このような、数値やスペック表などで示される特徴以外に、VAIO Xの「しっかりとした作りこみ」についても赤羽氏は説明している。本体関連では、1枚のプレートから削りだして作られたアルミ製のパームレストや、液晶パネルを開けやすくするとともに強度も確保する本体形状として採用された「リジットアークデザイン」、そして、カーボンファイバーを使っただけでなく、4層のレイヤーの中に特殊フィルム層をはさむことで強度と軽量化を実現したサンドイッチ構造のハイブリッドカーボンパネルの採用が示された。また、出荷時試験において平面加圧振動試験、片持ち振動試験などを行って堅牢性能を検証していることを動画とともに紹介されている。
「長野県安曇野にある生産工場のスタッフもプロジェクトの早い段階から開発に参加している。VAIO Xの開発で蓄積したノウハウを活用して普及価格帯の製品にも導入していくつもりだ」(赤羽氏)
なお、VAIOシリーズでは、これまでも、バイオノート505エクストリームなどの「プレミアムなモデル」が登場しているが、いずれも後継モデルが投入されることなく、一時的なラインアップで終わっている。赤羽氏は、VAIO Xについて、「状況が許せば後継モデルを投入していきたい」と述べている。「バイオノート505エクストリームは、軽量薄型のボディや高いスペックを実現するために、コストがかかって組み立てが難しいデザインになってしまい、生産性も低かった。そのため、継続してリリースすることが難しかったが、VAIO Xは、そのあたりの問題を解決しているので、後継モデルを投入するハードルは低い」(赤羽氏)
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