ハイブリッド仕様の新型Netbook「LaVie Light」の気になる中身をチェックした分解してラインアップを整理(1/2 ページ)

» 2009年06月02日 11時40分 公開
[田中宏昌(撮影:矢野渉),ITmedia]

SSD+HDDモデルとSSDモデルは中身が別物

上位モデルは3色のカラバリを用意する

 6月2日にラインアップを一新したNECの新型Netbook「LaVie Light」。従来の春モデルは、4色のカラーバリエーションをそろえるもハードウェアスペックが共通だった。それに対し夏モデルはカラバリが3色(上位モデルのみ)に減ったものの、ハードウェアやオフィススイートの有無などで4モデルと選択の幅が広がり、全10モデルとバリエーションが豊富になった。

 詳細はこちらの記事(SSD+HDDのハイブリッド仕様に生まれ変わった新型Netbook――「LaVie Light」)に譲るが、各モデルの主な仕様を下記にまとめた。簡単に述べると、春モデルのボディや画面解像度(1024×576ドット)はそのままに、ストレージを160GバイトのHDDから16GバイトSSDに変更した「BL100/TA」以外の上位モデルは、1024×600ドットの液晶ディスプレイと丸みを帯びた新デザインのボディを採用する。そのうち、最上位の「BL350」シリーズはCドライブに16GバイトSSD、Dドライブに160GバイトのHDDを搭載したハイブリッド仕様で、バッテリーも大容量の6セルを備えているのが特徴だ。一方、「BL310」と「BL300」シリーズはストレージが160GバイトのHDDのみとなり、バッテリーも3セルになるほか、BL310には「Office Personal 2007 2年間ライセンス版」がプリインストールされるのが主な違いとなる。

 ここでは試作機を用いて各モデルを分解し、ラインアップを整理した。実際の製品とは異なる部分があるかもしれないが、製品を理解する一助になれば幸いだ。

最上位モデルの「BL350」シリーズ。大容量バッテリーが背面に出っ張る
3セルバッテリーを備えた「BL310」と「BL300」シリーズ。こちらは背面がスッキリとしている
春モデルのボディを継承したエントリーモデル「BL100/TA」。本機のみカラバリは用意されない

新型LaVie Lightの主なスペック
モデル BL350 BL310 BL300 BL100/TA
カラバリ パールブラック/パールレッド/フラットホワイト フラットホワイト
CPU Atom N280(1.66GHz) Atom N270(1.6GHz)
チップセット Intel 945GSE Express
メモリ 1GB PC2-4200(1GB DIMM×1)
ストレージ SSD16GB+HDD160GB HDD 160GB SSD16GB
グラフィックス Intel GMA 950(チップセット内蔵)
ディスプレイ 10.1型ワイド光沢
解像度 1024×600ドット 1024×576ドット
有線LAN 100BASE-TX/10BASE-T対応
無線LAN IEEE802.11b/g/n IEEE802.11b/g
Bluetooth Bluetooth 2.1+EDR
バッテリー 6セル 3セル
バッテリー駆動時間 約7.4時間 約4.2時間 約3.2時間
ボディサイズ W285×D205.5×H27.5〜36.9ミリ W285×D183.5×H27.5〜29.8ミリ W250×D176.5×H31.3〜36.5ミリ
重量 約1.32キロ 約1.14キロ 約1.07キロ
オフィススイート Office 2007(2年間ライセンス版)
プリインストールOS Windows XP Home Edition(SP3)
実売価格 7万円前後 6万円前後 5万円前後


注意

製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません。



HDDの換装は容易だが、SSDの空き容量に注意が必要

 それでは、最上位モデルのBL350シリーズから中身を見ていこう。

 BL350シリーズのバッテリーは6セル(バッテリーL)と大容量タイプだ。まずバッテリーを取り外すと、すぐにHDDが現れる。底面にある2本のネジを回すだけでSerial ATAのHDDが簡単に着脱できるのはうれしい。標準で5400rpmの容量160Gバイトドライブが搭載されており、メーカーの保証対象外となるが換装作業は容易に行える。ちなみに、ACアダプタはサイズが49(幅)×114(奥行き)×29(高さ)ミリ、電源ケーブル込みの重量が約350グラムと従来モデル(つまりBL100/TAと共通)と同じサイズなのだが、出力電圧やコネクタ形状が異なるため、流用はできない。

落ち着いた色合いのパールレッドを採用した「BL350/TA6R」
BL350シリーズは大容量の6セルバッテリーを標準で備える
バッテリーを外して底面にある2本のネジを回すだけでHDDが着脱できる

 キーボードユニットはネジ留めされておらず、液晶ヒンジ部にあるアクセスランプや電源ボタンがセットになったカバーを外すことで取り出せる。キーボードユニットの直下にハーフサイズのMini PCI Express型無線LANモジュール(IEEE802.11b/g/n対応、nはドラフト2.0準拠)があるものの、メモリスロットは見当たらない。後述するが、標準装備の1Gバイト(PC2-4200対応)モジュールは底面部分にあり、多くの分解作業が必要だ。

 なお、SSDはCドライブに割り当てられている。容量16Gバイトのうち、隠しパーティションとしてリカバリ領域が約5Gバイト弱も占めており、初期状態で空き容量が約3.22Gバイトしかない(BL350シリーズの場合)。アプリケーションのインストールやデータの保存は極力Dドライブ(HDD)に行おう。

上位モデルのBL3xxシリーズのキーボードユニット。従来モデルと異なる見やすいフォントを採用する
キーボードユニットを取り外したところ
キーボードユニットと液晶ディスプレイを外した状態

BL350シリーズにおけるSSDの空き容量。出荷状態で空きが約3.22Gバイトしかない
こちらはDドライブとなる160GバイトHDDの空き容量
ディスクの管理で確認したところ、リカバリ領域がCドライブ(SSD)の約4.86Gを占めているのが分かる

 次のページではBL350/BL310/BL300シリーズのマザーボードや、下位モデルとの違いをチェックしよう

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