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ハンドル付きミニノートPC「HP Mini 5103」実力診断元麻布春男のWatchTower(2/2 ページ)

» 2010年10月13日 16時45分 公開
[元麻布春男(撮影:矢野渉),ITmedia]
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ビジネス向けPCらしく、堅実な作り

 さて、実機を手にしてだが、ヘアライン加工された天面は、赤といっても落ち着いた色だ。特にパームレスト部はエンジ色に近い赤で、男性が利用しても抵抗のない色合いである。底面の折りたたみ式ハンドルは、前述したようにシッカリとした作りで、本機を持ち運ぶのに全く不安を感じさせない。重量的には不利になるハンドルだが、折りたたみ時にスタンドになることもあって、それほど抵抗感はない。ハンドルを含めても本機の重量は1259グラム(実測値)で、Netbookとしてことさら重いわけではない。

 底面に設けられたハッチ(はめ込み式)は、メモリスロットへアクセスするためのもので、ユーザーが内部へアクセスできるのは、この1カ所だけとなる。標準搭載されるバッテリーは、カタログ値で最大約4.5時間の駆動が可能な4セルタイプ(容量は14.8ボルト 29ワットアワー)。オプションとして6セルバッテリー(同約10時間)も用意されるが、この場合底面にバッテリーが飛び出す形となる。いずれのバッテリーにも残量確認用のLEDインジケーターが用意されており、色で残量が分かる仕組みだ。

ヘアライン加工が施された天面は落ち着いた色合いの赤で、指紋も目立ちにくい。エスプレッソにハンドルモデルは用意されていない
メモリスロットは工具を使わずにアクセスできる。標準で1GバイトのDDR3メモリを搭載している
標準で4セルのバッテリーを装備。ACアダプタは40(幅)×94(奥行き)×28(高さ)ミリ、ケーブル込みの重量は約348グラムとかさばる

浮き石型キーボードを採用する。主要キーのキートップは14×14ミリの正方形で、\キーなど一部は11×14ミリと細長くなっている。スペースバーの長さは約59ミリだ

 フルサイズの95%をうたうキーボードは、いわゆるアイソレーションタイプで、日本HPでは「浮き石型キー」と呼んでいる。Netbookでは軽視されがちな「け」「む」「ろ」といったキーも小型化されず、約18.1ミリの均等ピッチ(キーストロークは約1.7ミリ)になっているが、小学校低学年ではカナ入力が主体となることへの対応だろうか。キートップの刻印に通常の50倍以上の耐久性(印字のかすれにくさ、はがれにくさ)を持つDuraKeysを採用していること、キーボードと本体の間にマイラーフィルムを挟むことで、液体が本体内部に侵入しにくくするスピルレジスタントキーボードなど、手荒に扱われることの少なくない教育現場への配慮が伺える。が、こうした配慮なら、教育現場以外でも歓迎されるだろう。

 なお、ポインティングデバイスはタッチパッドで、パームレストから一段くぼんだ部分に置かれている。サイズは62(横)×33(縦)ミリで、右側面に上下スクロール用のバーが用意される。シナプティクス製の多機能ドライバも導入済みだ。

 サポートするインタフェースは前ページのスペック表にも示した通り、このクラスとしては標準的なもの。右側面のUSBポートは、純正の外付け光学ドライブへ給電するためのジャックが用意される。その手前にあるSDメモリーカードスロットは、SDHC対応であるものの、著作権保護機能には対応しない。カードスロットはプッシュ式で、SDメモリーカード全体がスロットにすっぽりと収まる。

前面左側にHDDアクセスランプと無線LANの電源スイッチがある(写真=左)。液晶部分は約9ミリの厚さがある。背面はバッテリーとキャリーハンドルが占める(写真=右)

左側面にDC入力とアナログRGB出力、排気口、2基のUSB 2.0ポートがある(写真=左)。右側面はメモリカードスロット、ヘッドフォン、マイク、Powered USB 2.0ポート、ギガビット対応の有線LAN、ケンジントンロックホールが並ぶ(写真=右)

子供向けPCとしても十分に検討に値する堅実な1台

評価機のWindowsエクスペリエンスインデックス画面

 最後に本機の性能だが、CPUの性能はAtom N270やN280といった前世代とほとんど変わらない(PCMark05と3DMark06のテストは外部ディスプレイに接続し、1024×768ドットで実施)。DDR3に変わったメモリも、性能に関する上積みはわずかだ。それに対し、7200rpmの2.5インチドライブの効果はてきめんで、アプリケーションの起動も速い。使用機に使われていた日立グローバルストレージテクノロジーズ製のドライブは、音も静かで非常に快適だった。

 バッテリー駆動時間は、海人氏のBBench 1.01を利用した(条件は、10秒ごとにキー押下、1分おきに無線LANでWebアクセスを行う設定)。4セルバッテリーで約3時間16分動作しており(バッテリーの残量は5%)、ちょっとした出先での利用なら対応可能だろう。

 ややつらく感じるのは、マルチタッチを用いた際のレスポンスで、これはCPU性能だけでなく、内蔵グラフィックスの性能による限界もあるものと思われる。このあたりを重視するのであれば、デュアルコアのAtom N550モデルがリリースされるのを待った方がよいかもしれない。

 だが、それはPCを頻繁に利用する大人の感想。初めてPCに接する子供たちにとって、多少のレスポンスのラグなどは大きな問題ではないだろう。むしろ、持ち運びに便利なハンドル、耐久性の高いキーボードや、HDDの保護機能といった特徴の方が大きなポイントとなるはずだ。学校だけでなく、わが子に与える1台目のPCを考えているお父さんやお母さんにとっても、検討する価値のある1台に違いない。

PCMark05のスコア(写真=左)と、CrystalMark 2004R3のスコア(写真=右)

3DMark06(1024×768ドット)のスコア(写真=左)と、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコア(写真=右)

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