NTTドコモから8月27日に発売予定のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製スマートフォン「Xperia ray SO-03C」は、「Xperia arc SO-01C」とほぼ同等のスペックを有しながら、幅53ミリ、厚さ約100グラムという小型・軽量ボディの実現に成功した。ソフト面でもarc/acroからブラッシュアップが図られているので、主な見どころをチェックした。
Xperia rayのOSはAndroid 2.3で、arc/acroと同じく最新バージョンの2.3.3が採用されている。ホーム画面の基本的なUI(ユーザーインタフェース)はarc/acroと同じ。最大5ページにアプリやウィジェットを配置でき、4つの固定ショートカットを利用できる。アプリ一覧は横スクロール型で、アルファベット順やインストール順などにアプリを並び替えられる。ホーム画面上でピンチインをすると、設置しているウィジェットが1画面に集合するインタフェースもおなじみだが、Xperia rayでは各ウィジェットがふわふわ画面上で動いて面白い。
さらに、画面下部(アプリトレイ)の右下のアイコンを押してから、ホーム画面上で任意のアプリをアンインストールできるようになった。
新しいウィジェットも追加された。Bluetooth、Wi-Fi、機内モードなどの設定パネルをまとめた「ステータススイッチ」ウィジェットはarc/acroでもおなじみだが、Xperia rayではBluetooth、GPS、Wi-Fi、サウンド、バックライト、ローミングの設定ウィジェットが個別に用意され、必要なものだけを設置できる。このほか、アドレス帳の「通話履歴」と「お気に入り」リストを表示するウィジェットも用意し、よく連絡を取る人にホーム画面からワンタッチで発信できる。画面上部をフリックすると現れるステータスバーには、これまでどおり通知が表示されるのみで、Wi-FiやBluetoothなどの設定パネルはない。
新たに用意された「テーマ」から、壁紙と背景色をまとめて設定することも可能になった。arc/acroでは設定画面などの背景色はブルーで統一されていたが、Xperia rayではレッド、ピンク、グリーンなどにも変更できる。といっても背景色が極端に変わるわけではなく、黒ベースのまま、ほんのりピンク色などに変わる。壁紙は、女性を意識したかわいらしい素材が入っている。
プリインストールアプリは基本的には「Xperia acro SO-02C」と同じだが、緊急地震速報を受信できる「エリアメール」に対応済みで、「エリアメール」アプリから各種設定ができる。arc/acroを含む発売中のAndroid端末については、エリアメールは今夏以降に対応予定だが、詳細な時期は未定。また、Xperia rayはグローバルモデルがベースのため、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信といった日本向けの機能やサービスには対応していない。
Xperia rayはそのサイズ感からミュージックプレーヤーとしても使えそうだが、その用途も見越してか、音楽関連の機能も充実している。arc/acroと同じくソニー・エリクソン独自のミュージックプレーヤーを採用しており、アーティスト、アルバム、トラック別の表示やプレイリストの作成が可能。再生中にインフィニットボタンを押すと、再生楽曲のYouTube動画に加え、新たにGoogleの歌詞検索、YouTubeのカラオケ動画、Wikipediaのアーティスト検索が可能になり、より幅広い情報を収集できる。楽曲再生できるウィジェットやイコライザ設定、FMラジオ、オンエア中に流れた楽曲情報を検索してくれる「TrackID」も継承している。
さらに、ソニーが開発したオーディオ再生レベル強調技術「xLOUD」モードを採用し、内蔵スピーカーの音割れを軽減しながら、より迫力のある音を再生できる。これはミュージックプレーヤーで再生中の音楽に限らず、スピーカーから出力されるすべての音に効果がある。スピーカーは新規のデバイスを用いている。なお、ヘッドフォンやイヤフォン挿入時はxLOUDの効果はない。イヤフォンジャックはarc/acroは左側面にあったが、Xperia rayでは上端部にあるので使いやすいだろう。
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