞かれた。この時点で他社からはXi対応スマートフォンが発売されており、北米でLTE対応の「Xperia ion」が発表されたものの、日本でLTE対応Xperiaがお目見えするのはいつになるのか、とやきもきしていた人も多いだろう。「海外ではionが発売されており、日本のお客様の中にも日本でLTE対応機の発売を期待する声はいただいていました。エリアが拡大された2012年は、LTE端末を出す良いタイミングではないかと思いました」と中田氏は振り返る。もちろんドコモが考えるラインアップの兼ね合いもあったのだろうが、2012年夏モデルでは昨冬モデルからQualcommのチップが1世代新しくなり、LTEモデムを含む1チップとなって省電力性能が向上している。エリアとチップのバランスを考えると、2012年夏がLTE端末の投入を開始する良いタイミングであることは合点がいく。

 Xperia GXの前モデルXperia NXと比べると、機能面ではおサイフケータイ(FeliCa)もプラスされた。ワンセグや防水ではなくおサイフケータイを選んだのは「市場調査をした結果、おサイフがないと買わないという声がけっこう大きいためです」と中田氏は話す。GXでは、ハイスペックでありつつも薄いというコンセプトを重視したため、サイズ増につながる防水やワンセグの搭載は見送った。

 LTE対応となったことでバッテリーの持ちが懸念されるが、「ユーザビリティを落とさずに、いかにして消費電力を抑えるかを当初からの重点課題として開発してきました」(Xperia GXの商品企画担当)という。まず1700mAhというXperia NXと同じバッテリー容量を確保した。このバッテリーは新規で開発したものだ。「LTE回線を使う端末の電力消費量が大きいのは事実です。デザイン性を重視しながら1700mAhのバッテリーを搭載しました。このサイズでは一番大きいもので、デザインと電力消費量のバランスを考えると、ベストな着地点だったと思います。私もXperia GXを検証用に使っていますが、1日普通に使って家に帰るまで、残量がゼロになることはありません」(中田氏)

 もちろん中田氏のケースは一例であって、ヘビーに使うと半日で残量が尽きてしまうようなこともあるだろう。「バッテリーの減りが速い、大きくしてほしいという声があることは認識しています。それを補うために、ソニーからも外付けバッテリーを発売していますし、内蔵バッテリーをもう1つお買い求めいただくことで対応できます。バッテリー容量を補うだけの環境はあると考えます」(中田氏)

物理キーは搭載しなくてもOK?

photo ナビゲーションバーに戻る/ホーム/タスクの仮想キーがある

 従来のXperiaシリーズのユーザーがXperia GXに触れて違和感を覚えるのは、ディスプレイ下にキーがないことではないだろうか。GXではOSがAndroid 4.0になった関係で、画面下部のナビゲーションバーを仮想キーとして使う仕様になっている。そのため、スリープ状態から復帰させるには、上端の電源キーを押す必要がある。他社のAndroid 4.0端末には独自にホームキーを備えるものもあるが、ソニーモバイルではAndroid 4.0の仕様に準じた。「Android 4.0はソニーモバイルの端末として初めてプリインストールしたこともあり、OSの特長を生かしてソフトウェアを開発しました。表面をフラットにすることで、画面が際立つというメリットがあります」と中田氏は説明する。

 ただ、「今後物理キーを一切搭載しないということではありません」と中田氏は補足する。「極端な話ですけど、過半数の方が『物理キーがないと買わない』という事態になったら、ユーザーの声をくみ取って物理キーを入れることはあるかもしれません。決して排除したわけではありません。今回はOSの特長やデザインコンセプトを重視しているので、そこのバランスを考えました」(中田氏)

 ちなみに、Xperia NXとXperia acro HDでは物理キーの代わりにセンサーキーを搭載した。この点についてユーザーからネガティブな反応は多かったのだろうか。中田氏は「『他社ではホームキーだけが残っている機種もあるけど……』という声は少し聞きましたが、今までの商品以上に大きな反応はなかったと認識しています」と説明する。「他社と比べる方は、すでにスマートフォンをお使いの方が多いですが、そういった方は市場全体ではあまり多くありません。これから市場を支えていく大多数は、初めてスマートフォンを購入する方です。初めて使うモデルとして物理キーがなくても、意外と気にならないのかなと思います」(中田氏)

 使い勝手という意味では画面サイズも気になる。Xperia GXでは4.6インチという大型ディスプレイを搭載しているが、「GALAXY Note」や「Optimus Vu」など5インチ強のディスプレイを備えたモデルも登場している。ソニーモバイルとして画面サイズをどのように考えているのだろうか。中田氏は「5インチ強のモデルも検討はしていく必要があると考えています。ただ、今この夏の段階では、まだそれほどニーズがないのではと思います。現時点で具体的なことは言えません。状況を見ているところです」と話した。

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