「HTC EVO 3D ISW12HT」は500万画素CMOSのメインカメラ2基と130万画素CMOSのサブカメラを搭載している。メインカメラは3D写真・動画の撮影に対応しており、1回の撮影で2枚の写真を撮影し、これらを合成することで1回シャッターを切るだけで3D写真を作成できる。2Dと3Dの切り替えは、側面部に配置されたシャッターボタンの隣にある専用スイッチで行える。
UI(ユーザーインタフェース)の設計はAndroid標準のものに近い。右側に静止画/動画の切り替え、メイン/サブカメラ切り替え、フォトライト設定、詳細設定のボタンが並び、中央にはシャッターボタンが配置されている。最下部にある詳細設定ボタンをタップすると、エフェクトの設定を行えるメニュー(後述)が左側に表示される。最小限のボタンが分かりやすく配置されているので迷わず操作でき、起動がスムーズなのでストレスを感じることもなかった。日常的にスナップ撮影を楽しむのには十分な性能だろう。最大の特徴とも言える3D写真は、インパクトがあるので忘年会・新年会が増える今の時期にはうってつけの機能だといえるが、何度も使うと少々飽きを感じるかもしれない。
HTC EVO 3Dのカメラは端末名にもある通り、3Dの写真・動画を手軽に撮影できるのが最大の特徴とも言えるが、他にもユニークな機能を備えている。その筆頭がエフェクト機能だ。歪み、ビンテージ、白黒、セピア、ネガ、ソラリゼーション、ポスタライズ、アクアなどの効果を選択でき、写真の印象が劇的に変わる。Androidアプリの中ではトイカメラ風の写真加工を楽しめるものが人気だが、同機能はそうしたアプリを利用するような感覚で写真撮影を楽しめる。
また、昨今は高画質の動画を撮影できる機種が増えており、本機もHDサイズ(720×1280ピクセル)のムービー撮影機能に対応する。テレビやPCをなどの大画面に投影して楽しめるレベルの動画を手軽に撮影可能だ。
HTC EVO 3Dは日本語入力システム(IME)にオムロンソフトウェアの「iWnn」を採用している。入力方式はケータイと同様に同一のボタンを複数回タップして目的の文字を入力するトグル入力と、上下左右にフリックして入力するフリック入力に対応する。音声入力にも対応している。
本機はグローバル端末だが、IMEに関しては標準的なレベルを実現している印象。長期間利用したわけではないが、日常的に使う言葉であればスムーズに変換して入力できた。動作がスピーディなのでサクサク入力できる点も好印象だ。
昨今のAndroid端末はステータスバーにメーカー独自の工夫が凝らされているものが多い。HTC EVO 3Dはステータスバーの上部には、直前まで使用していたアプリの一覧が表示される。使用した順にアプリが配置されているので、直近で使用していたアプリを素早く起動したい際に便利だ。
画面下には2つのタブが採用されている。「通知」タブでは他のAndroid端末と同様、着信や新着メール、アプリのアップデート通知などを確認できる。「クイック設定」タブをタップすると、Wi-FiやWi-Fiテザリング、WiMAXなどの各種通信機能のオン/オフをワンタッチで行える。ステータスバーの表示(ホーム画面で上部を下にフリック)→タブの切り替えの2過程を経たうえで、機能のオン/オフを行う仕様なので、他のAndroid端末と比較するとアクセス性はさほど高くはないが、通信関連の機能のオン/オフを1画面で行えるのは便利だ。
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