年末恒例の「2009年インテル10大ニュース」を発表

» 2009年12月17日 17時55分 公開
[長浜和也,ITmedia]

真のモバイルコンピューティングが確立した2009年

 インテルが行う「その年最後の定例記者会見」では、インテルから発表された新製品や新技術をまとめた10大ニュースが紹介される。2009年のハイライトとして取り上げられたのは、「Xeon 5500」シリーズや34ナノメートルプロセスルールを導入した新世代SSD、“Lynnfield”世代の「Core i5」、NehalemアーキテクチャをノートPCでも利用可能にしたClarksfield世代の「Core i7 モバイルプロセッサー」など、新たに登場したCPUやプラットフォームが多かった。それらに加えて、インテル アシスタント・ジェネラル・マネージャーの宗像義恵氏が紹介したのは、Netbookをはじめとするモバイルコンピューティングの急速な普及だ。

2009年最後の定例記者会見に登場した同社アシスタント・ジェネラル・マネージャーの宗像義恵氏(写真=左)。2009年のハイライトをまとめたインテル10大ニュース(写真=右)

 もともと、日本市場ではノートPCの出荷比率が高かったが、実情は狭いオフィスでデスクトップPC代わりに使うのが目的だった。しかし、Netbookとデータ通信モジュールの組み合わせで、持ち歩いて使うモバイルコンピューティングが2009年に広まったと宗像氏は説明する。ただし、それとともに、Atomを搭載したNetbookの性能に満足しないモバイルユーザーは、通常タイプのモバイル向けCPUと性能が同等で、かつ、省電力性能に優れた軽量小型な「モバイル・サブノート PC」(多くのユーザーには“CULV”ノートPCとして認識されている)にシフトしていくだろうと宗像氏は述べている。

 UQコミュニケーションズによって2009年2月から試験運用を開始したWiMAXについても言及している。宗像氏は、インテルがWiMAXに取り組み始めた2003年に、多くの関係者から「3Gのデータ通信網があるのに、どうしてWiMAXを始めるのか」という意見が大勢だったというエピソードを紹介したうえで、現在では、首都圏で十分使えるまでエリアが広がり、2010年にはWiMAX対応のデータ通信モジュールを内蔵したノートPCが数多く登場するなど、WiMAXの成長によって新しいマーケットが広がっていく可能性を訴えた。

2009年は“ポストNetbook”といえるCULV版(コンシューマー向け超低電圧版)CPUを搭載した「CULVノートPC」が台頭した(写真=左)。2009年2月に試験運用を開始したUQコミュニケーションズによるモバイルWiMAXは、計画を上回るペースで基地局の数を増やし、1日限定の「UQ 1day」や2段階定額の「UQ Step」など、料金プランのバリエーションを増やすなど、ユーザー数増加の努力を続けている(写真=右)

22ナノメートルプロセスルールの量産技術も確立した

 インテルは、32ナノメートルプロセスルールを採用した“Westmere”世代CPUの「Clarkdale」「Arrandale」を2010年に登場させる予定だ。宗像氏は、32ナノメートルプロセルルールの生産ラインを持った工場がすでに2カ所で稼働、2010年には4つの工場が稼働する予定であることを紹介し、「32ナノメートルプロセスルールCPUの生産は順調で、2010年には市場にどんどん出荷できる」と説明した。また、IDF 2009で披露した22ナノメートルプロセスルールのSRAMにも触れ、「IDF 2009で紹介したSRAMによって22ナノメートルプロセスルールも量産技術が確立した」と開発が順調に進んでいることをアピールした。

 インテルが2008年の最後に行った定例記者会見で、同社取締役社長の吉田和正氏は「(経済の状況が)悪ければ悪いほど、インテルは元気になる」と述べているが、2009年最後の定例記者会見でも、インテル創業者のアンディー・グローブ氏の「不況時のルール」を引用して、「不況を抜け出したときに備えて投資は必要だ」と述べている。宗像氏は「2009年の第3四半期、第4四半期で、ビジネスは確実に戻ってきている。2010年に向かっていい方向で展開できる」と、インテルのビジネスが回復基調にあることをアピールした。

経済状況が苦しいときにインテルの社員は必ず思い出すというアンディー・グローブ氏の「不況時のルール」(写真=左)。こちらもインテルの根幹を支える「ムーアの法則」。32ナノメートルプロセスルールを導入したCPUは2010年早々に大量出荷の準備が整い、22ナノメートルプロセスルールも量産技術が確立して2011年には登場するという(写真=右)

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