C7からAtomに変わった「HP Mini 2140」は何倍速くなった!?まずは直販からスタート(2/2 ページ)

» 2009年02月26日 11時11分 公開
[田中宏昌,ITmedia]
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パネルサイズは大型化するも画面解像度はダウン

 パフォーマンスが改善されていいことずくめの新モデルだが、液晶ディスプレイも8.9型ワイドから10.1型ワイドに大型化して視認性が増した。ボディサイズは261(幅)×166(奥行き)×27.2〜35.5(高さ)ミリと横幅が6ミリ増加しただけで、そのほかの数値は従来モデルを維持している。また、LEDバックライトの導入などによって、重量は約1.27キロから約1.19キロに軽量化したのもトピックだ。

 ただ、画面解像度はこれまでの1280×768ドットからアスペクト比16:9の1024×576ドットにダウンした。細かいところでは、無線LANがIEEE802.11g/bでBluetoothも省かれるなど、2133のスタンダードモデルを踏襲する形になっている。

 もっとも、米国では高解像度の「10.1-inch diagonal Illumi-Lite LED HD」が発表済みなため(現状のサイズは10.1-inch diagonal HP Illumi-Lite LED SD)、今後国内でも解像度の高いモデルやBTOメニューが追加される可能性はある。

8.9型ワイド液晶ディスプレイを搭載した2133
10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載した2140。左右の額縁は19ミリある
液晶ディスプレイの両脇にあったステレオスピーカーが液晶下部に移動し、HP MiniのロゴがWebカメラの下部に追加された

質感に優れたボディや扱いやすい入力環境は健在

見た目が美しい金属感あふれるボディ

 これまでは変更点を見てきたが、2133からの継承された部分も多い。特にNetbookとしては珍しい金属感あふれる外観は特筆できるもので、傷が付きにくいアルマイト(陽極酸化)加工とヘアライン処理を施したアルミニウムと、マグネシウム合金を採用したボディは存在感がある。キーピッチが約17.5ミリ、キーストロークが約2ミリとNetbookとしてはゆとりがあるキーボードも魅力だ。キーボードには米デュポンのマイラーが張られており、液体からキーボードを守るほか、キートップの刻印がはげにくい「HP DuraKeys」を採用している。

 タッチパッドは64×32ミリというワイドタイプで、クリックボタンが左右にあるため多少の慣れは必要となるが、タッチパッドをオン/オフするボタンを備えるなど気が利いている。タッチパッドの右側に上下のスクロールゾーンがあり、シナプティクス製の多機能ドライバ(マルチタッチには非対応)を利用することで細かい機能を割り当てられるのも従来通りだ。

 そのほか、HDDを落下や振動から守る「3Dドライブガード」やHDDに直接パスワードをかけられる「ドライブロック」といった、従来機の特徴も受け継いでいる。インタフェース面も変更はなく、左側面にある排気口のデザインが変わった程度だ。前面は左側に電源スイッチとHDDのアクセスランプ、右側に無線LANの電源スイッチがあり、背面はバッテリーのみとなる。USB 2.0ポートが左右側面に1基ずつあるほか、右側面にExpressCard/54(/34対応)とSDメモリーカードスロット(SDHC対応)、ギガビット対応の有線LAN端子が並ぶ。標準で外部ディスプレイ端子(アナログRGB出力)があるのは、姉妹機の「HP Mini 1000」シリーズと異なる部分だ。

扱いやすいキーボードは従来機を踏襲している。英語キーボードは用意されない。スペースバーの長さは62ミリある
シナプティクス製の多機能ドライバが導入済みだ
水平方向のスクロールやタップ機能などを細かく設定できる

前面(写真=左)と背面(写真=右)

主要なインタフェースは左右側面にまとまっている。左側面にあるUSBポートは、外付けマルチベイII用の電源コネクタが付いている

 以上、駆け足でHP 2140を見てきたが、従来機のよさを引き継ぎながら弱点を着実に解消しているのは好感が持てる。唯一残念なのは液晶ディスプレイの解像度が下がったことだが、これは今後登場するであろうバリエーションモデル(あるいはBTOメニューの追加)で改善されると思われる。直販価格は6万4890円となっており、Netbookとしてはやや高めだが、ボディの質感は唯一無二であり、いわゆるNetbookのようなチープ感はみじんもない。欲をいえば、指紋センサーの追加など、ライバルのデルのようにNetbookでもBTOでの仕様変更に対応してほしいところだ。

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