月額2000円台から――SIM+スマホをセットで購入できるサービス:はじめての格安SIM&SIMフリースマホ 第7回

» 2014年04月18日 22時15分 公開
[石野純也,ITmedia]

 SIMロックフリー端末やドコモ端末と比べると選択肢は限られてくるが、格安SIM事業者が端末を販売しているケースもある。メリットは、やはり通信回線の契約と端末の購入を同時に行えること。ワンストップでサービスが提供され、サポートにも対応しているため、初心者でも気軽に利用できる。今回は、格安SIMを提供するMVNOが販売する端末を紹介していきたい。

月額2776円で1GバイトのLTE通信+IP電話+Wi-Fiスポットを使える「Wi-Fiほぼスマホ」

 有名メーカーの端末を提供している事業者として有名なのが、ビッグローブだ。同社は「Wi-Fiほぼスマホ」として、データ通信のみに対応したSIMカードとIP電話サービスの「BIGLOBEフォン・モバイル」、それに端末をセットにした販売を行っている。“ほぼ”というのは、データ通信網に音声をデータとして流すIP電話を使っているため。端末自体には音声通話機能もあり、対応するSIMカードを挿せば、通常のスマートフォンと同様、回線交換の電話も利用できる。さらに、Wi-Fiスポットも追加料金不要で利用できる。

photo IGZO液晶を搭載した「AQUOS PHONE for BIGLOBE」。ドコモ向けの「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」がベースになっている

 かつては、NECカシオ製の端末も販売されていたが、現時点でのラインアップはシャープ製の「AQUOS PHONE for BIGLOBE SH90B」の1機種となっている。機能的には、ドコモの2013年夏モデルとして発売された「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」に近く、省電力に定評のある「IGZO液晶」や、光学手ブレ補正に対応したカメラを搭載している。通信方式はLTEだ。ただし、ドコモ版のAQUOS PHONE ZETAとは異なり、おサイフケータイには非対応。本体のカラーも1色のみとなる。

 価格は、分割払いの「アシストパックB」を利用すると、1カ月あたり1876円(税別、以下同)になる。アシストパックBでは24カ月間支払いが発生するため、トータルの端末代は4万5024円だ。ここに通信料を加えた金額が、毎月支払う料金になる。月1Gバイトまでフルスピードの通信を利用できる「エントリープラン」(900円)の場合、毎月の支払い額は2776円。先に上げたBIGLOBEフォン・モバイルを利用する場合、追加で300円が必要になる。

毎月の支払いイメージ
端末代 通信費(エントリープラン) 合計
料金 1876円(×24カ月) 900円 2776円(25カ月目以降は900円)

月額2980円で200Kbpsの通信が可能な「イオンのスマートフォン」、音声通話にも対応

 流通大手のイオンも、MVNOの日本通信と協業して端末とSIMカードのセット販売を行っている。同社は、「イオンのスマートフォン」として、限定8000台でLGエレクトロニクス製の「Nexus 4」を取り扱っており、イオンの店頭で購入することが可能だ。Nexus 4は第5回で取り上げたように、3Gに対応したAndroidのスマートフォン。4.7インチのIPS液晶や、800万画素のカメラを搭載している。

photo Googleブランドのスマートフォン「Nexus 4」。イオンの店舗では限定8000台

 機能的には家電量販店で単体販売されているNeuxs 4と同じだが、通信サービスの契約とセットになっている点が異なる。端末だけを買うことはできず、日本通信の「スマホ電話SIMフリーData」も合わせて申し込む必要がある。価格は1420円の24回払いで、総額は3万4080円だ。毎月の支払額は、この1420円に、20円/30秒の音声通話が利用できる「スマホ電話SIMフリーData」の1560円が加わり、合計で2980円となる。ただし、同サービスは通信速度が200Kbpsに制限されている。高速通信(3G)を利用するには、別途「Turbo Charge」を購入する必要があり、こちらは100Mバイトで300円、500Mバイトで1200円となる。

毎月の支払いイメージ
端末代 通信費(音声通話月額基本料) 合計 オプション
価格 1420円(×24カ月) 1560円 2980円(25カ月目以降は1560円) Turbo Charge 100Mバイト/300円 500Mバイト/1200円

月額2000円で150〜200Kbpsの通信が可能な「PandA」、IP電話も利用可能

 フリービットは、「PandA」と呼ばれる独自の端末を販売している。同社独自のモデルで、5インチディスプレイを搭載し、「freebit one」と呼ばれるメディアファイル管理アプリもプリインストールする。ディスプレイの解像度は480×854ピクセル、カメラは800万画素で、最新モデルと比較するとスペックは見劣りするが、その分端末は安価に抑えられている。またNexus 4と同様、LTEには対応していない。

photo フリービットのオリジナルモデル「PandA」。独自アプリを搭載するなど、ソフトウェアでの差別化も図られている

 本体価格は一括購入時で2万2858円、24回払いなら月額952円だ。端末と同時にSIMカードの契約も必要となり、こちらの基本使用料は定額制のパケット通信費込みで1048円。日本通信と同様、通信速度は150〜200Kbpsに制限されており、「高速チケットオプション」を購入して速度を上げられる。

 基本プランはデータ通信とIP電話に対応する。また、オプションとして月額953円の「音声通話オプション」も用意されており、回線交換タイプの電話番号での発着信も行える。

毎月の支払いイメージ
端末代 通信費(基本プラン) 合計 音声通話オプション
料金 952円(×24カ月) 1048円 2000円(25カ月目以降は1048円) 953円

 端末購入は通販が基本だが、同社は福岡市内にショップも展開している。契約が可能なほか、端末の使用感も実機で試せるので、初心者でも安心して購入できるだろう。MVNOで実店舗を持ち、契約や販売を行っているところは少ないなかで、独自の取り組みとして注目しておきたい。

photo 福岡に独自の店舗を持っている。地域限定ではあるが、購入前に端末を試せるのはうれしい

 ここまでは格安SIMを販売するMVNOから直接購入できるスマートフォンを紹介してきたが、端末まで提供している事業者はまだまだ少ない。一方で、タブレットなら取り扱っている事業者はもう少し多い。例えばビッグローブは、AQUOS PHONEのほかにも、Googleの「Nexus 7」を販売している。Nexus 7はリーズナブルな価格でスペックも高く、人気のモデルということもあって、MVNOでの取り扱いが多い。ビッグローブのほかにも、ソネットやNTTコミュニケーションズ、楽天など、幅広い事業者がSIMカードとセットで販売している。

 3回にわたってお届けしてきた、格安SIMで使える端末。このように、大手キャリア以外から端末を購入する選択肢も、少しずつではあるが増えている。ただし、これらの端末は、大手キャリアの販売する端末と全く同じように使えるわけではない。格安SIMでは提供されるサービスも限定されており、例えばキャリアメールは利用できない。次回からは、こうした注意点を踏まえつつ、実際に格安SIMやSIMフリースマートフォンの活用方法を紹介していく。

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