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» 2014年02月26日 10時00分 公開

「プリペLTEの都で使う」海外定額データ通信:海外プリペイドSIM導入マニュアル──「スウェーデン・ストックホルムLTE 2014年」編 (3/3)

[山根康宏,ITmedia]
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Teliaは最新LTEモデムの購入ならず

 このように手軽に使え、安いComviqだが、エリアはやや劣ると言われている。筆者がトックホルムの主要エリアを回りながら適当に使ってみた範囲では特に不満はなかったが、ビルの奥などで圏外になる機会はあった。

 では元国営のTeliaのエリアはどうだろう。TeliaのWebサイトによるとプリペイド用のLTEモデムも販売されているようであり、LTEプリペイドSIMとセットでの購入もできそうだ。

photophoto Teliaの店舗。WebサイトにはプリペイドのLTEモデムの記述もあったが……

 Teliaの店舗で、スタッフに「プリペイドで4Gを使いたい。USBデバイスも一緒に買いたい」と伝えるとLTEのUSBモデムを出してくれた。事前に目星をつけていたZTE「MF823」は599クローナ(約9444円)はデータ通信プラン299クローナ(約4714円)+SIMカード代金ゼロの合計898クローナ(約1万4158円)だったが、在庫はセット価格799クローナ(1万2598円)のHuawei製しかなかった。ちょっと安いが、Huawei製はやや古いためWindows 8以降には非対応だったので導入はあきらめた。

 とはいえTeliaのLTEも使ってみたいので、データSIMカードだけ購入しよう。Webサイトによると「299クローナで半年」としか記載されていないが、スタッフに料金を確認すると以下の4プランがあるようだ。

TeliaのプリペイドSIM データプラン 価格
500Mバイト/1日 39クローナ(約614円)
2Gバイト/7日 99クローナ(約1561円)
5Gバイト/半年 299クローナ(約4714円)
10Gバイト/半年 499クローナ(約7414円)

 短期滞在であれば、2Gバイト/7日のプランがちょうどよさそう。別途SIMカード代金の100クローナ(約1576円)を追えた合計は199クローナ(約3137円)だ。SIMカードは1年有効で、1年以内に再び訪れるなら同じSIMカードを使い回せる。初期作業は台紙にあるPINの入力のみ。使い始めはラクだ。

photophoto LTE対応のUSBモデムは旧製品しか在庫がなかった。Teliaのプリペイドデータ料金はこんな感じだ
Telia プリペイドデータSIMのAPN設定
APN online.telia.se
ユーザー名 (なし)
パスワード (なし)

 ただ……ホテルへ戻ってパッケージを開けてみたところSIMカードは「標準サイズ」だった。パッケージに標準サイズとMicroサイズ両用のもの(切り離す位置によってどちらでも使えるタイプのもの)の写真が記載されていたので問題なしと決めつけて確認しなかったのが裏目に出た。筆者はもちろんSIMカッターも持参しているので大丈夫だが、SIMカードサイズについては、その場で開封して確認しておくことを勧めたい。

photophoto SIMカードは標準サイズだった……パッケージ写真にダマされた(トホホ)。携帯するSIMカッターで切断して事なきを得る。初期作業はPIN番号の入力のみ。番号はSIMカードの台紙に記載されている

 TeliaはComviqよりもLTEエリアが広いという話だが、ストックホルム市内でLTEを使う分には互角の印象を受けた。一応、最大通信速度はTeliaのほうが速いケースが多く、時には50Mbps弱もの速度が出たことも確認した。速度を求めるならTeliaの選択がよいだろう。

 初期容量の2Gバイト分を使い切った後の容量追加は、TeliaのWebサイトよりクレジットカード決済で行える。

photophoto 電源を入れると、SMSでウエルカムメッセージが届く。通信速度はComviqの倍となる50Mbpsに迫る……かなりスゴイ値を出してくれた。テザリングももちろん可能だ

プリペイド+低価格に使いたいなら、3Gのセット製品もアリ

 今回はプリペイドLTEサービスにより、ストックホルム滞在中の通信環境はすこぶる快適だった。どちらもホテル付属のインターネットサービスより高速で、しかも1500円前後からと低価格。海外渡航者でも比較的簡単に現地の高速回線環境を入手できるのはとてもありがたいことだ。

photophoto Telenorの店舗(写真=左) コレクションとしてTelenorの3G対応USBモデムとプリペイドSIMのセット。このモデムはWindows 8対応だった(写真=右)

 ちなみに、3G回線でよいならば他社にもプリペイドSIM+USBモデムセットがあり、同様に街中で普通に買える。今回はコレクションとしてTelenorの店舗で3G対応USBモデムと5Gバイト/7日間のプリペイドSIMセットを249クローナ(約3924円)で購入した。端末込みでも4000円ほどと低価格なので、SIMロックフリー機器を持っておらずともPCでデータ通信を使いたい人はこちらを選うとよいだろう。

 ともあれ、海外渡航の機会が多い人、そして本連載を見ていただいて格安な海外プリペイドSIMを買おうと思い立ってくれた方には、やはり1台はSIMロックフリーの機器を入手しておくことを勧めたい。水の都ストックホルムは、街そのものの魅力に加え、現地SIMを入手してお得に済ませたいと思う海外渡航者にやさしい“プリペLTEの都”でもある。


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山根康宏 :香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯/SIMカードコレクターとしても知られ、所有する海外端末数は1100台以上(2013年5月時点)。




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