Windows 10のスタートメニューをあえて全画面表示にすると何が起きるかWindows 10のツボ(18)

» 2015年08月28日 06時00分 公開
[山口恵祐ITmedia]

Windows 8/8.1時代のスタート画面が気に入っていたあなたに

 「Windows 10」で完全復活したスタートメニューは、ユーザーからの強い要望を受けてWindows 7以前の伝統的なメニュー表示に戻った。

コマンドプロンプト Windows 10のスタートメニュー。黒ベースでクールな印象だ

 とはいえ、ただ旧来のスタートメニューに戻したのではなく、Windows 8から採用された「タイル」を横に表示することで、アプリの新着通知やアプリケーションランチャー的な役割も持たせている。よって、「Windows 7とWindows 8.1のいいとこ取り」と言われるほど高評価を得ることに成功しているが、中には以前のような全画面表示のスタートメニューを使いたいというユーザーもいるだろう。

コマンドプロンプト Windows 8/8.1で採用されていたスタート画面。タッチ操作を想定して全画面に表示するのが特徴だった

スタートメニューを全画面表示に変更する

 Windows 10のスタートメニューをWindows 8.1のような全画面表示に変更するには、設定から「パーソナル設定」→「スタート」と進み、「全画面表示のスタート画面を使う」をオンにする。

代替テキスト代替テキスト Windows 10の設定画面からパーソナル設定を開く(写真=左)、スタートの項目にある「全画面表示のスタート画面を使う」を変更する(写真=右)

 この設定をオンにすることで、スタートボタンを押したときに従来のような全画面表示のスタート画面が表示されるようになる。見た目はWindows 8.1を踏襲したものだが、タイルは左右ではなく上下にスクロールするようになった。

Windows 10 スタートメニューを全画面表示したところ。Windows 8.1ライクなスタート画面が帰ってきた

 この状態からアプリ一覧などを表示するには、左上に配置されているハンバーガーメニュー(3本線のアイコン)を押す。

Windows 10 通常のスタートメニューを開いたときと同じ項目が左から展開する

 すべてのアプリ一覧は、Windows 8.1のように全画面で一覧表示するのではなく、サイドのメニュー上に一覧表示されるのが特徴だ。上下にスクロールして目的のアプリを探すのだが、個人的にはこちらのほうが一覧性が高く、使いやすいと感じた。

Windows 10 アプリ一覧を表示したところ

スタートメニューを全画面表示にするメリット

 わざわざ旧来の表示方法に戻す必要性はあまり感じられないかもしれないが、スタートメニューを全画面表示に変更する利点として想定できるのが、8インチWindowsタブレットなどを利用する場合だ。画面サイズの小さいタブレットでは、新しいスタートメニューで表示されるボタンやタイルが小さく、押しにくいと感じる場合がある。

 今回の設定でスタートメニューを全画面表示にするとタイルが大きめに表示されるため、指で選択しやすい。よく使うアプリなどを多くスタートメニューに登録しているユーザーはより使いやすくなる。

 また、Windows 10にはPC向けとタブレット向けにUIを切り替える「Continuum」という機能が備わっており、タブレット向けUIに変更すると、デフォルトで全画面のスタート画面がホームとして表示されるようになる。

Windows 10 「Continuum」でタブレットUIに変更したところ。デスクトップは非表示になり、全画面のスタート画面がホームとなる。タイルにデスクトップのショートカットを配置してみたが、デスクトップを表示することはできない

 本来ならば、このタブレット向けUIを活用したいところだが、こちらのUIではアプリやウィンドウを開くと強制的に全画面表示になり、タスクバーに表示されるアイコンが「Windowsボタン、戻る、検索、タスク切り替え」の4つに固定されるなど、できることが制限されてフルのWindowsが使えるメリットが半減してしまうと感じたのが正直なところ。

 よって現段階では、Windowsタブレットを使う場合でもデスクトップモードのまま利用し、スタートメニューを全画面表示に切り替えて使うほうが利便性が高いという結論に至った。Continuumについてはまた別の機会に紹介する。

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