富士通の「FMV ESPRIMO FH550/3AM」で身近なアレやコレを3D化した:見えるぞ!わたしにも見える!!(1/2 ページ)

» 2010年09月07日 16時00分 公開
[坪山博貴(撮影:矢野渉),ITmedia]

静止画や地図ソフトを3D化して楽しめる

「FMV ESPRIMO FH550/3AM」

 前回(富士通の「FMV ESPRIMO FH550/3AM」で2D→3Dのリアルタイム変換を満喫した)は、2D映像をリアルタイムで3Dに変換する機能を試してみたが、本機はデジカメで撮影した静止画やゲーム/地図ソフトウェアの立体化にも対応する。前者は画像ファイルの右クリックメニューで「TriDef 3D Media Playerで再生」を選ぶと「TriDef 3D Media Player」が起動し、立体視画像をすぐに楽しめる。3D専用カメラなどを使わずに手持ちの画像ファイルを3D化できるのはうれしい。

 後者は「3D Game Driver for Fujitsu」を使う。起動すると「TriDef 3D Ignition」画面が表示されるので、ここに実行ファイルをドラッグ&ドロップするだけで準備は完了だ。試しにBing Maps 3DやGoogle Earthなどを登録して、東京駅周辺をうろついてみたが思った以上に臨場感があり、3D化の恩恵に浸れる。TriDef 3DはDirectX 9.0cに対応しているが、負荷の高いゲームタイトルではコマ落ちが発生し、すべてのアプリケーションを3D化できるわけではない。それでも、手軽に既存コンテンツを3D立体視できるのは便利だ。

3D化したい静止画を右クリックし、「TriDef 3D Media Playerで再生」を選ぶだけで3D立体視が楽しめる
通常のアプリケーションを3D化することも可能だ。「TriDef 3D Ignition」の画面で3D化したいタイトルを追加する
Google Earthを3D化したところ。ビルの立体感が顕著で、思わぬ臨場感を楽しめた


2基のWebカメラを内蔵することで手軽に3D映像/静止画を作成可能

液晶ディスプレイ上部に有効130万画素のWebカメラを2基内蔵している

 本機ならではの特徴として挙げられる機能は、追加機器なしで3D映像/静止画を作成できる点だ。液晶ディスプレイ上部に2つのWebカメラ(有効130万画素)、つまりステレオWebカメラを標準で内蔵しており、異なる視点からの映像を合成することにより、本体だけで3D再生できる映像と静止画の撮影が可能になっている。

 ユニークなところでは、内蔵Webカメラを使った「ジェスチャーコントロール」機能が挙げられる。手をカメラにかざすと操作アイコンがオンスクリーンで表示され、手を動かすだけで再生や一時停止/停止、早送り/早戻し、音量調節、テレビチャンネルの変更といった操作が行える。ジェスチャーコントロール機能は、PowerDVD9 3D PlayerやWinDVD、Windows Media Player 12、Windows Media Centerのみのサポートではあるが、リモコンを使わずにコントロールできるので意外と重宝する。

 Webカメラの撮影で利用するアプリケーションは「3Dカメラビューアー」だ。動画か静止画かを選択し、液晶ディスプレイの前に被写体を置くだけで簡単に撮影は行える。3Dメガネをかけていれば3D効果を確認しながら撮影でき、フレームやエフェクトを追加することも可能だ。

2つの内蔵Webカメラでの撮影、再生を兼ねる「3Dカメラビューアー」。画面のようにフレームの合成やエフェクトを追加することができる
試しにシュークリームを3D撮影してみた。動画は640×480ドットで撮影でき、静止画はJPG、BMP、PNG形式で保存可能だ
カメラの前に手をかざすことでメディア操作を行えるジェスチャーコントロール機能。慣れると便利だ

サポート対象外だが、YouTubeにある一部の3D動画(設定を「Row interleave 1」に変更)も立体視が可能だ

 このカメラ機能は、液晶ディスプレイの前で撮影することが前提なので用途は限られるが、子供などは自分を見ながら撮影すると喜ぶだろうし、ペットを抱き抱えたり、フィギュアやプラモデルなどのコレクションを撮影したりと、さまざまな楽しみ方ができそうだ。欲をいえば、Webカメラを着脱式にして、必要があればUSBケーブルでカメラユニットを自由に取り回せるともっと楽しめたように思う。

 本機で撮影した動画/静止画の再生も3Dカメラビューアーで行う。撮影した動画、静止画はサムネイル付きで一覧表示され、クリックするだけで再生できる。また撮影した動画や静止画をすぐにメール添付して送信する機能も備え(容量は最大20Mバイトまで)、本機のユーザー同士なら3D映像を楽しむことも可能だ。今後、同社から3D立体視対応のPCが追加投入されれば、3D映像のやりとりが普及するだろう。

 本機の場合、3D映像は無圧縮で保存されるため、ファイルサイズがかなり大きい。そこで解像度を変更せずにWindows Media Video形式にエンコードしてWindows Media Playerで再生してみたところ、3Dメガネを通して問題なく3D映像として再生できた。正確には表示が縦に1ラインずれると左の目/右の目用の表示が逆になり3D効果がおかしくなるし拡大/縮小もできないが、ファイルサイズをそれこそ100分の1にすることもできる。あまり圧縮率を上げると1ラインごと、つまり左右の目それぞれ用の映像の独立性が保てなくなると思うが、実際に100分の1程度まで圧縮しても視聴に問題はなかった。

DVD-Videoの品質で、Windows Media Videoコーデックを使ってエンコードした3D動画をWindows Media Player 12で再生したところ(写真=左)。問題なく3D表示でき、手前からビン、人物、ソファー、カーテンの奥行きがしっかり立体化された。右の画面はファイルサイズの比較で、画面内右が3D動画としてキャプチャしたままのファイル、左がWindows Media Videoコーデックでエンコード後のファイル。サイズ比はほぼ100:1になった

 あくまで現状ということになるが、本機で撮影した3D動画は、試験的ながら開始されたYouTubeの3D再生対応動画としてはアップロードできない点が残念だ。YouTubeはサイドバイサイド方式(左右の目用の映像を左右半分ずつに1つの映像として記録する方式)のみのアップロードをサポートしており、本機で撮影した映像は配信できない。YouTubeでは、再生時に複数の3D立体視の再生方式をサポートしているので、アップロードが可能になれば一気に使い道が広がるともいえる。本機の方式は縦解像度が半分、サイドバイサイド方式では横解像度が半分になるという点で相互変換はロスも大きいとは思うが、PCでの3D映像の楽しみの幅を拡げるという点ではぜひ対応を望みたい部分だ。

3Dカメラの設定は、専用ユーティリティーで行う(画面=左)。対話形式で進むので悩むことはないだろう。カメラで撮影した映像をベースに調整していく(画面=右)

 次のページでは、本機の性能をベンチマークテストで検証していく。

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