5分で分かる、先週のモバイル事情――6月20日〜6月26日

» 2009年07月02日 22時03分 公開
[ITmedia]

iPhone 3GS、日本上陸

 6月26日、日本でiPhone 3GSの販売が開始された。ソフトバンク表参道には、6時の時点で200人程度の行列ができるなど盛況。7時からソフトバンクモバイルの孫正義社長とタレントの上戸彩さんを招いたセレモニーが始まった。孫氏は「iPhone 3GSの登場でライフスタイルに革命が起きる。スティーブ・ジョブズ氏が精魂込めて作り出したiPhoneの世界を共有できる我々は本当に幸せだと心から思う」と、iPhoneの生みの親であるスティーブ・ジョブズ氏を賞賛。上戸彩さんもiPhone 3GSのムービー機能に満足している様子だった。

Photo カウントダウンを盛り上げる孫社長と上戸彩さん

 iPhone 3GSはタイトル各種機能が高速化されたのが大きな特徴で、商品名に付いた「S」もスピードに由来。海外では6月21日までに販売台数が100万台を超えるなど、好調に販売台数を伸ばしている。新たにビデオ撮影に対応したことから、iPhone 3GS発売以降のYouTubeのモバイルビデオ投稿は400%増加したという。

ドコモ、上り最大5.7MbpsのHSUPAサービスを開始

Photo HSUPA対応のデータ通信端末「L-05A」

 NTTドコモは6月22日、上りの通信速度が最大5.7MbpsになるFOMAハイスピード「HSUPA5.7Mbps」に対応したLGエレクトロニクス製のUSB接続型データ通信端末「L-05A」を26日から発売すると発表した。L-05Aは、下り最大7.2MbpsのHSDPAと、上り最大5.7MbpsのHSUPAの両方に対応したデータ通信端末。ゼロインストール機能を備え、Windows PCではL-05Aを接続するだけで通信設定ファイルと接続ソフトのインストールが自動で起動する(Macには非対応)。WORLD WING(3G+GSM)をサポートしており、海外でもパケット通信がそのまま利用可能だ。

 HSUPAのサービスは6月26日から、東京23区内の主要駅周辺などで開始する。HSUPA対応エリアは、当初は首都圏を中心に展開するが、2009年内に全国県庁所在地級都市の主要駅周辺などに拡大する予定としている。

auケータイに10Mバイトのオリジナル動画配信

 KDDIは6月22日から、ファイルサイズ10Mバイトの大容量動画を配信するトライアルを開始する。

 KDDIのauケータイ向け動画配信は、トラフィックの影響を考慮してファイルサイズを最大1.5Mバイトに制限している。しかし端末性能が向上し、通信速度が高速化する中、携帯動画の人気が高まっていることから、au携帯ユーザーの長尺動画に対するニーズを図るためにトライアルを実施するという。

 トライアルでは、LISMO Video Storeオリジナルコンテンツの「革命ステーション 5+25」と、インタビュー番組3本を配信。コンテンツは「LISMO Video Store」モバイルサイト内に、au携帯電話に直接ダウンロード可能なファイルが置かれ、LISMO Video対応端末のユーザーは無料でダウンロードできる(パケット通信料は別途必要)。

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携帯電話を“使いながら学べる”取り組みを推進――KDDIの小野寺氏

 KDDI 代表取締役社長兼会長の小野寺正氏が定例会見で、青少年の安全な携帯利用に向けた取り組みを説明した。「携帯電話にしてもインターネットにしても、積極的に使った上で何が問題なのかを学ぶことが重要なのではないか」というのが同氏の考え。KDDIでは、安全に配慮した携帯電話の開発、フィルタリングサービスの提供、ケータイ教室の開催の3つの観点で、青少年の安心・安全な利用に向けた取り組みを行っていると説明する。

 新たな取り組みとしては来年度から、携帯の教育的利用の啓発を目的とした体験型学習を支援すると説明。現実に起こっているニュースに触れながら、子どもたち自身に携帯電話でできることやできないことを考えてもらうことを目指すとし、こうした授業作りをNPO法人の企業教育研究会を通じてサポートする計画だ。

 小野寺氏は会見で、LTEのロードマップにも言及。KDDIは2012年12月にLTEサービスの開始を予定しており、ドコモの2010年12月という導入時期に比べて2年ほど遅くなる見込みだ。

 この導入時期が経営戦略に影響するのでは、という質問に対して小野寺氏は、「KDDIは(データカードではない)音声端末への搭載を目指してLTEを導入する」と説明。音声端末に搭載可能なチップセットが登場するのは2011年以降になる見込みで、対応端末が登場するのは2012年になると予測した。

 それまではPCに接続して利用するデータ通信がおもな用途になると見ており、「(携帯電話に搭載される形での)本当の意味での競争が始めるのは2012年」という見方を示した。

CommunicAsia 2009開催、アジアのトレンドは「フルタッチ」

 6月16日から19日にかけて、シンガポールのシンガポール国際会議場でアジア最大規模の通信関連展示会「CommunicAsia 2009」が開催された。

 携帯電話各メーカーが新製品を多数発表する中、共通して見られたトレンドの1つが、大型タッチパネルディスプレイを搭載した“フルタッチケータイ”。Samsung電子ブースには「Jet」や「OMNIA Pro」などのフルタッチ端末が大々的に展示され、LG Electronicsブースにも「LG-GM730」と「LG-GD900 Crystal」などのフルタッチケータイが並んだ。

 中国のHuawei(華為)は、同社初のAndroid端末「U8230」を発表。フルタッチ対応のU8230は、T-Mobileなど欧州の事業者から年内に発売される予定だという。

 メーカー各社はまた、自社端末向けのアプリケーションストアのデモを展開。端末メーカーによるアプリケーションストアといえば、AppleのiPhone向け「App Store」やRIMのBlackBerry向け「App World」、そしてNokiaの「Ovi Store」がすでにローンチされているが、Samsung電子やLG Electronicsも追従すると発表しており、両社ブースではそのデモが行われていた。

日本発のTDD技術を世界へ――日中3団体が技術交流で合意

 6月25日、YRP研究開発推進協議会とXGPフォーラムが、中国でTDD(Time Division Duplex)技術を推進する業界団体のTD産業協会と技術交流することで合意し、覚書を締結した。

 3団体はTDD技術の研究と開発に向けた検討を共同で行うとともに、TDD技術を採用した次世代通信技術の可能性を追求するとしている。

 日本で開発されたこの技術は、ウィルコムが展開するPHSやXGP(次世代PHS)、中国で開発された3G技術のTD-SCDMAやTD-LTEに採用されている。中国では中国移動がTD-SCDMAのサービスを提供しており、TD産業協会秘書長のヤン・ファー氏によれば、2009年第3四半期にはTD-HSUPAが提供されるという。「2010年にはTD-HSPA+が提供される予定で、TD-LTEについては2010年5月の上海万博での試験サービスを予定している」(ヤン・ファー氏)

 XGPフォーラム 事務局長の杉浦正一氏は、上りと下りの通信を同じ周波数で行うTDD技術は周波数帯の利用効率が高く、「モバイルブロードバンド時代にメリットがある技術」とアピール。XGPは、PHSで12年間運用してきたTDD技術を進化させた技術であり、「このノウハウに中国の広い市場と優秀なテクノロジー、YRPのR&D体制をミックスし、TDD技術を世界に向けて発信したい」と意気込んだ。「世界のモバイル通信の80%はFDDだが、アジアから新しいTDDベースの技術を世界に向けて発信したい」(同)

日本初のAndroidケータイ登場目前、日本Androidの会がイベント開催

 iPhone 3GSが発売された6月26日、日本Androidの会がAndroidの開発者向けイベント「Android Bazaar and Conference 2009 Spring」を開催した。

 Googleのクリス・プルエット氏は、Androidマーケットの概要を説明。Androidマーケットは、Android端末向けのアプリの配信プラットフォームで、iPhoneでいうところのApp Storeのような存在で、App Storeとの大きな違いは、審査などの必要なくアプリを登録できる点。「アプリケーションをアップロードする際のチェックはなく、『アップロード』を押せば数秒後に世界へ公開される」(プルエット氏)。

 ただ、この方式ではノーチェックでアプリが公開されるため、端末の機能を損なうようなアプリや、表現上問題のあるアプリなども公開されてしまう可能性がある。ウィルス対策については、Android自体がウィルスなどを作りにくい環境であることに加え、ユーザーがアプリケーションを追加する際に、端末内のどのデータや機能を利用するかを確認できる仕組みが装備されているので、一定のリテラシーが求められるものの、安全策はとられているという。

 日本版Androidマーケットは、ユーザーにマーケットでアプリケーションをダウンロードする習慣をつけてもらうために、初めの1〜2カ月は無料アプリケーションのみを提供。その後、有料アプリケーションにも対応する予定としている。

 KDDI研究所の堀内浩規氏はAndroidに期待するのは“変化への対応”だと話す。組み込み機器分野でAndroidが普及すれば、Androidケータイを情報家電のハブとして利用可能になり、携帯電話を軸としたアプリの横展開も可能になると期待を寄せた。

 拡張現実(AR)アプリとして注目を集める「セカイカメラ」を開発している頓智・(トンチドット) CTOの近藤純司氏も講演を行い、Android版セカイカメラの仕様を説明した。

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