海外プリペイドSIM+無線LANルータ導入マニュアル──「クアラルンプール」編「確かに安いけど、これも旅情」な海外定額データ通信(3/3 ページ)

» 2011年10月21日 17時00分 公開
[山根康宏,ITmedia]
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音声サービス対応SIMカードの場合は……

 続いて、一般的な音声用プリペイドSIMカードも導入しよう。SIMロックフリーのスマートフォンを所持する人はこちらの方法が対象になるだろう。音声サービス対応でもマレーシアの各事業者のものはデータ通信も基本的には可能だ。定額や割引パッケージを用意する事業者もある。

 ただ、スマートフォンのテザリング機能は非対応となる例もあり、かつ音声通話はできるがデータ通信がどうもうまく機能しない例をこれまで何度か体験している。スマートフォンをモデム代わりにテザリング利用したい場合、なんというか「成功可能性」が若干低めで、アレ? コンナハズデハと思ってしまう残念なケースがあるのでちょっと注意したい。

photophoto Maxisの音声サービス対応プリペイドSIMカードをスマートフォン(写真は、日本でもSIMロックフリー状態で購入できるイー・モバイル「Pocket WiFi S(S31HW)」)に装着。「*100#」に発信し、メニューに従って使用プランを選ぶ

 まずはCelcomの音声対応プリペイドSIMカードを購入した。(SIMロックフリーの 以下同)スマートフォンにSIMカードを装着して「*100#」へ発信すると、画面にメニューが表示されるので希望するプランの番号を入力していくことで手続きを行う仕組みだ。データパッケージは5マレーシアリンギット(約125円)で1日分、18マレーシアリンギット(約445円)で1週間分などがある。仕様では、どちらも定額利用に対応する。

 ところが、まずはシステムエラーで申請がなかなかできない事例に遭遇した。メニューに沿ってプラン登録を作業をしても何度もうまくいかず、10数回ほど同じ操作を繰り返してようやく登録できた。加えて、データ通信はスマートフォン単体での作業なら問題ないが、テザリング+PCでの通信は行えなかった。


DiGiプリペイドSIMカードのAPN設定
APN 3gdgnet
ユーザー名 (なし)
パスワード (なし)

 続いてDiGiの音声対応プリペイドSIMカードも買ったが……こちらは、データ通信対応のものなのになぜかデータ通信そのものが有効にならず、結果としてまったくデータ通信が使えなかった。

 試しに、前述したモデムセットのプリペイドSIMカードをスマートフォンに装着し、テザリング+PCデータ通信を行ってみる。DiGi製は問題なし、Maxis製は利用できなかった。うーん。今回も少々残念な結果となった。

 購入するSIMカードの種類によって機能に差があるだけでなく、本来利用できるはずなのにシステムの不調などで利用できないことがある。マレーシアでのデータ通信環境構築は、この不安定さで毎度苦労してしまう。ここは苦笑いするしかない。


photophoto DiGiのモデムキット付属SIMカードを使用するには、スマートフォン側でAPN(Access Point Name)を手動設定する


 というわけで、購入したSIMカードのテザリング結果を以下にまとめた。

スマートフォンでのテザリング機能 モデムセット付属のSIMカード 音声サービス対応SIMカード
Celcom 未購入 ×
DiGi △×
(つながっているようだが、通信そのものは不調)
Maxis × 未購入
U Mobile 未購入 未購入

 今回試した限りでは、DiGiのモデムセット、またはモデムセット付属のデータSIMカードのみを購入するのが一番確実だった。とはいえ、今後も同じ結果になるとはいえない(苦笑)ので、あくまでも参考としてほしい。

 マレーシアでモデムセットやプリペイドSIMカードなどを購入するなら、少しでも利用する可能性を高める目的で、「販売店の店頭でインストール作業を行い、その場で動作確認をする」のをお勧めしたい。


photo

山根康宏 :香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯コレクターとしても知られ、2008年は100台以上携帯電話を購入。所有する海外端末数はもうすぐ1000台(2011年9月時点)。



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