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» 2012年02月28日 03時49分 UPDATE

Mobile World Congress 2012:カメラと音楽機能を強化――HTCがスマートフォンの新シリーズ「HTC One」を発表

HTCがMobile World Congress 2012の開催に先立ち、スマートフォンの新シリーズ「HTC One」に属する3機種を発表した。いずれもAndroid 4.0を搭載し、カメラと音楽を中心に機能や操作性が向上している。

[田中聡,ITmedia]

 スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2012」開幕前日の26日(現地時間)に、HTCが新型スマートフォンを発表した。発表されたのは、「HTC One」シリーズに属する「HTC One X」「HTC One S」「HTC One V」の3機種。

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photophotophoto 左から「HTC One S」「HTC One X」「HTC One V」
photophoto 新シリーズ「HTC One」が披露された

 HTC One Xは新機種の中でもフラグシップモデルに位置づけられ、HD(720×1280ピクセル)表示対応、Corning Gorilla Glass搭載の4.7インチ有機ELディスプレイや、1.5GHzのクアッドコアCPU搭載のNVIDIA製アプリケーションプロセッサ「Tegra 3」を備える。「優れたグラフィックとパフォーマンス、バッテリーの持続時間も長い」とチョウ氏はそのメリットを説明する。サイズは69.9(幅)×134.46(高さ)×8.9ミリ、重さは130グラム。バッテリー容量は1800mAh。LTEに対応した「HTC One XL」も用意され、こちらはベースバンドチップにQualcommの「Snapdragon S4」(1.5GHzデュアルコアCPU)が搭載されている。ボディには頑丈さと軽さを両立させたポリカーボネートを採用。アルミを採用していた従来のHTC製スマートフォンは、高級感がある一方でボディは重かったが、HTC One Xは薄くて軽い。ボディカラーに、従来モデルではあまり見られなかったホワイトを採用しているのも新しい。

 HTC One Sは、コンパクトなボディにCorning Gorilla Glass搭載4.3インチディスプレイや1.5GHzデュアルコアCPUなど高性能を凝縮させたモデル。人工衛星にも使われている「microarc oxidation(MAO)」と呼ばれる表面処理でセラミック加工し、従来よりも4倍の硬度を実現しているという。サイズは65(幅)×130.9(高さ)×7.6(厚さ)ミリ、重さは119.5グラム。ディスプレイは4.3インチQHD(540×960ピクセル)。HTC One Vは3機種の中ではローエンドに位置づけられ、低価格で販売される。ディスプレイは3.7インチワイドVGA(480×800ピクセル)、CPUは1GHz駆動のシングルコア。サイズは59.7(幅)×120.3(高さ)×9.24(厚さ)ミリ、重さは115グラム。ボディには従来機種と同様にアルミニウムが使われている。

 3機種ともOSに最新のAndroid 4.0を採用しており、UI(ユーザーインタフェース)は共通。HTCの独自UI「HTC Sense」は「4」にバージョンアップしている。では具体的にどこが進化したのだろうか。HTC CEOのピーター・チョウ氏は「素晴らしいカメラ機能」と「本格的な音楽体験」が最も大きな特徴だと説明する。「日常生活での忘れられない瞬間は写真や音楽で記録される。HTC Oneシリーズでは、カメラと音楽機能を活用してさらに感情豊かな体験をしてもらうことが重要だ」と同氏は話す。

photo HTC CEOのピーター・チョウ氏

 カメラでまずこだわったのが「スピード」だ。HTC Oneシリーズのカメラは0.7秒で撮影でき、0.2秒でオートフォーカスが作動するので、「シャッターチャンスを逃さずに撮影できる」(チョウ氏)。20枚の写真を瞬時に連写してお気に入りの写真を選べる機能も用意した。また、薄暗い場所や明かりがないなど撮影に適さない場所でも高画質の写真が撮れることもアピール。レンズのF値は2.0だが、F値2.4のレンズを搭載する他のハイエンド機種よりも40%ほど明るい写真が撮れるという。HDR撮影機能も備えており、同じくHDR撮影可能なiPhone 4Sより明るく撮れることも、作例を交えて説明された。動画撮影中に静止画を同時に撮影できるのもユニークな新機能。「娘の音楽演奏会では、妻が動画を撮っている間に私が他の写真を撮ったことがある」とチョウ氏が話していたように、1台のカメラで動画も静止画も撮りたいときに、動画撮影を止めて静止画を撮るのはスマートではない。HTC Oneシリーズでは、動画撮影中にシャッターボタンを押すと、そのまま静止画も保存される。このほか、HTC Sense 4.0には「Dropbox」アプリが統合されており、HTC Oneユーザーは25Gバイトのストレージを2年間無料で使用できる。

photophoto 0.7秒で撮影でき(写真=左)、20枚の連写も可能(写真=右)
photophoto 撮影しにくい場所でもきれいに撮れることがアピールされた
photophoto HTC OneシリーズとiPhone 4SでHDR撮影をした写真との比較(写真=左)。動画撮影中に静止画の記録も可能(写真=右)

 音楽機能では音質の向上に加え、あらゆる音楽コンテンツやサービスをまとめて活用できる新しいUIを採用した。端末をPCに接続すると「HTC Sync Manager」ソフトが自動でインストールされ、(iTunesを含む)PCに保存されている音楽コンテンツが端末(HTC One)に転送される。ストリーミングサービスやインターネットラジオなどの音楽サービスも手軽に利用できるよう、音楽コンテンツとアプリを統合して利用できるHub機能も用意した。

photophoto 音楽コンテンツやサービスを1つの「Music」アプリから利用できる

 今回発表されたHTC Oneシリーズは、2012年4月から世界の140以上の通信事業者から発売される予定で、HTC Oneの供給先である通信事業者の名前が披露された。ただ、その中に日本の通信事業者の前は見られなかった。会場でHTC CPOの小寺康司氏に聞いたところ、「日本での発売は未定。発売するとしても事業者ごとにカスタマイズをする必要があるので、現在は検討している」とのこと。日本市場においてもグローバルスマートフォン(グロスマ)を展開すると明言していたHTCだが、そもそもHTC Oneが日本に投入されるのか、されるとしてどこまでローカライズするのかは気になるところだ。

photo HTC Oneシリーズを供給予定の通信事業者も明かされたが、日本企業の名前はない

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