予想外だったiPhone 4Sの盛り上がり、バッテリー問題を考えさせられた1年ITmediaスタッフが選ぶ、2011年の“注目ケータイ&トピック”(ライター小林編)

» 2011年12月28日 13時34分 公開
[小林誠,ITmedia]

iPhone 4S登場でスマホは今年も元気と実感

photo 「iPhone 4S」発売日のソフトバンク表参道

 2011年に注目された話題の1つは「iPhone 4S」の登場だろう。iPhone 4と比べると派手な進化は少なく、予約が開始されるまでは「au版が追加されただけで盛り上がるのだろうか?」と思っていたほどだ。Androidのスマートフォンが大幅に増えた上、iPhone 4と外観はほとんど変わらない。正直に言うと筆者は、iPhoneブームはもう一段落して割りとすぐに予約できるのでは、と安易に考えていた。しかしこれが大失敗で、予約開始日にauショップへ行くとそこには長蛇の列。さらに隣にあるソフトバンクショップにも長蛇の列。iPhone 4S恐るべし……。au版を待ち望んでいる人が多くいた一方、iPhone 4S自体を待ち望んでいた人が多くいたと実感した。予定があったため、私は1時間並んだところで泣く泣くauショップから去ることになり、結局予約は取れずじまい。

 ならば、と発売日。その日は徹夜になり1度寝て9時くらいに近所の家電量販店に行こうと考えた。これが甘く(発売日の取材をしていない時点でライター失格なほど甘い)、某誌の編集者にケータイで起こされ、テレビを見ると朝のワイドショーにはiPhone 4S購入しようという皆さんの長蛇の列が。慌てて近所の店へ行くとやはり長い列。結局、私がiPhone 4Sを入手したのは発売から2週間以上も後のこと。毎度のことながら入手には苦労させられる。入手しないとiPhoneの本が書けない。仕事の危機である。だがこの盛り上がりはうれしくもある。

 スマートフォンブームはいつまで続くのか? モバイル関係者の気になるところだろう。不景気の日本で数少ないよく売れる家電であるスマートフォン。その火付け役であるiPhoneの盛り上がりが2011年も起きたことで、まだしばらくスマホは元気でいてくれそうだ。

「GALAXY S SC-02B」「HTC Desire HD 001HT」が長く活躍

photo 左から「GALAXY S SC-02B」と「HTC Desire HD 001HT」

 スマートフォンのラインアップが充実してから、型落ちのモデルが「使える」と実感できたことも大きい。2010年発売の「GALAXY S SC-02B」と「HTC Desire HD 001HT」を私は今年ずっと使い続けた。SC-02BはXiスマホの発売に合わせて機種変更してしまったが、それまでまったく問題なく使い続けることができた。私がケータイライターでなければ、そのまま来年も使い続けただろう。初期のスマートフォンは、タッチ操作の反応がイマイチだったり、バッテリーの減りが異様に速い、なんてことが多かったが、Android 2.2搭載の機種からこの差が小さくなってきたと思う。Android 4.0搭載の機種「GALAXY NEXUS SC-04D」も登場したが、4.0はUI(ユーザーインタフェース)が大きく変わったものの、機能自体に派手な違いはないとも思う。個人的には、OSのバージョンを気にせず、安い型落ちモデルを選んでも長く使える年だった。

 一方で気になるのが、ドコモやソフトバンクでmicroSIM搭載のスマートフォンが増えつつあること。ケータイからの機種変更をする場合、スマートフォンに機種変更してから「あのデータを移してなかった、移せなかった」と気付くことも多い。その際、SIMカードがmicroSIMに変更されていると、再び以前の機種にSIMカードを入れ替えて使うことはできない。そんなときも型落ちモデルはオススメで、2011年夏モデルまではほとんどの機種が通常のSIMカードを採用している。ケータイからの機種変更を考えているのなら、SIMの形状はもちろんのこと、型落ちモデルを狙うのも一考の価値があると言える。

Qi、大容量、省エネ――バッテリーを考えさせられた

photo ドコモは無接点充電が可能な「おくだけ充電」に対応したモデルを2011年から投入している。写真は「AQUOS PHONE slider SH-02D」

 大震災、その後の節電で特にクローズアップされたのが、スマートフォンのバッテリー問題だろう。今もバッテリーに不満を持つユーザーは多いと思うが、バッテリー環境は大きく変わっている。スマートフォンのバッテリーは大容量化が続いており、「MEDIAS PP N-01D」のようにスタミナ重視のモデルも出てきた。AQUOS PHONEの「エコ技」のように、メーカー独自の省エネ機能も増え、ドコモのようにキャリアが省エネアプリを提供する動きも出てきた。

 スマートフォンはケータイよりも長く、ディスプレイのバックライトが点灯するので、バッテリーの消費はどうしても激しくなる。今後も省エネへの工夫が続くだろうが、充電環境自体の見直しも2011年から本格的になるのではと思う。外出先でいつでも充電できる環境なら、とりあえずは安心だ。しかしこれが難しい。ケータイだけのときはドコモ/ソフトバンクとauの充電器2台があればよかった(本来はドコモとソフトバンクの充電器は別々の純正器を使う方がいいのだろうが)。それがiPhoneとAndroid(Windows Phoneも含む)も加わり、充電器は計4台必要になっている。外出先でこれら4台すべてが対応できるかというと、やはり難しい。

 ケータイのときは充電器を持ち歩く必要はまずなかったが、スマートフォンでは持ち歩くほうが安心だ(もちろんスマートフォンの普及がさらに進めば外出先でも充電できることが多くなるだろうが)。自宅にも違う充電器がいくつも用意されているので、これはスッキリさせたい。ライターという仕事柄、仕方のない部分はあるが、家庭の中でそれぞれケータイやスマートフォンを使っていれば、やはり同じように充電器が増えて邪魔だろう。さらに他の家電の充電ケーブルも大量にあるはず。スマートな解決策といえば、ワイヤレス充電方式の「Qi」が浮かぶ。今冬に対応機種が増えたので普及が本格化してほしいと思っている。端子の形状もキャリアもメーカーも関係ない「置くだけ」が、ワンセグやおサイフケータイと同じように定番、当たり前、必須の機能となる時代が来ることを期待したい。

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