「Windows 10」に搭載された新ブラウザ「Microsoft Edge」は、新しいレンダリングエンジンを搭載し、数々の新機能を搭載している。今後もWindows Updateなどを通してプラグイン導入機能を加えるなど、各方面で強化していく予定だ。
動作も軽快で、サクサクとWebページを読み進めることができる。ところが、シンプルを追求するためか、以前の「Internet Explorer 11」と比較すると機能不足を感じる場面もある。
例えば、Webサイト上に掲載された画像を右クリックしたときのコンテキストメニュー(右クリックメニュー)をEdgeとIE11で比較してみると、Edgeは現時点で必要最低限の選択肢しか備えていない。
IE11の「画像をメールで送る」や「マイピクチャへ移動」といった、いかにも使用頻度の低そうなものを排除するのは理解できるが、「対象をファイルに保存」や「名前を付けて保存」といった機能が実装されていないのは、不便に感じるユーザーも多いはずだ。
シンプルにWebサイトをチェックする分には問題はないが、ブラウザとしてメインで使うヘビーユーザーにとっては不満に感じることもあるだろう。
また、EdgeはHTML5ベースの技術に最適化する一方、SilverlightやActiveX、VBScript、VML(Vector Markup Language)、BHO(Browser Helper Objects)など、IEで対応していた古い技術をセキュリティ上の理由などから省いているため、正しく表示できないWebページも存在する。これらの点からWindows 10でもしばらくはIE11を利用したいと考えるユーザーは少なくないはずだ。
Windows 10でIE11を利用するには、アプリ一覧の中にある「Windowsアクセサリ」から起動する必要がある。アプリ一覧の頭文字「I」の欄には配置されていないので、一見するとWindows 10からは削除されてしまったかのように見えるが、互換性の観点からしっかりWindows 10にもインストールされている。
IE11をよく利用するなら、ショートカットをスタートメニューやタスクバーにピン留めしておくのがオススメだ。検索バーに「IE」と打つことで素早く起動することもできる。
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さらに、Edgeには右上のメニュー(…)の中にある「Internet Explorerで開く」を選択することで、今開いているWebサイトをIE11で即座に開く機能も備えている。万が一、Edgeで正しく表示されないWebサイトに出会ったら、IE11で開くのも手だ。
Edgeの完成度が上がって、IE11と完全にさよならできる日が来ることを期待したい。
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