通常利用時のパフォーマンスはWindows 8の完勝といっていい結果だ。ただ1つ気にかかるのが、Windows 8モデルとWindows 7モデルではデフォルトのブラウザが異なる点である。Windows 8は最新のInternet Explorer 10であるのに対し、Windows 7モデルはInternet Explorer 9である。
Internet Explorer 10もまた、Windows 8と同様のアプローチでGPUアクセラレーションの活用を積極的に行っているほか、JavaScriptエンジンの改良などさまざまな手段で高速化が図られている。Internet Explorer 10はWindows 8の一部のような存在であるが、Windows 7にインストールできるInternet Explorer 10もプレビュー版(Internet Explorer 10 Release Preview:以下、IE10RP)ながら用意されている。ならば当然、「Windows 7にIE10RPをインストールして計測するとどうなるか?」という疑問も沸いてくる。
というわけで、実行した結果を詳細なテスト別データとともに掲載する。総合スコア(PCMark Score)ではノーマルのWindows 7より少しよい程度だが、項目別ではかなり改善されているところがあった。
例えばEntertainmentとSystem Storage以外は、すべてIE10RPインストールによりスコアが改善されたことが分かる。特にLightweight、Creativityのスコアで顕著だ。テスト単位で見ると、Image Manipulation(画像操作)のIE10RPによる改善が見られる。一方、Image Manipulationと同様にWindows 8モデルのアドバンテージが大きいWeb browsing and decrypting /Data decrypting(暗号データ復号)では、ノーマルより少しよくなっていたが、Windows 8モデルとの差はまだ大きく、動画変換系のスコアは変わっていない。
Windows 7モデルがWindows 8を少し上回っていたWeb browsing and decrypting /Web browsingテストは、IE10RPのインストールにより逆にスコアが低下し、若干だがWindows 8モデルより低くなってしまった。
まとめると、Windows 8モデルの高速性は体感だけでなく、ベンチマークテストの結果でも裏付けることができた。その要因としてはInternet Explorer 10の恩恵も含まれている。一方、Windows 7にInternet Explorer 10のプレビュー版(IE10RP)、ないし将来登場するIE10のインストールにより、Windows 7モデルも性能改善が期待できる。
(続く)
次回は、バッテリー動作時間と、消費電力についてねちねちと攻めてみることにする。
……とこんなことをしていたら、もうLaVie Zの2013年春モデルも登場してしまいます(2月7日発売)。春モデルは、基本設計やデザインはそのまま、Office Home and Business 2013への刷新とともに、CPUが少し強化されるのでちょっとだけスコアも向上するかもしれません。
上位モデルの「LZ750/LS」はCore i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)に、標準モデルの「LZ550/LS」はCore i5-3337U(1.8GHz/最大2.7GHz)と、それぞれクロック周波数の仕様が0.1GHz高まったCPUを搭載します。
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