カメラは、アウトカメラに810万画素のCMOS、インカメラに240万画素のCMOSを採用。富士通独自の画像処理エンジン「GRANVU」を搭載している。スペックだけを見ると、画質に自信のあるアウトカメラと、昨今のセルフィー(自撮り)利用も考えた凝った仕様に見える。
だが実際にカメラを起動すると、基本的な操作はカメラボタンを押すだけ。インカメラへの切り替えや動画撮影には毎回「MENU」ボタンを押してモードを変える必要がある。どちらかというと、カメラを活用することよりもスマホ初心者が迷わないことに配慮したようなシンプルな構成だ。なお、外部メモリは32GバイトのmicroSDHCまでの対応となる。64GバイトのmicroSDXCを購入しないよう注意しよう。
カメラ画質はというと、屋外では青空の露出を優先してか、地上の被写体が暗く写ったりと露出が不安定に感じられた。また、室内撮影でも彩度が足りず白っぽく写ることが多い。インカメラの解像感はそこそこあるものの、流行の広角レンズではなく2人以上で撮るのはやや難しい。メモ代わりの撮影には十分使えるし、露出や発色はある程度レタッチアプリで補正できる。ただ、オートである程度満足できる写真を撮影できるハイエンドスマホと比べると物足りなさは感じられた。
ベンチマークについては、総合ベンチマークの「AnTuTu Benchmark 5.7.1」のスコアが2万3000前後と、2年前のハイエンドスマホに近い性能は持っている。実際、ブラウザやTwitter、LINE、YouTubeなどは快適に操作できた。
だが、3D性能のベンチマーク「3D Mark 1.5.3285」の「Ice Storm Unlimited」のスコアは4400前後とかなり低い。例えばハイエンドの3Dゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」は軽量3D表示の設定でもかなりのコマ落ちが発生した。スマホでの実用利用やコミュニケーションには便利だが、最新ゲームも楽しみたい人にはあまり向いていない端末といえる。
バッテリー容量は2330mAh搭載で、明るさ50%設定(自動設定オフ)、Wi-Fi接続でYouTubeのHDサイズ動画を連続再生したところ、8時間12分再生できた。実際の利用ではより省電力なアプリを細かく利用するため、富士通のバッテリー3日持ちという売り文句もそこまで外れてはいないだろう。格安SIMロックフリースマホでは4時間前後しか再生できないものも多いだけに、良好な結果といえる。
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