スペックからは分からないが、ケータイの使い勝手に直結する要素の1つが、キーの押し心地だ。キーが押しにくいとカーソル移動や文字入力などがスムーズにできなくなり、ストレスがたまる。キーはどれだけ素早く、正確に操作できるかが重要だ。
ドコモ端末は、十字キーとソフトキーの配列がメーカーによって異なる。メインメニューの呼び出しはFとN端末、P-02Bは左上ソフトキーから、P-01Bが左下ソフトキーから、SH端末が決定キーから行う。iモード、カメラ、iチャネル、iウィジェット、メールなども十字キーとソフトキーに割り当てられている機種が多いが、配列は端末によって異なる。
なお、Linuxベースの「ACCESS Linux Platform」を採用したN-01BとN-02Bは、従来のNEC端末からソフトキーの配列が変更されており、MENUキーが左下から左上に、メールキーが左上から左下に、iチャネルキーが右下から右上に、iモードキーが右上から右下に移動した。また、これまでMENUキーに割り当てられていた、マルチタスクの切り替え操作ができるMULTIキーは、ダイヤルキーの下に専用キーとして配置されている。
機種変更をしてもスムーズに操作できるよう、キー配列はなるべく統一してほしいが、KCP+を採用しているau端末のように、プラットフォームを統合しないと難しいのかもしれない。
N-01BとN-02BはNEC伝統のニューロポインターを決定キーに装備。このニューロポインターは適度に突起しているので、十字キーと押し間違えることがなく使いやすい。SH-01Bは決定キーにTOUCH CRUISERを搭載しているが、カーソルを移動したつもりが間違えて決定してしまうなど、従来の光学式(光TOUCH CRUISER)と比べてやや使いにくいと感じた。誤操作が多いときはTOUCH CRUISERをオフにした方がいいかもしれない。P-02Bはおなじみのスピードセレクターを採用しており、くるくる回してスムーズにカーソル移動ができた。
この中で特に押しやすいと感じたのがN-01B。決定キー(ニューロポインター)と十字キーが押しやすいのはもちろん、ソフトキーが大きいのもありがたい。十字キーの押下感はN-02Bよりも柔らかいが、このあたりは好みが分かれそうだ。SH端末のTOUCH CRUISERは、ストレスなく操作できるよう、やはり光学式を採用してほしいところだ。
各ダイヤルキーの高さ | 上キーから0キーまでの距離 | |
---|---|---|
F-01B | 約6ミリ | 約59.5ミリ |
F-02B | 約5.5ミリ | 約57.5ミリ |
F-03B | 約5.5ミリ | 約57ミリ |
F-04B | 約6ミリ | 約51ミリ |
N-01B | 約7ミリ | 約66ミリ |
N-02B | 約6ミリ | 約62ミリ |
P-01B | 約6ミリ | 約57ミリ |
P-02B | 約6ミリ | 約51ミリ |
SH-01B | 約6ミリ | 約63ミリ |
SH-02B | 約6ミリ | 約58ミリ |
SH-03B | 約5ミリ | −※ |
※:SH-03Bはキー配列が異なるQWERTYキーボードなので割愛 |
文字入力に使うダイヤルキーの操作性も、ケータイの満足度に大きく関わる。この中ではN-01Bが優秀だと感じた。N-01Bは各ダイヤルキーの高さが11機種中最も高い7ミリで、タッチ感も良好だ。N-01Bはダイヤルキーの面積が広い分、十字キーの上キーから[0]キーまでの距離も広いが、筆者が試した限り、違和感を覚えるほどではなかった。このほか、P-01Bのキーも程よく突起していて快適に押せた。
スライド端末のF-04BとP-02Bは十字キーからダイヤルキーまでの面積が狭い分、指の移動量を減らせるメリットもある。キーの押し心地と直接は関係ないが、F-04Bはディスプレイ部が厚いので、本体を開いた状態だとトップヘビーで持ちにくくなることは付け加えておきたい。
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