というわけで、Core i7-3517U搭載のLZ750/HSとCore i5-3317U搭載のLZ550/HSはベンチマークテストでどのくらいスコアに差があるか、それぞれ製品版同等の評価機でチェックしてみた。なお、LZ750/HSについては、先日量産試作機の“ガッツリ”レビューを行っているので、念のためということで。こちらの結果も合わせて参考にしていただきたければ幸いだ。
ベンチマークテストの結果を並べると、プロセッサ系スコアを中心に、当然だがLZ750/HSが優れている。少しでも高速なマシンを──というこだわりの人は、やはりCore i7モデルを選ばなければならないだろう。
ただ、Webサイト表示やSNS、オフィススイートといったPCの普段使いの範囲においては正直なところ差は体感できず、それぞれ高速なデータ転送速度を実現する仕様のSSDを実装することもあり、どちらもキビキビ快適である。
バッテリー実動作時間はどうだろう。「bbench 1.01」(海人氏作)を利用し、IEEE802.11n無線LANで常時接続+「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)/10秒間隔でのキーストローク」の標準設定において電源プラン別に測定したところ、Core i5搭載のLZ550/HSが若干長持ちする結果が得られた。電源プラン「eco」ではLZ750/HSが約5時間19分/LZ550が約6時間10分。同じく「バランス」ではLZ750/HSが約4時間50分/LZ550が約5時間37分。LZ550/HSは116%ほど長時間動作する感じだ。もちろん実動作時間はモバイル時の使い方によってかなり変わるので、あくまで参考値として見てほしい。
ストレージ容量は、本機をどう使うかに応じて評価は分かれると思われる。今回の評価機においては、256GバイトSSD搭載のLZ750/HSが初期残量約182Gバイト/最大容量217Gバイト(Windowsエクスプローラ上での表記、以下同。残量約84%)、128GバイトSSDのLZ550/HSが残量63.2Gバイト/最大容量98.2Gバイト(同、約64%)だった。
こちら、動画、音楽、写真といった比較的サイズの大きいデータも含めてPCのローカルドライブにすべて保存する使い方の人や、250G〜500GバイトクラスのHDD搭載ノートPCから環境をそのまま移行して使いたいといった人は、残量60Gバイトほどではおそらく足りない。そんな人は256GバイトSSD搭載のLZ750/HS、あるいはLaVie G タイプZのカスタマイズメニューで256GバイトSSDを選択せざるを得ないだろう(それでも足りないという人は多そうだが……)。
一方、ビジネスシーンでも使うので、セキュリティを意識してローカルにはなるべくファイルを置かない使い方の人、あるいはクラウドストレージサービスや大容量の自宅内外付けストレージも併用するので、作業・業務の妨げにならないなら容量は気にしない──といった人ならば、128Gバイトでもおおむね運用できたりはする。こちらは同時に初期コストを抑えられるメリットが生きてくると思う。
LaVie ZおよびLaVie G タイプZは、薄型軽量のボディに発熱量も標準電圧版のそれより抑えられる超低電圧版の第3世代Coreプロセッサー・ファミリーを採用すること、そしてメインメモリがオンボードで4Gバイト固定であることから、(現時点での)選択肢はあまり多くはない。それだけにどの構成にするかはそこそこ決めやすいと思う。
ちなみにLaVie G タイプZは、下は10万9830円から、最強構成にしても17万円台(Office Home and Business 2010+3年安心保証サービス込み)である。
というわけでPC USER的には、CPUはさほど無理せずにCore i5に(エンコードやゲームなど重い処理は別のPCに任せてしまうので)、でもストレージはより不安のない256GバイトSSDで、さらにOfficeなしの構成とするLaVie G タイプZでかなりムフフ。いや待てよ。さほど価格差がないなら、どうせなら(自慢したいし、なにより自己満足とモチベーションアップのため)Core i7の最強仕様も捨てがたい……。うーん、悩ましい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.