米Appleは1月27日(現地時間)、米サンフランシスコ市内のYerba Buena Center for the Artsでスペシャルイベントを開催し、ウワサのタブレット製品「iPad」を発表した。
ステージに登場した同社CEOのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏はiPod、MacBook、iPhoneらのヒットにより、もはやAppleはソニーやNokiaを抜く世界ナンバー1のモバイル機器メーカーになったと表明した。しかしその一方で、スマートフォンの「iPhone」とノートPCの「MacBook」のあいだには溝があると語り、それを埋める存在として紹介したのがiPadだ。
iPadはWi-Fiまたは、3GとWi-Fiの両ネットワーク通信のいずれかを備えており、iPhoneやiPod touchなどと同じネットワーク端末としてブラウジングを楽しめる。また映画、音楽、写真などを楽しめるメディアプレーヤーでもある。さらに、HarperCollinsなど大手出版社との提携で電子書籍の電子ブックリーダーとしても利用できるなど、各種コンテンツが楽しめる端末となっている。
もちろん、14万以上のiPhoneのアプリ資産がそのまま利用でき、小型スクリーン表示のままだけでなく、画面を2倍に拡大したフルスクリーンモードを選択することも可能だ。ゲーム端末としてのiPhone/iPod touchの魅力もそのまま引き継ぐ。
Appleによれば、既存のコンテンツ資産を引き継げるのがユーザーと開発者にとって最大の魅力であり、すでにユーザーの多くがiPhoneでのマルチタッチ動作に慣れ親しんでいることも大きいという。多機能かつノートPCより可搬性に優れ、iPhoneよりも大きなスクリーンでリッチなUIを楽しめるという点をアピールしている。
さて、問題は値段だ。多くの参加者の関心がそこにあることをジョブズ氏は知っており、イベントでも事前にリーク情報で出ていた999ドルという価格を画面で示した。しかし、その画面の文字が崩れ出現した本当の価格は……なんと499ドルだった。
初めに高い金額を提示してユーザーに判断を保留させつつ、そこで一気に値段を下げて「安い」と思わせる同氏一流のテクニックなのだろう。会場のみなが思わず拍手で同意してしまったほどだ。実際の価格は写真を参照してほしい。Wi-Fiオンリー版とWi-Fi+3G対応版の2種類があり、さらにストレージ容量に応じて3モデルが用意されている。iPadは3G版であってもSIMフリーで、2年契約などの縛りなしで、通信量に応じたデータ通信料金を支払えばだれでも利用できる。
以下、会場で撮影した写真の数々で、iPadの特徴や機能の一端を見てほしい。
続く現地リポート第2弾では、実際にiPadが“ぬるぬる”と動作する様子を動画で紹介していく。そちらも合わせて確認してほしい。
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