国内初の防水対応Android搭載スマートフォンとして登場した「REGZA Phone」のうち、KDDIから発売されているのが、au向け「REGZA Phone IS04」(富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製)だ。防水だけでなく、おサイフケータイやワンセグ、赤外線通信などの国内向けサービスも充実している。IS04の主な機能や気になるポイントについて、数回にわたって紹介していこう。
IS04のボディーカラーは、ホワイト(左)とブラック(右)の2色。兄弟機種となるNTTドコモ向け「REGZA Phone T-01C」には、Mellow Bordeaux(ワインレッド)とMoist Black(ブラック)の2色がある。デザインやサイズはほぼ同じだIS04の大きな魅力は、なんといっても防水機能(IPX5/IPX7準拠)に対応している点だ。一方で、その影響も含めて全体的にボディは大柄。防水に対応しているほか、4.0インチの大型液晶を採用していることもあり、サイズが約62(幅)×126(高さ)×11.9(厚さ)ミリと比較的大きい。
あまり手が大きくない筆者にとっては、片手で持って親指で操作しようとすると、相当無理をしないと厳しいという感覚だ。ホールドしにくいので、さらに手の小さな女性などが長時間、片手で持って親指で上下スクロールする……といった操作も厳しいだろう。
とはいえ、ディスプレイサイズが3.5インチのiPhoneについても、女性を中心に片手で持って、もう一方の手で操作するという両手持ちをする人が多いことから、両手で操作するならそれほど大きさを気にしなくてもいいだろう。約149グラムという重さもハイエンドケータイと同程度なので、ずっしりとは感じるが、大きさよりは違和感はないだろう。

IS04を持ってみたところ。ディスプレイには、4.0インチフルワイドVGA(480×854ピクセル)のTFT液晶(26万色表示)を採用している(写真=左)。IS04を片手で操作しようとすると、かなり無理をして親指を伸ばしてもディスプレイ上部には届かないので、片手だけで操作するのは難しい(写真=右)
左からiPhone 3GS、IS04、Xperia SO-01B。IS04はXperiaよりも一回り大きい(写真=左)。IS04(左)を一般的なケータイのハイエンドモデル「F-06B」(右)と並べたところ。F-06Bはスライド形状なので、キーを収めた状態ではコンパクトに見えるが、横幅が狭いので持ちやすい。しっかりと握って持てることが既存のケータイの利点といえる(写真=右)着信や充電中を知らせる着信LEDランプは、ディスプレイの上部左側にある。充電中に赤色に点灯するが、緑色のランプが点滅しているときは、充電中でも赤色には点灯しない。このほかは、電話着信中や未確認の不在着信、新着・未読メールがあるときなどに緑色に点滅し、電源オン時に緑色に1回点灯するのみ。既存のケータイのように、カラフルに光ると嬉しいのだが……。
ちなみに、ディスプレイ上部には、左から着信LEDランプ、照度センサー、通話用スピーカー、近接センサーといったデバイスが配置されている。そのため、照度センサーや近接センサーの機能を損なわないためにも、ディスプレイ保護シールやプリクラなどのシールを貼る場合は注意したい。
スマートフォンを利用する上で、気になる点の上位にくるのがバッテリーの持ちだろう。その上で指標となるのがバッテリー容量だ。IS04のバッテリーパックの容量は1300mAh(電圧は3.7ボルト)となっている。
| 機種 | バッテリー容量 | 連続待受時間 | 連続通話時間 |
|---|---|---|---|
| REGZA Phone IS04 | 1300mAh | 約260時間 | 約300分 |
| IS03 | 1020mAh | 約200時間 | 約230分 |
| IS05 | 1230mAh | 約240時間 | 約450分 |
| Xperia SO-01B | 1500mAh | 約300時間(3G) | 約290分(3G) |
| Xperia arc SO-01C | 1500mAh | 約400時間(3G) | 約340分(3G) |
| GALAXY S SC-02B | 1500mAh | 約510時間(3G) | 約380分(3G) |
| iPhone 4 | 1420mAh | 約300時間(3G) | 約420分(3G) |
IS04のバッテリーパックは「TSI04UAA(3.7V/1300mAh/4.9Wh)」。防水なのでバッテリーの周りにパッキンの溝が見える。他にも、裏面にはカメラやモノラルスピーカー、カメラ用LEDライト、microSDスロット、au ICカードスロット、FeliCa用アンテナなどが配置されているAndroid搭載スマートフォンの中には、従来のケータイのように、消費電力を抑える工夫が見られるものもある。IS04は、バッテリーが減った場合に、消費電力を節約する「エコモード」を搭載している。エコモードでは、設定したバッテリー状態になると自動的に画面の輝度を下げ、バックライトを消灯し、Bluetoothや無線LANをオフにするといったことが可能だ。

IS04では「設定」→「端末情報」→「電池残量」からバッテリー残量の詳細を確認し(写真=左)、「電池使用量(電池使用時間)」から、どんな機能がどの程度バッテリーを消費しているのかを確認できる(写真=右)。これらの情報を参考に、タスク管理アプリなどでうまくバッテリーの消費を抑えたいIS04では、au ICカード(UIMカード)を抜いた状態では、起動時に「au ICカードが装着されていない」ことが通知されるが、OKを押して確認をすると、カメラや赤外線、ワンセグなどを使える。無線LANに接続すれば、ブラウザやメール、Androidマーケットなどの多くの機能を利用可能だ。
ただし、当然ながら通話はできず、他にもau独自のサービスであるau one MarketやEZwebメール、Skype auなどは利用できない。おサイフケータイは、FeliCaの読み取りは可能だが、おサイフケータイアプリは起動できないので、手動チャージなどは使えない。
スマートフォンは、3Gデータ通信で使ってこそ本領を発揮するが、まだ従来の携帯電話のすべての機能を利用できるわけではないので、IS04に変更前のau携帯電話にau ICカードを差し替えて使うこともあるだろう。IS04は無線LANで、以前使っていたauケータイは3Gで通信するといった使い分けができるのは便利といえる。
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