iPhoneのカメラって実に便利で、普通に「写真を撮る」のみならず、画像メモとして使ってる人も多いと思うわけである。ちょっと資料として記録しておきたいけど、手で書き写すのもめんどくさいし、さくっとカメラで撮っちゃえ、と。
入手した資料の大事なとこだけ撮っておくとか、資料として読んでた本の大事なとこだけ撮っておくとか。わたしの場合、紙の状態で持っておくと散らかってあとから探せなくなるので、できるだけデジタル化しておきたいので撮っている。
昔はデジカメで撮ってたけど、デジカメで撮ると他の写真に混ざって埋もれちゃうので探せなくなるのは一緒なわけである。だめじゃん。で、最近はiPhoneで撮ってる。それが一番手っ取り早いから。
どんなのを撮るかというと、それはもう人それぞれなわけだが、わたしの場合はこういうやつ。
趣味で……いや最近は趣味であることが許されない感じになってるんだけど、「東京古道散歩」(中経出版)って本を書いたり、新潮社で「東京古道散歩講座」(新潮講座)を持っちゃうくらい東京の歴史や古道を調べるのが好きで、古そうな道をたどって史跡の解説板を見つけるたびに、メモ代わりにiPhoneで撮るのだ。
iPhoneで撮る一番のメリットはGPS、つまり撮影場所の位置情報も記録してくれること。どこで撮ったものかあとから分かるのがありがたい。でも他の写真と一緒になると、とっちらかって探すのが大変になる。しかも、資料として撮ってるだけなので斜めに撮っていたりするので、見にくかったりもする。
で、どうするか。
最近使ってるのが「Scanner Pro」ってアプリとクラウドサービス「Evernote」の組み合わせ。Scanner Proはカメラをドキュメントスキャナーのように使うアプリなのだ。
具体的にはこんな感じ。
まずScanner Proを起動したらカメラモードにし、撮りたいものに向ける。対象がきれいな四角になってると、カメラが斜めであってもこのように自動的に枠を検出してくれる。
で、撮影する。すると自動的にドキュメント部分だけを切り取ってくれるのだ。
これだと反射してちょっと読みづらい。そこで中央のアイコン(ハイコントラストアイコン)をタップする。すると背景が整理されてドキュメントがしっかり出る。
なんと素晴らしい。きれいに表示されたら、アップロード機能でEvernoteに書き出す。
わたしはこういうドキュメントの整理にEvernoteを使ってるけれども、DropboxでもGoogle Driveでもいいし、フォトライブラリ(カメラロール)に保存して普通の写真と同じに扱ってもいい。その辺は自分が使いやすいようにすればOK。
わたしは趣味でこういうのを記録しまくってるけど、名刺を撮影して名刺管理に使ってもいいし、仕事上のメモを撮って管理してもいい。
こういうアプリを使うメリットはいくつかあって、例えば斜めから撮ってもOKってのがある。例えば正面から撮ると光を反射しちゃって一部の文字が読めないことがある。
そういうときは角度を変えてやる。斜めになってもよければ、反射しない角度を探せばいい。
枠をうまく認識してくれないときは、手動で指定し直すことができる。そうすれば光の加減とかあるいは被写体がきれいな四角になってなかった時でも大丈夫。
すこぶる便利なのだ。あとでEvernoteを開いてタグをつけたり、タイトルやコメントを入れて自分で見やすくしておけば完成。
いちいちScanner Proを起動しなくても、普通に撮った写真をカメラロールから呼び出して補正・アップロードすることもできる。
「自動アップロード」をオンにしておけば、クラウドへのアップロードを勝手にしてくれるのでもっと作業は楽になる。が、Evernoteはノートに書き込んだ時点での位置情報を持つので、自宅でまとめてアップロードしたりするときは注意。それはまあ自分がそのドキュメントにどういう情報を求めているか、にもよるのでなんともいえないんだけど。
ちなみに、このドキュメントはちゃんと読めるのか、というと、余裕です。iPhoneのカメラは優秀なのだ。
Evernoteはとりあえずデータをガシガシと放り込んでいって、細かいことはあとで考えればOKというアバウトな使い方ができるので気に入っている。
わたしは、Scanner ProとEvernoteというカップリングで楽しんでるけど、どんなアプリを使ってどんなワークフローにするかは人それぞれなので自分にあったものを探して下さいませ。
今回は、iPhoneのカメラ機能は写真を撮るだけじゃなくて、画像によるメモやドキュメントの記録にも使えるよ、という話でありました。
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