新型GALAXYとXperiaの魅力/auだけじゃないiOS版「LISMO unlimited」/「PayPal Here」の戦略石野純也のMobile Eye(4月30日〜5月11日)(1/2 ページ)

» 2012年05月11日 23時31分 公開
[石野純也,ITmedia]

 4月30日から5月11日までの2週間は前半がゴールデンウィークだったこともあり、大きなニュースは後半に集中。端末関連では、英国発のリリースとして、ソニーモバイルが日本市場に投入するLTE対応Xperia2機種を発表した。一方で、祝日の異なる海外ではSamsung電子が待望の「GALAXY S III」を発表するなど、連休中にもモバイル関連情報から目が離せない状況だった。今回は、これらの新端末に加え、ソフトバンクのPayPalとの提携や、iOS版のLISMO Unlimitedに注目した。

LTE対応スマートフォンが続々発表、「GALAXY S III」「Xperia GX/SX」は日本発売へ

 5月3日(英国時間)には、Samsung電子がフラッグシップモデルのGALAXY S IIIを発表した。4.8インチの「HD Super AMOLED」を搭載し、チップセットには自社開発でクアッドコアの「Exynos 4 Quad」を採用。グローバルモデルはHSPA+対応だが、北米、韓国、日本向けにはLTE版を開発している。ちなみに、LTE版はグローバル版とはスペックが異なる場合があると明記されており、通信をつかさどるベースバンドチップの変更によって、CPUも変わる可能性がある。Samsung電子は従来から日本や韓国向けの製品には、ワンセグやDMB(韓国のモバイル放送)を搭載していることから、こうした仕様も加わるかもしれない。OSはAndorid 4.0。カメラには800万画素の裏面照射型CMOSを採用し、Bluetooth 4.0やNFCも採用する。

photophoto 日本でも発売予定の「GALAXY S III」。ボディのカラーはPebble BlueとMarble White
photo カメラは裏面照射型CMOSセンサーになり、連写機能なども搭載する

 圧倒的なスペックを打ち出していたGALAXY Sシリーズだが、GALAXY S IIIの発表会は少々趣が異なっていた。もちろん、他社の端末と比べても、現時点でGALAXY S IIIの性能はトップクラスだが、それ以上に同社が強調していたのは“使い勝手”だ。Webなどのコンテンツを閲覧している際にユーザーの目の動きを追い、画面を点灯したままにしておく「Smart stay」や、不在着信があったことを手に取った際にバイブで知らせる「Smart alert」、メッセージをやり取りしている画面を開いたまま耳に端末を当てるだけで電話ができる「Direct call」といった機能は、どれも文字にすると地味だが、実際にはかゆいところに手が届く機能といえるだろう。日本語には現時点では非対応だが、iPhone 4Sに搭載された「Siri」に近い、音声で各種な情報を引き出せる「S Voice」も搭載している。デザインは丸みを帯びており、手のフィット感を重視していることがうかがえる。日本でも大ヒットした前モデルの「GALAXY S II」に続けるのか、注目したい。筆者も個人的に入手したいモデルの1つだ。

photophotophoto 動画をポップアップ表示しながら、他の操作を行えるのもGALAXY S IIIの特徴(写真=左)。Android 4.0の「Android Beam」を拡張し、NFCでペアリングした後にWi-Fiで高速にデータの転送を行う「S Beam」(写真=中)。音声で端末に指示を出せる「S Voice」。ただし、残念ながら日本語には非対応だ(写真=右)

 対するソニーモバイルは、LTEに対応した「Xperia GX」と「Xperia SX」を発表した。両機種はLTEのほか、1.5GHzのデュアルコアCPUや、テレビ接続時専用のユーザーインタフェース、WALKMANアプリケーションを搭載している点が共通している。一方で、2機種投入するからには、相違点もある。GXは、おサイフケータイに対応し、「Xperia arc」で好評を博した、背面が弓のように反った“アーク形状”のデザインを採用。ディスプレイは4.6インチで、最薄部8.6ミリの薄さを実現した。カメラの画素数もSXより高く、約1300万画素で裏面照射型CMOSセンサーの「Exmor R for mobile」となる。

photo アーク形状を「Xperia arc」から継承した「Xperia GX」

 一方のSXは、片手操作に適したサイズが魅力の端末だ。ディスプレイは3.7インチ。ソニーモバイルが「LTE対応スマートフォン世界最軽量」をうたうように、重さもわずか95グラムに抑えられている。おサイフケータイに加え、ワンセグ、赤外線通信にも対応。“ほぼ全部入り”のコンパクトモデルとして人気を集めそうだ。一方でGXよりカメラのスペックは控え目で、800万画素となる。数値から判断する限りでは、昨年の「Xperia arc」や「Xperia acro」に近いセンサーが搭載されているようだ。また、内蔵メモリ(ROM)はGXが16Gバイト、SXが8Gバイトという違いもある。

photo コンパクトなボディで片手操作もスムーズに行えそうな「Xperia SX」

 これらの機種は、LTE対応で夏という発売時期を考えると、NTTドコモから登場される可能性が非常に高い。この時点でLTEのネットワークを持つのはドコモとイー・アクセスの2社。過去の実績やイー・アクセスのスマートフォン投入予定時期を考慮すれば、おのずと導き出せる結論だと思う。5月16日に開催される新端末の発表会が、今から楽しみだ。

「LISMO Unlimited」がiPhoneにも対応、ソフトバンクでも利用可能に

photo 定額の音楽ストリーミングサービス、LISMO UnlimitedがApp Storeに登場した

 KDDIが11日に、iOS向けの「LISMO Unlimited powered by レコチョク」を開始した。LISMO Unlimitedは、月額1480円で音楽が聞き放題になるサブスクリプション型のサービス。2011年6月にAndroid向けとして開始されたもので、楽曲のラインアップはどちらかというと洋楽が多い傾向にある。ストリーミング形式だが、端末にキャッシュを残すこともでき、電波の入らない場所でも再生可能だ。TwitterやFacebookといったソーシャルメディアへの投稿機能も搭載されている。

photophotophotophoto 「オススメプレイリスト」で、楽曲を手軽に探せる
photo アプリ本体は無料だが、起動時にau IDでのログインを求められる

 Android版はあくまでau限定のアプリだったが、iOS版ではキャリアの縛りが取り払われた。iOS 4.3以降を搭載したiPhone、iPod touch、iPadであれば、ソフトバンク版や海外から輸入したSIMフリー版でもApp Storeからアプリをダウンロードして利用できるようになる。au限定ではなかった理由について、KDDIは「App Storeのレギュレーション(規制)があり、auだけというサービスができない」とコメント。課金はWebから取得したau IDにひもづけたクレジットカードで行うが、その際に「どのiPhoneかを識別することができない仕組みになっている」という。サービスだけを切り出して、本格的にマルチキャリア展開を始めたというより、App Storeの規約に従った結果という色合いが濃い。Android版の他キャリア向けサービスについては「やるもやらないも、まだ検討はしていない段階」とのこと。Apple側とも協議を重ねて、現在の形になったようだ。

 ちなみに、iOS版LISMO unlimitedでは月々の請求に合算するいわゆる「キャリア課金」は対応していない。上述したように、au IDを取得した上で、「auかんたん決済」にクレジットカードを登録する必要がある。この条件はauユーザーも同じだ。auだけの特典としては、2週間の無料キャンペーンが用意されている。定額でこれだけ充実した楽曲を聞けるサービスはなかなかないだけに、iOS版のリリースを機に、他キャリアのAndroidへの開放もぜひ進めてほしい。

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