ではポイントサービスとしてau WALLET(au WALLET ポイントプログラム)を見た場合はどうだろうか。「使いやすさ」という点では、WALLETポイントから電子マネーをチャージができるので、シームレスで分かりやすい。問題は「どれだけたくさんポイントがたまるか?」という点。各社のポイントサービスと比較してみた。
au WALLET ポイントプログラム |
ドコモプレミアクラブ | Tポイント | Suicaポイント | 楽天スーパーポイント | nanaco ポイント |
WAON ポイント |
Ponta | Amazonポイント | |
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主なポイントのため方 | au WALLETで買い物、auケータイの利用 | iD(DCMX)で買い物、ドコモケータイの利用 | 買い物など幅広い | JR東日本の駅周辺の買い物 | 楽天市場、楽天Edyで買い物 | nanacoで買い物 | WAONで買い物 | ローソンなどでの買い物 | Amaozn.co.jpで買い物 |
主なポイント付与率 | 200円1ポイント | 1000円5〜100ポイント | 100円1ポイント、200円1ポイント | 100円1ポイント、200円1ポイント | 100円1ポイント、200円1ポイント | 100円1ポイント | 200円1ポイント | 100円1ポイント、200円1ポイント | 商品代の0.5〜15%程度 |
レート | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 | 1ポイント1円 |
有効期限 | 4年 | 最長50カ月 | 最終利用日から12カ月、Tカードの有効期限が切れた場合 | 最長24カ月 | 最終利用日から12カ月 | 最長24カ月 | 最長24カ月 | 最終利用日から12カ月 | 最終利用日から12カ月 |
備考 | ポイントアップ店あり。コンテンツの会員登録やアプリのインストールでポイントがたまることも | 1stステージやプレミア、ゴールドなど6ステージがあり、ポイント付与率、特典が変わる | TSUTAYAやファミマ、Yahoo!のほか、7月からソフトバンクポイントがTポイントに切り替わる | 駅の自販機でもポイントがたまる | 期間限定ポイントもある。シルバー、ダイヤモンドなど4ランクあり優待に差がある | コカ・コーラの自販機でポイントがたまる。関東・中部ではペットボトルのリサイクルでもポイントがたまる | イオンのお客様わくわくデーでポイント2倍 | Loppiで商品の引換券と交換も可能 | マーケットプレイスの商品などポイント対象外の場合もある |
※レートは便宜上1ポイント1円と表現しているが、利用にはそれ以上の金額(10ポイント10円、100ポイント100円など)が必要な場合がある。 |
どのサービスも、まずは「買い物」でポイントをためるのが基本。ただ、ポイント付与率は店舗によって違うことが多く、一概にどこが有利とはいえない。表でも代表的な付与率を示した。楽天スーパーポイントのように、楽天市場での買い物は100円1ポイントだが、楽天Edyでの買い物は200円1ポイントで、買い方によって異なる場合もある。
コンビニやスーパーの電子マネーのポイントは、よく利用するだけに、近所に店舗があるサービスが有利。Suicaは買い物ができる店があるのは駅周辺になりやすい。地域によって有利なサービスは異なるだろう。
その点、メジャーなオンラインストアに対応しているポイントサービスは、それだけで全国の人に利用してもらえるので有利だ。TポイントはヤフオクやYahoo!ショッピング、楽天スーパーポイントは楽天市場、AmazonポイントはAmazon.co.jpで使えるなど、利便性が高い。au WALLETはWebMoney加盟店に多くのオンラインストアがあり、AppStoreのように利用者が多いストアも含まれているが、アプリの購入が中心。ほかにはauショッピングモールが大きなオンラインストアだろうが、ネット通販の超メジャー級と比べると見劣りする。
ドコモプレミアクラブは、ランクによってポイント付与率に差がある。ドコモと契約をし始めたばかりだとメリットが薄いものの、クレジットカードDCMXの所有者や長期契約者にとっては付与率が有利だ。楽天スーパーポイントもランクを付けて、ヘビーユーザーほど離れがたいサービスとなっている。
au WALLETは年会費不要で、ポイントを増やしたい場合は、ポイントアップ店を利用するのがお得だ。長期契約への優遇はないが、au WALLETはポイントの有効期限が4年と長く、au WALLETを長く使う=auの契約を続ける理由になりそうだ。
買い物以外のポイントのため方をチェックすると、au WALLETではアプリのダウンロードやデジタルコンテンツへの会員登録、auスマートパスなどの利用でもポイントがたまる。
一方、流通系のポイントサービスでは来店ポイントを用意しているところもある。nanacoではペットボトルのリサイクルでポイントをためられる。Tポイントのように幅広く提携していると、例えば引越しや人材派遣への登録、武雄市の図書館のカウンター利用といった意外なところでもポイントがたまる。
今回は取り上げなかったが、「PASMO」ではバスの利用額によっては運賃チケットが提供されるし、JR西日本の「SMART ICOCA」では、対象の電車に乗ると200円1ポイントがたまるなど、交通系ならではのポイント提供はau WALLETでは真似できない。
au WALLETだけを使ってポイントをためられる機会は限られるが、複数のサービスと併用するなら有力だろう。auユーザーが電子マネーやポイントサービスの見直しを考えているのなら、au WALLETが選択肢に入るのは間違いない。
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