他社が真似しても2年かかる――“透明に見せる”技術をデザインに融合させた「Xperia NX」開発陣に聞く「Xperia NX SO-02D」(3/3 ページ)

» 2012年04月05日 18時32分 公開
[田中聡,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

HD液晶に合わせてグラフィックも一新

photo 左がXperia NX、右がXperia arcのアプリアイコン。NXの方が精緻な印象だ。NXのライブ壁紙にも奥行き感がある

 「内側のデザイン」とも言えるグラフィックにこだわった。従来のXperiaから継続してきたテーマ「Flow」を継承し、ライブ壁紙では初めて「Cosmic Flow」を用意した。7色の「テーマ」ごとにCosmic Flowのカラーも変更される。設定の深い階層もテーマごとの色で統一されている。ウィジェットも見せ方にもこだわり、タップすると拡大表示するWi-Fi・Bluetooth・GPSなどのツールウィジェット、太陽や雨などがリアルに表示される天気予報ウィジェットをプリセットした。Timescapeウィジェットも一新した。ソニーモバイルが用意したプリインアプリもアイコンのデザインを変更している。「カメラアイコンもデジタル一眼レフカメラをモチーフにした高精細なものになっています」(内田氏)。電卓、時計、カレンダー、FMラジオなどアプリ自体の見栄えも変更されている。こうしたリッチなグラフィックは、「ディスプレイが720pに高解像度化したことに伴い、見栄えに気を遣った」(内田氏)ことで採用された。

photo 7色のテーマを用意。ライブ壁紙のCosmic Flowや設定画面にもテーマ色が反映される

photophotophotophoto 電卓、時計、カレンダー、FMラジオなどのアプリもグラフィックが変更されている

 一方、ディスプレイの高解像度化によりバッテリーが減りやすくなることが心配されるが、内田氏は「そうならないよう、ソフトもハードも含めてチューニングしています」と説明する。グローバル向けモデルではソニーモバイル独自の省電力機能を用意しているが、Xperia NXはドコモの「ecoモード」で省電力の簡単な設定が可能になる。

今後のAndroid OSを見据えてセンサーキーに

photo 物理キーを搭載しているXperia arcと比較

 戻る/ホーム/MENUキーが物理キーからセンサーキーとなったのは、操作性に大きく直結する変更点だ。センサーキーなら表面をフラットに仕上げられるが、スリープ時からの復帰に上の電源キーを押す必要があるので使い勝手の上ではマイナスとも感じる。内田氏によると、今回センサーキーとしたのは「今後のAndroid OSとしての流れを見据えたため」だという。ただ、「これ以上物理キーを作らないと言っているわけではありません。現状はこの形で進めていくということです」とのことなので、Xperia arcのように物理キーを採用したモデルも今後登場するかもしれない。

 本体の重さがXperia arcの約118グラムから約144グラムに増えたのも気になる。内田氏は「ディスプレイが大きくなり、デュアルコアCPUのチップセットを採用し、バッテリーも1700mAhにアップしています。いろいろな要因、細かい積み重ねがありますが、それでもこのサイズ、重さに抑えられたと思っています」と話す。Floating Prismの透明素材自体はプラスチックなので、これが重さに影響したわけではないとのこと。バッテリーをユーザーが取り外せない内蔵型としたのも、サイズを優先したため。

 ソニーモバイルとしてソニーの100%子会社となったことで、ソニー・エリクソン機器やコンテンツとの連携がますます加速することが期待される。カメラではCyber-shotのモバイル向けセンサー「Exmor R for mobile」、高画質化技術には「モバイルブラビアエンジン」を引き続き搭載している。プレイステーションのゲームを遊べる「PlayStation Certified」もサポートしている。音楽機能にはマニュアルイコライザーや、重低音・バランスを重視したクリアオーディオ、臨場感あふれるサラウンドオーディオなど、Walkmanでもおなじみの技術を取り入れている。ただ、Walkman向けの楽曲管理ソフト「x-アプリ」とXperia NXが連携しない、PC向け音楽配信サービス「mora」で購入した曲をXperia NXに転送できないなど、ソフトウェアやコンテンツ面で不十分と感じることもある。内田氏はさらなるWalkman連携については「いろいろな話はしているので、今後の進化に期待いただきたい」とした。次期モデルはハードとコンテンツの両面でさらに連携が深まることを期待したい。

photophotophotophoto 音楽再生中にはジャケット写真の色に合わせて背景色も変わる(写真=左端)。マニュアルイコライザー(写真=左中)やサラウンド(スタジオ、クラブ、コンサートホール)の設定(写真=右中)も可能。こちらもWalkmanでおなじみ、ジャンルに合わせて曲を再生してくれる「おまかせチャンネル」も採用した(写真=右端)

 日本ではXperia NXのほかにXperia acro HDも発売されている。NXとacro HDのソフトウェアは共通だが、デザインも含めてソニーモバイルが正統進化させたスマートフォンは、Xperia NXだろう。スペックはもちろん、Floating Prismや彫刻のようなたたずまい、新しい質感からは、ソニーモバイルらしい唯一無二の体験を得られるはずだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月09日 更新
  1. コンセントに挿すだけで見守れる「Wi-Fiセンシングプラグ」発売 人感センサーよりも広範囲に検知 (2026年04月07日)
  2. メルカリで詐欺に遭った話 不誠実な事務局の対応、ユーザーが「絶対にやってはいけない」こと (2025年04月27日)
  3. 「Google Pixel 10a」を実質3万9800円で入手する方法 先代「Pixel 9a」から“値上げしなかった”理由 (2026年04月07日)
  4. 「任天堂3DSの未使用品、素手で触るなよ」――中古店による「素手持ち」写真が物議 商品ランクの定義とは? (2026年04月07日)
  5. PayPay、5月以降に4自治体でプレミアム付き商品券を提供 最大2万円おトク (2026年04月08日)
  6. 「Google Pixel 10a」はどこが安い? 一括価格と2年間の実質負担額を比較、お得なキャリアはココだ (2026年04月08日)
  7. IIJmioで10〜25GBが「1年で3倍」に急増した理由 フルMVNOは音声よりも「マルチキャリア化」を重視 (2026年04月09日)
  8. PayPay、4月から6自治体で最大30%の還元キャンペーン 練馬区や鎌ケ谷市など (2026年03月18日)
  9. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  10. Android 15搭載11.97型タブレット「アイリスオーヤマ 12型タブレット TM12E2W74-AZ1B」が19%オフの2万3800円に (2026年04月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年