GartnerColumn

第121回「もはやITは戦略的ではない」との主張に理論武装しておこう

[2003.12.2 UP] バブルの後に逆バブルが訪れるのは世の常である。そして、今や、IT全体がかつてのドットコムバブルの反動としての逆バブル状態に陥る危険がある。今後は「ITは企業にとってもはや戦略的ではない」と主張する人が増えてくるだろう。ITに携わる人間は、そのような意見に対してどのように対応していくべきだろうか?(栗原 潔)


第120回 2003年から2004年における企業ユーザー新規IT投資の内容は?

[2003.11.27 UP] 2003年通期のIT総予算額は、前年度比で増加の傾向を示すことが明らかになった。新規IT投資も、2003年度、2004年度どちらも増加傾向にある。企業ユーザーは何に投資しようとしているのであろうか。(片山博之)


第119回 これからの10年が面白い日本のビジネスアプリケーション

[2003.11.17 UP] これまでの10年は、前半は海外製パッケージの評価、後半はその限界の認知と新たなプラクティスの模索が行われてきた。これらかの10年は、日本企業の要求と水準に合致したビジネスアプリケーションを構想し実現するという面白いものになりそうだ。(浅井龍男)


第118回 企業の生き残りには農耕型ビジネスが必要

[2003.11.11 UP] 「HPはコンピュータ会社ではない。プリンタのインク販売会社だ」「IBMはコンピュータ会社ではない。メインフレーム保守サービスの会社だ」。どちらも、数年前にSunが一人勝ち状態だったときのスコット・マクニーリー氏の発言である。現時点で、これらの発言を振り返ってみると興味深い。(栗原 潔)


第117回 コールセンター市場に本格参入するSAPジャパン

[2003.11.5 UP] コールセンターに対しては、大手企業からの需要は一巡したとの見方が一般的だ。しかし、リプレース需要や、未開拓の市場からの需要は存在しており、ビジネス機会が逸したと考えるのは時期尚早であろう。(片山博之)


第116回 ナレッジマネジメントを日本で議論する意味とは

[2003.10.27 UP] 実現技術に大きな動きが見られるとしても、ナレッジマネジメントの構造についての一般モデルそのものは十分に成熟しているとみていいだろう。しかし、それでも日本でナレッジマネジメントを議論する意味はどこにあるのだろうか。(浅井龍男)


第115回 SunはMicrosoftに学ぶべきだ

[2003.10.20 UP] 今のSunが苦しい状況にあることは否定できない。この苦境を乗り切るためには、彼らはMicrosoftに学び、ドラスティックな方向転換をする以外の道はないだろう。(栗原 潔)


第114回 ビジネスとは切っても切り離せないIT

[2003.10.16 UP] 最近はITの競争優位獲得という効果を否定するような声も聞かれるが、特にCRM、ERP、SCMはビジネスと切っても切り離せない。まだまだ発展途上だ。(片山博之)


第113回 ユーザーの復権──情報システムの主役はだれなのか?

[2003.10.7 UP] 企業におけるITの話題は、ERPに代表されるような業務や管理を目的とするシステムに関するものが中心になっている。しかし、エンドユーザーコンピューティングの背景にあったユーザー中心的な見方が消えてしまったわけではない。(浅井龍男)


第112回 データウェアハウスはビジネス効果創出の基盤

[2003.9.26 UP] シアトルのNCR Teradata PARTNERS 2003に参加した。日本コカ・コーラグループをはじめ、DWHを基盤にしたビジネス分析機や、CRM、ERPなどの利用によって、売り上げの向上やコスト削減に結びついた事例が幾つも紹介された。(片山博之)


第111回 やはりクオリティを中心に回る日本企業

[2003.9.23 UP] 品質管理は日本の製造業のお家芸だと言われてきた。一時は、過剰品質などと言われてコスト高の元凶と目されもしたが、やはり日本企業は品質とその拡大概念としてのクオリティといったところで競争力を維持しようとしている。(浅井龍男)


第110回 Sunの新戦略はMicrosoft流ではなかった

[2003.9.18 UP] SunNetwork 2003において、コンセプトだけが発表されていたSunのプロジェクトOrionの詳細が発表された。Java Enterprise Systemという地味な名称ながらSunの決意が表れた新ソフトウェア製品は、テクノロジー面というよりもビジネス面での革命と言えそうだ。(栗原 潔)


第109回 Oracleのグリッドは素晴らしい、ただし言葉使いはちょっと?

[2003.9.9 UP] Oracle 10gのテクノロジーは高い評価に値するものだ。しかし、それを「グリッド」と呼んでしまうオラクルのマーケティングにはやや苦言を呈さずにはいられない。(栗原 潔)


第108回 日本企業のIT投資は減退気味だが投資額はどうやって決まる?

[2003.9.1 UP] 日本企業の2003年度IT総予算額は、2001年度から2002年度にかけてとほぼ同じ微減傾向。2年連続の減少は1995年の調査以来初めて。企業ユーザーのIT投資額を決定する基準は何であろうか。(片山博之)


第107回 日本の製造業のためのコラボレーション環境とは?

[2003.8.25 UP] 製造業向けソリューションのベンダーからコラボレーションという言葉を聞かない日はないほどだが、実際のところ日本の製造業企業でのコラボレーションの特徴はどのようなもので、なにが必要とされているのだろうか?(浅井龍男)


第106回「アーキテクチャ」って何?

[2003.8.18 UP] IBMが1964年のシステム/360で初めて使った「アーキテクチャ」という言葉は、現在ではさまざまな意味を持つ。この言葉を使って他人とコミュニケーションするときには、事前にその意味を明確に定義し、合意しておくべきだ。(栗原 潔)


第105回 ユーザーにとって複雑になりすぎたIT

[2003.8.11 UP] 運用管理上の課題として「システム要員不足とスキル不足」が急浮上している。アウトソーシングサービスに対する潜在需要とみることもできるが、逆にベンダーが繰り出すコンセプトばかりの発表に多くのユーザー企業がキャッチアップできていないということでもある。(片山博之)


第104回 メタナショナルカンパニーのエンタープライズソリューション

[2003.8.4 UP] 米国に本社を置く企業がグローバルカンパニーを志向しているならば、日本に本社を置く企業は意図しなくてもメタナショナルカンパニーになってしまうようだ。このような性格の差はエンタープライズアプリケーションの姿にも影響を及ぼすのだろうか?(浅井龍男)


第103回 日本ベンダーに求められるのは国際的エコシステムの構築

[2003.7.28 UP] ハードウェアやソフトウェアの技術において、日本ベンダーが特に劣っているということはないものの、国際的なエコシステムの構築は苦手だ。しかし、それをうまくやらなければ、日本は世界の下請工場となってしまうリスクを負うだろう。(栗原 潔)


第102回 日本においてERPパッケージはまだまだ普及する?

[2003.7.22 UP] 前回はPeopleSoft買収を機にERPについて考えてみたが、米国企業とは多くの点で異なる日本のERP市場は、まだまだ成長の余地がありそうだ。(片山博之)


第101回 ナレッジマネジメントとKnowledge Management

[2003.7.15 UP] ナレッジマネジメントといっても日米で連想する内容がどうも異なるようだ。日本の企業にとって意味のあるKMプラクティスを自らで考える必要があるはずだ。(浅井龍男)


第100回 もう一つのソフトウェア訴訟

[2003.7.8 UP] 訴訟というとSCOを思い浮かべるかもしれないが、先ごろ、カシオがソーテックを訴えている。知的財産権が権利者側に有利になっていくのは世界的なすう勢で、ユーザー企業は自己防衛手段を考えるべきだ。(栗原 潔)


第99回 OracleによるPeopleSoft買収が日本のERP市場に与える影響は?

[2003.6.30 UP] OracleによるPeopleSoft買収がもし成功すれば、世界シェアでは首位のSAPを追いかける第2位の地位を確保する力となるが、商慣習の違いから国内メーカーが強い日本市場においてはどうだろうか?(片山博之)


第98回 ERP──歴史の終焉とイノベーション

[2003.6.23 UP] Baan売却、PeopleSoftによるJ.D. Edwards買収、そしてOracleによるPeopleSoft敵対買収と、ERP業界が揺れているが、ガートナーは既に「ERPの終焉」を宣言している。一連の動きは、ERP市場の最終の輝きなのか?(浅井龍男)


第97回 優秀なUNIXプログラマー求む(ただし、経験者不可)

[2003.6.16 UP] かつてUNIX互換のOSを開発しようとしていたOSFが、AT&TのSystem Vでの開発の経験がないプログラマーを募集したことがある。SCOがIBMに対して行った訴訟は、長期的に見れば、クリーンルーム的な開発によるLinuxの既存知的財産権の排除を進め、さらに商用UNIXからLinuxへの移行を加速するだろう。(栗原 潔)


第96回 OracleやHPによるM&Aは健全か?

[2003.6.10 UP] 先週突然舞い込んだOracleによるPeopleSoftの買収提案には業界全体が驚かされた。HPによるCompaq買収もそうだったが、M&A本来の補完と強化という目的からは程遠いし、IT業界における大企業同士のM&Aで大きな成功を収めた事例はほどんど記憶にない。(片山博之)


第95回 大手国産パッケージはどこへ? その再興はなるか?

[2003.6.3 UP] 人事パッケージの国内新興ベンダーが、SAPやピープルソフトのアプローチに倣い、成長を遂げている。古参の大手国内ベンダーにも言い分はあるだろうが、「選択と集中」の名の下で、彼らからは「未来を創る」ためのビジョンが見えてこなくなった。(浅井龍男)


第94回 オラクルのRACは「本物」のクラスタ

[2003.5.28 UP] コンピュータのデザインとは、音速で飛ぶジェット機とはいはいをする赤ん坊の同期を取るのに似ているという。つまり、キャッシュ技術が重要ということだ。クラスタでサーバが複数台になるとキャッシュの管理もさらに複雑になる。Oracle9i RACは、その問題の解決に真面目に取り組んだ製品のひとつだ。(栗原 潔)


第93回 LinuxはWindowsより満足度が上?

[2003.5.20 UP] 日本のサーバ市場全体から見るとまだまだニッチな市場のLinuxだが、最近実施した満足度調査によると、「総合評価」で最も高い評価を得たのは驚くなかれ、Linuxであった。これほど「満足度」の高いLinuxが、普及率としてはいまだに5%を下回っているのはなぜだろうか。(片山博之)


第92回 人工知能とe-CRM

[2003.5.12 UP] e-CRMは、21世紀初頭に姿と名前を変えて再登場した人工知能システムだと考えてもよさそうだ。そして、この流れはe-CRMシステムを超えて、Webサービスに関するガイダンスとかナビゲーションをもっともらしく提供するフロントエンドサービスの提供を目標とし始めるとみても間違いはないだろう。(浅井龍男)


第91回 いいとこどりアーキテクチャのNUMAとRAC

[2003.5.6 UP] NUMAとOracle9i RACは、素性こそ違うが目的は同じ。比較的安価なマシンの組み合わせによって、高価なマシンでなければ達成できないトランザクション性能を発揮しようというのだ。NUMAは古くからあるが、Windows Server 2003とLinuxによるサポートという追い風がある。(栗原 潔)


第90回 CRMはもう古い? ビジネス上の価値を見直してみよう

[2003.4.28 UP] 「CRMはもう古い」という言葉がCRMに早くから特化してきたベンダーから聞こえてくる。しかし、CRMとは、顧客そのものの管理という意味ではなく、顧客との関係を中心に考えた、ステークホルダーとの関係性管理、と考えるのが妥当であろう。そういう意味でCRMの価値というものは今後も変わるものではない。(片山博之)


第89回 ビジネスを記述するということ

[2003.4.21 UP] 「ビジネス」を記述するための手法は幾つか存在しているが、これらで「ビジネス」が記述し切れるかというと、そう簡単な話ではない。基本的には企業内システムを想定して作られてきた手法ばかりだし、「能動的な人間」という要素を無視できないからだ。(浅井龍男)


第88回 大型サーバは死せず

[2003.4.14 UP] ブレードやクラスタといった話題の技術の登場により、高価な大型サーバが不要になるかといえばそんなことはない。それは、ITの世界で繰り返し議論されてきた「必ずしも間違ってはいないが、正しくない」主張のひとつである。(栗原 潔)


第87回 ユーザーが思いつく主要なCRMのベンダーとは?

[2003.4.7 UP] CRMソリューションプロバイダーとして、あなたが思い浮かべるベンダーはどこだろうか? ガートナーが調査したところ、ダントツの1位はIBMだった。また、NECとSAPが順位を上げ、逆に富士通は評価を下げた。彼らの戦略をおさらいしてみよう。(片山博之)


第86回 「日本的なもの」から見るビジネスアプリパッケージ

[2003.3.31 UP] 経済学者の岩井氏は、「会社をヒトとして見る」ことを日本的な会社原理だとしている。このため、日本企業のマネジメント層は、ERPやCRMのパッケージに違和感を覚える。企業の構成員はそれに従って労働力を提供する人々、という捉え方を普通にしてしまうからだ。(浅井龍男)


第85回 ユーティリティーコンピューティングは企業の競争力を奪う?

[2003.3.24 UP] 「コア・コンピタンス経営」の著者、ハメル氏の言葉がこの半年間、ずっと引っ掛かっていた。彼の「ユーティリティーコンピューティングは差別化に貢献できない」という、その言葉には、私なりの異論がある。IT投資の効果が表れるためにはさまざまな要因があり、少なくとも4階層に分けて考えるべきだ。(栗原 潔)


第84回 Linux需要の実体は? スキル不足への懸念からユーザーは慎重

[2003.3.17 UP] Linuxの話題は絶えない。しかし、それらはすべてベンダーサイドの動きに過ぎない。実際のユーザーである企業や自治体は、調査結果から分かるとおり、社内技術者の不足や、そのスキル不足を最も懸念しており、極めて慎重だ。(片山博之)


第83回 サンは再びコストイノベーターとなれるのか

[2003.3.17 UP] 恒例のアナリトスカンファレンスでサンは、「スループットコンピューティング」戦略とプロジェクト「Orion」を発表している。かつて、UNIXワークステーションとサーバで2度、コンピュータインダストリーを変革したサンは、再びチャレンジを始める必要がある。(浅井龍男)


第82回 オラクルのOracle All-In-One施策は顧客リスクの引き受け

[2003.3.10 UP] 北米のエンタープライズアプリケーション市場では、ユーザー企業の多くがシステムへの新規投資に対して相当に慎重になっている。そんな中、オラクルが先ごろ打ち出したOracle All-In-One施策は、顧客のリスクを引き受けることによって、自らの競争力を高めようとするものだった。(浅井龍男)


第81回 地味だが中身は濃かったサンのアナリストカンファレンス

[2003.3.1 UP] 2月下旬、サンが年次アナリストカンファレンスを開催した。向こう1年の同社の戦略が明らかにされる極めて重要なイベントだ。今年は随分と地味になったが、しっかりと「わが道を行くサン」を印象付けた。「サンの道」とはR&Dに強力にコミットした総合システムベンダーということだ。(栗原 潔)


第80回 電子自治体市場のベンダー、イメージではIBMが躍進

[2003.2.24 UP] 政府や自治体システム市場は、大手国内ベンダーによって牛耳られているが、日本IBMが大幅なイメージアップに成功している。その背景には、市区町村向けに改良を加えた「Domino City」というグループウェアの販売開始もあるようだ。(片山博之)


第79回 日本は本当に「メインフレーム大国」なのか?

[2003.2.10 UP] 日本は「メインフレーム大国」と言われているが、だから遅れている市場だと捉えるのは短絡的に過ぎる。本当の問題は、メインフレームが必要でない領域でも惰性でメインフレームを使用し続けたり、実はメインフレームが必要なほどの高要件の領域なのに無理やりにUNIXやWindowsへ移行しようとすることだ。(栗原 潔)


第78回 電子自治体システムのアウトソーシング需要はどのくらい?

[2003.2.3 UP] 地方自治体の合併の流れもあり、情報システムの統合化の動きも活発だ。この動き始めた市場に巨大なアウトソーシング需要を期待するベンダーも多い。これまで国産ベンダーの牙城だった自治体市場だが、外資ベンダーでも、セキュリティなど、自治体が求める高度で柔軟な技術があれば、まだまだ新規参入できる余地はある。(片山博之)


第77回 エンタープライズアプリケーションの2003年を展望

[2003.1.27 UP] 2003年のエンタープライズアプリケーションは「正しい判断」のベースとなるシステムの実現に向けた試みが明瞭になるだろう。しかし、ベンダー、プロバイダーからの提案はますます似通ったものとなりそうだ。ユーザーに突き動かされる形でベンダーが変化することを期待する。(浅井龍男)


第76回 ITプロジェクトの失敗とは具体的に何を意味するのか?

[2003.1.21 UP] 「CRMプロジェクトの半数は失敗する」、ガートナーのプレゼンでしばしば耳にする言葉だが、この「失敗」の定義は何なのだろうか? われわれは、投資に見合うだけの効果が得られていない場合も含めている。ITに対する投資効果は厳しい目で見ることが必要なのだ。(栗原 潔)


第75回 緊急時の投資抑制にはブレーキアシストとABSが必要

[2003.1.16 UP] 最近の自動車にはブレーキが適切に効くよう、ブレーキアシストやABSが装備されている。これと同様、企業経営にもそうした役割を果たす組織や人が必要となる。IT投資の抑制というブレーキのタイミングを誤りやすいからだ。(黒須 豊)


新春特集 2003年に求められるIT投資とは?

[2003.1.6 UP] 今年の新たなトピックとして付け加えるならば、それは「選択と集中」であろう。使い尽くされているキーワードだが、その重要性はますます高くなっている。「IT予算聖域論」がもはや成り立たなくなっている一方で、あらゆる領域のIT投資を抑えるというような、消極的な発想では企業の競争力そのものを衰退させてしまいかねないからである。(栗原 潔)


新春特集 2003年のキーワードは運用管理効率化とデータ有効活用

[2003.1.6 UP] 2003年度のIT投資も、景況が大きく改善しない限り、増加に転じる可能性は少ない。CRMやERPなどの導入予定状況を見ても、潜在需要は大きくても、実際に導入を計画するユーザーは減っている。このような状況下でのユーザーの関心事は、既存のシステムをどのようにすれば効率良く、かつ効果的に運用できるかだ。(片山博之)


新春特集 2003年こそガングロやルーズソックスからの脱却を

[2003.1.6 UP] 職業柄、私は毎年のように、今年の、あるいは、来年のIT投資動向はどうなるのかという質問を受ける。競合他社が、どれくらい投資するかを知りたいのだろうか。この際、「横並び意識」はそろそろ卒業することを強くお勧めしたい。これは、ユーザーのみならずベンダーにも当てはまる。(黒須 豊)


第74回 日本でのCRM普及を目指して(後編)

[2002.12.24 UP] 前編ではROI測定手法を持つCRMユーザーが極めて少なく、そのことがCRMの普及を阻害していると書いた。CRMに対する潜在需要を実需に変えていくための主要なポイントを、2002年8月に行った大規模なユーザー調査の結果をベースに幾つか紹介しよう。(片山博之)


第73回 プロジェクトXのIT

[2002.12.16 UP] セルフサービスやナレッジマネジメントからなる「B2E」は、それぞれがコミュニティーの中で何を経験し、何を問題だと思い、どのような形で会社に持ち込んでくるのか、が重要だ。それらは、NHKの人気番組「プロジェクトX」と重なる。(浅井龍男)


第72回 Utility Datacenterのデモにはちょっとびっくりさせられた

[2002.12.10 UP] 日本HPがUtility Data Centerを発表した。いったん物理的な導入作業を行っておけば、再配線作業を行うことなく、管理コンソールから自由に構成を変更できるというものだ。利用可能なソリューションを他社に先駆けて提供できた点は高く評価してよいだろう。(栗原 潔)


第71回 目に見えないITアウトソーシング?

[2002.12.3 UP] 最近目立ってきた大型アウトソーシング契約の多くは、数年後に問題を抱えることになるだろう。原因は、明確かつ適切なSLAを確固たるプロセスとして位置づけて運用していないことにある。契約時点で、取り決めたルーチンをただ単に取り決めた手法で運営していればいいというものではないからだ。(黒須 豊)


第70回「ナレッジマネジメント」とどう付き合うべきか?

[2002.11.25 UP] 膨らむ想像と期待とは裏腹に「ナレッジマネジメント」に成功した会社や部門はそう多くはない。そして、このコラムの主張は「ナレッジマネジメントをしよう」と思うな、というところにある。(浅井龍男)


第69回 日本でのCRM普及を目指して(前編)

[2002.11.18 UP] ガートナーのITデマンド調査室で主席アナリストを務める片山博之氏が、日本でのCRM普及について2回に分けてレポートする。片山氏は、CRMの潜在需要は極めて高いものの、そのROIを測定する手法がまだ確立されていないことが、普及を阻害しているとみている。(片山博之)


第68回 ガートナーのベンダー評価−−サンは「Promising」

[2002.11.5 UP] サンは今試練の時にある。株価は3ドルを割り込み、買収の懸念さえあるが、ガートナーによる最新の評価は「Promising」(5段階評価の真ん中)と変わらない。マクニーリーCEOは求心力を失っていないし、「N1」などの革新的なアイデアも登場している。数年後には、ソリューションベンダーとして、サンが生まれ変われる可能性も高い。(栗原 潔)


第67回 提携と合併――富士通/アクセンチュアやIBM/PwCCの思惑は?

[2002.10.28 UP] 今月からGartner Columnは、4人のアナリストによる持ち回りとなっている。今週は、リサーチディレクターを務める黒須豊氏にお願いをした。今年は、富士通/アクセンチュアやIBM/PwCCのように、大型の提携や合併に踏み切ったIT企業が目立つ。あまりメディアが書かない、それぞれの企業の思惑に焦点を当てている。(黒須 豊)


第66回 ユーザー調査に見るマイクロソフトの企業イメージ

[2002.10.21 UP] 今月からGartner Columnは、4人のアナリストによる持ち回りとなった。今週は、ガートナーのITデマンド調査室で主席アナリストを務める片山博之氏にお願いをした。8月に行ったベンダー・イメージ調査の結果から、マイクロソフトというIT企業が日本の企業ユーザーからどのように見られているのをレポートしている。(片山博之)


第65回 システムの美しさとコラボレーション

[2002.10.15 UP] 今月からGartner Columnは、4人のアナリストによる持ち回りとなった。今週は、エンタープライズアプリケーションとKMを担当されている浅井龍男リサーチディレクターが登場する。「美しくモデル化されていたエンタープライズアプリケーションが混沌とした現実世界に向き合おうとしている」と浅井氏。それが新たな頭痛の種をシステム部門に運んでくるのだという。(浅井龍男)


第64回 リアルタイム化するデータウェアハウス

[2002.10.9 UP] 9月末から10月初めにかけて、米NCRのユーザーカンファレンス「PARTNERS」に出席した。彼らの戦略の柱は、「ペタバイト」と「アクティブ・データウェアハウス」だ。より多くの情報をリアルタイムで競争力に変えていくという概念は、今や現実のものとなりつつある。(栗原 潔)


第63回 「プロビジョニング」という言葉が流行りだした理由

[2002.9.19 UP] 元々は通信事業者の用語であったプロビジョニングという言葉が他のIT分野でも使用されるようになっている。この言葉の意味を追求してみると、今、ITインフラ管理の世界で起きている長期的なパラダイムシフトが見えてくる。(栗原 潔)


第62回 メインフレームのすごさについて技術的に解説しよう[3]

[2002.9.11 UP] メインレームは過去の遺物? とんでもない話である。メインフレームには、コスト高さ、および対応するソフトウェアの少なさという課題があるのは確かだ。しかし、メインフレームは、現在でも十分に魅力的な選択肢となる幾つもの優位性を持っている。(栗原 潔)


第61回 メインフレームのすごさについて技術的に解説しよう[2]

[2002.9.2 UP] 今回はメインフレームが提供する最強のクラスタ環境である並列シスプレックスについて解説しよう。(栗原 潔)


第60回 メインフレームのすごさについて技術的に解説しよう[1]

[2002.8.26 UP] UNIXもWindowsもOSのハイエンド機能においては実はメインフレームを追い続けている。メインフレームを勉強することで、ハイエンドのシステムに求められる要件も明らかになり、UNIX/Windows OSが将来的に目指す方向も見えてくるだろう。(栗原 潔)


第59回 進化する「置き薬」コンピューティング

[2002.8.19 UP] サーバの世界でも、余分のCPUをオフラインの状態で納入しておき、ユーザーが必要になった際にオンラインにし、その時点から追加分の料金が発生するタイプの課金方式が普及しつつある。(栗原 潔)


第58回 Webサービスはビジネスになると断言しよう

[2002.8.5 UP] 今回は、現時点において、単なる実験ではなく、ビジネスとしての価値を提供しているWebサービスの事例を幾つか紹介してみたい。(栗原 潔)


第57回 あなたが考えているよりも重要なLiberty Alliance Project

[2002.8.1 UP] 構想だけで具体的な内容がはっきりしていなかったLiberty Allianceも仕様の公開、そして、サンによるサポート製品の発表により、その姿が明らかになってきた。これらの動きを、またサンとマイクロソフトの標準化勢力争いが始まったのかと見ていると、ことの本質を大きく見誤ることになるだろう。(栗原 潔)


第56回 メインフレーム・リホスティングという選択肢

[2002.7.23 UP] メインフレーム・リホスティングとは、メインフレーム上で稼動している既存アプリケーションを、ほとんど変更なしに他のプラットフォーム(多くの場合、UNIXサーバ)へ移行することである。幾つかの条件が満足されれば、このような単純移行が有意義なこともある。(栗原 潔)


第55回 Itanium 2の光と影

[2002.7.15 UP] 7月9日のItanium 2の記者発表会の盛り上がりは正直言っていまひとつだった。ハードウェア製品の発表について言えば、IPFに社運を賭けているHPの登場は当然としても、ほかは日立とNECのみ。ハイエンドのPCサーバに力を入れているはずのIBMとユニシスは、将来的に対応製品を出荷するという意向を表明したに留まった。また、デルは大量の需要が見込めないということから今回は静観の姿勢を取っている。(栗原 潔)


第54回 Webサービスとエンタープライズポータルの合流に期待

[2002.7.8 UP] Webサービスに関する議論の中で不足している要素のひとつが人間のユーザーとのやり取りに関する機能(今風に言えば、ユーザーエクスペリエンス)である。このギャップを埋めてくれるのは次世代のエンタープライズポータル製品になるだろう。(栗原 潔)


第53回 Webサービスをもっと現実的に見てみよう

[2002.7.1 UP] 最近になり、IT系だけではなく、ビジネス系のメディアでもWebサービスが扱われることが多くなってきた。しかし、そこでは遠い未来の話が、あたかもすぐに実現可能なように語られてしまうことが多い。Webサービスの適用はもっと現実的な領域から考えてみるべきだろう。(栗原 潔)