富士通製Netbookがボディも中身も一新、WiMAX内蔵モデルも──「FMV-BIBLO LOOX M」2010年PC春モデル

» 2010年01月18日 11時00分 公開
[ITmedia]

Netbook向けの新プラットフォームを採用

3色のカラーバリエーションが用意される

 「FMV-BIBLO LOOX M」シリーズは、富士通の1スピンドルNetbookだ。この春モデルでは、2009年4月に初登場した「LOOX M/D10」以来、初のフルモデルチェンジが行われた。ラインアップは、WiMAXモジュール(送信最大20Mbps/送信最大6Mbps)内蔵モデルと、WiMAXモジュールを省いて2年間ライセンス版Office Personal 2007(SP2)を付属したモデルがあり、それぞれに3色のカラーバリエーション(アーバンホワイト、ルビーレッド、シャイニーブラック)が用意されている。OSはWindows 7 Starterだ。

 新モデル「LOOX M/G30」の特徴は、開発コード名でPine Trail-Mと呼ばれていたNetbook向けの新プラットフォームを導入したことだ。チップセットはIntel NM10 Expressで、CPUには1.66GHzで動作するAtom N450(開発コード名Pineview-M)を採用している。Atom N450はシングルコア(Hyper-Treading対応)で、従来ノースブリッジが提供してきた機能を1チップにまとめており、グラフィックス機能のIntel GMA 3150も備えるのがポイントだ。Intel GMA 3150はDirectX 9.0互換で、Shader Model 2.0をサポートする。

 これに伴って液晶ディスプレイは10.1型ワイド光沢と前モデルと変わらないが、解像度は1024×600ドットから1366×768ドットに一回り大きくなった。

 メインメモリは1Gバイト(1Gバイト×1)と従来機と同じだが、メモリクロックがPC2-4200からPC2-5300に高速化した。HDD容量は250Gバイト(5400pm)と、こちらも前モデルを引き継ぐ。

アーバンホワイト
ルビーレッド
シャイニーブラック

ラウンドフォルムの新設計ボディを導入

 春モデルでは、内部だけでなくボディも手が加えられている。ボディサイズは270(幅)×189(奥行き)×35.2(高さ)ミリと前モデルから若干大きくなったが、丸みを帯びたラウンドフォルムになったことで独特の存在感を放つ。ケースの大型化によってキーボードは日本語84キーから86キーに増え、キーピッチは17.2ミリから17.5ミリ、キーストロークは1.5ミリから1.9ミリへと微増した。また、FMV-BIBLO MGと同様に円形になぞることで上下スクロールが行えるスクロールパッドを新たに内蔵している。

 重量は標準の内蔵バッテリーパック装着時で約1.2キロ、別売の内蔵バッテリーパックL搭載時で約1.35キロと2009年秋モデルと変わらない。逆にバッテリー容量は、内蔵バッテリーパックが10.8ボルト 2400mAhから同2900mAhに、内蔵バッテリーパックLでは10.8ボルト 4800mAhに増加している。バッテリー駆動時間も従来の約3.6時間から5時間に延びた(大容量バッテリー装着時は約10時間)。

10.1型ワイド光沢液晶ディスプレイはそのままに、解像度が拡大した
新たに日本語86キーを採用し、キーピッチが17.5ミリに広がった
タッチパッドの右横に上下スクロールに対応したスクロールパッドが追加された

大容量の外付けストレージとして扱えるUSBメモリ機能を新たに装備

付属のUSBケーブルをほかのPCにつなぐことで、本機をUSBメモリのように扱える

 インタフェースはアナログRGB出力と100BASE-TX対応の有線LANをはじめ、3基のUSB 2.0、有効130万画素のWebカメラを備える。春モデルからの機能として、左側面にUSBクライアントポート(USB 4ピン)が用意され、付属のUSBクライアントケーブルをほかのPCとつなぐことで、本機をUSBメモリのように扱えるようになった。ただ、メモリカードスロットは従来のメモリースティックが省かれてSDHC対応SDメモリーカードのみとなった。

 無線機能はWiMAX内蔵モデルがIEEE802.11a/b/g/n準拠、WiMAXなしモデルがIEEE802.11b/g/n準拠で、Bluetooth 2.1+EDRは両モデルで内蔵している。

 実売価格は、2年間ライセンス版Office Personal 2007(SP2)付属モデル(FMVLMG30W2/アーバンホワイト、FMVLMG30R2/ルビーレッド、FMVLMG30B2/シャイニーブラック)が7万円前後、WiMAX内蔵モデル(FMVLMG30W/アーバンホワイト、FMVLMG30R/ルビーレッド、FMVLMG30B/シャイニーブラック)が6万円前後の見込み。なお、発売はWiMAX内蔵モデルが2月19日、そのほかのモデルが1月21日の予定だ。

前面にステレオスピーカーとヘッドフォン(ライン出力兼用)、マイク(ライン入力兼用)、SDメモリーカードスロットがある(写真=左)。背面はバッテリーのみだ(写真=右)。なお、大容量バッテリーを装着すると厚さが13ミリほど底面に増える

左側面に2基のUSB 2.0とUSBクライアントポートが並ぶ(写真=左)。右側面は1基のUSB 2.0と有線LAN、アナログRGB出力とDC入力端子がある(写真=右)

FMV-BIBLO LOOX Mシリーズ店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
FMV-BIBLO LOOX M/G30(FMVLMG30R2
ルビーレッド 2年版Office Personal 2007)
1スピンドル フルモデルチェンジ Atom N450(1.66GHz) 1024MB(DDR2) 250GB 32ビット版Starter 7万円前後
M/G30(FMVLMG30B2 シャイニーブラック
2年版Office Personal 2007)
1スピンドル フルモデルチェンジ Atom N450(1.66GHz) 1024MB(DDR2) 250GB 32ビット版Starter 7万円前後
M/G30(FMVLMG30W2 アーバンホワイト
2年版Office Personal 2007)
1スピンドル フルモデルチェンジ Atom N450(1.66GHz) 1024MB(DDR2) 250GB 32ビット版Starter 7万円前後
M/G30(FMVLMG30R ルビーレッド
WiMAX内蔵)
1スピンドル フルモデルチェンジ Atom N450(1.66GHz) 1024MB(DDR2) 250GB 32ビット版Starter 6万円前後
M/G30(FMVLMG30B シャイニーブラック
WiMAX内蔵)
1スピンドル フルモデルチェンジ Atom N450(1.66GHz) 1024MB(DDR2) 250GB 32ビット版Starter 6万円前後
M/G30(FMVLMG30W アーバンホワイト
WiMAX内蔵)
1スピンドル フルモデルチェンジ Atom N450(1.66GHz) 1024MB(DDR2) 250GB 32ビット版Starter 6万円前後
FMV-BIBLO LOOX Mシリーズ店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV機能 重量
FMV-BIBLO LOOX M/G30(FMVLMG30R2
ルビーレッド 2年版 Office Personal 2007)
10.1型ワイド 1366×768 Intel NM10 CPU統合 約1.2キロ
M/G30(FMVLMG30B2 シャイニーブラック
2年版Office Personal 2007)
10.1型ワイド 1366×768 Intel NM10 CPU統合 約1.2キロ
M/G30(FMVLMG30W2 アーバンホワイト
2年版Office Personal 2007)
10.1型ワイド 1366×768 Intel NM10 CPU統合 約1.2キロ
M/G30(FMVLMG30R ルビーレッド
WiMAX内蔵)
10.1型ワイド 1366×768 Intel NM10 CPU統合 約1.2キロ
M/G30(FMVLMG30B シャイニーブラック
WiMAX内蔵)
10.1型ワイド 1366×768 Intel NM10 CPU統合 約1.2キロ
M/G30(FMVLMG30W アーバンホワイト
WiMAX内蔵)
10.1型ワイド 1366×768 Intel NM10 CPU統合 約1.2キロ
富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART

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