「SIMフリー時代」は……本格的に来てますか?ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」(2/2 ページ)

» 2013年10月02日 17時00分 公開
[島田純,ITmedia]
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SIMフリー仕様のNexus 7、Nexus 4の発売を受け、日本通信が「SIMフリー時代の本格的な到来」を宣言

photo 日本通信9月2日発表のニュースリリース

 SIMカードサービスの先駆けとして、b-mobileでSIMカードサービスを展開する日本通信が、SIMロックフリーのNexus 7やNexus 4が日本向けに販売されることを受け「SIMフリー時代が本格的に到来した」と宣言文を出した。一応、この告知に合わせて、新サービスや新端末が発表されたわけではない。

 確かにNexus 7のLTE内蔵モデルやPadFoneシリーズなど、“当初からSIMロックフリー機器”として販売される機器が日本市場でも増えつつあり、これら機器用に用いるであろう低価格志向のSIMカード製品およびサービスをネット通販や家電量販店でも手軽に入手できる体制が日本でも整ってきた。また、国内の大手通信事業者(主にNTTドコモ)が販売する端末のSIMロックを解除できる施策・サービスもじわじわと認知されつつある。

 とはいえ、国内でSIMロック解除が行える通信事業者は現時点NTTドコモのみ。ソフトバンクモバイルは一部の(あまり望まれていない)端末のみの試験的な対応に留まっており、今後のSIMロック解除対応機種の拡大については不明(積極的には行わない方針のようだ)。KDDIはSIMロック解除対応端末は存在せず。イー・アクセスの端末は、これまでSIMロックフリー機器だったが、ソフトバンクによる買収後に方針を変更し、新しく発売される端末は基本的にSIMロックありとなってしまっている。

 ちなみに、NTTドコモも販売ということで「それなら!」と期待した人は多かったであろうiPhone 5s/cも「iPhone 5s/cのSIMロック解除は行わない」とのこと。非常に残念である。

 というわけで……日本のSIMロック解除に関わる環境はあまり前進していないように思ってしまうこの頃なのだが、ともあれモバイラーとしては好みの機器を好みのサービスで使えるSIMロックフリーの動きはもっと活発になってほしい。特にスマートデバイスはASUS製以外の機器もグワッと増えてほしいものである。

「Pocket WiFi GL09P/203Z」、発売から1週間で実売価格が“実質”ではなく「一括0円」に…

photo SoftBank 4G+EMOBILE LTEを利用できる「Pocket WiFi GL09P(203Z)」

 モバイルWi-Fiルータの新機種では、AXGP(SoftBank 4G/EMOBILE 4G)とLTE(EMOBILE LTE)などに対応する「Pocket WiFi(GL09P)」(Pocket WiFi 203Zも同等)が8月9日に発売された。

 GL09Pは発売当初、本体価格(一括価格)4万800円、24カ月の割賦払い金1700円/月、通信料割引額1700円/月となる“実質0円”機種だったが、発売日から1週間ほどたった都内販売店の多くで「一括0円」と……さらに安くなっていた。

 この場合の一括0円とは、通信料からの割引額はそのままに上記の4万800円分が0円になる。つまり月額利用料がそのまま1700円値引きになると考えるとよいだろう。

 なおSoftBank 4GとEMOBILE LTEの両方に対応するGL09Pは、端末の仕様上メインで利用する回線はソフトバンクモバイルの提供する回線となっているほか、SIMロックが施されているなど、どちらかと言うとイー・モバイルの端末というよりはソフトバンクモバイルの影響が強い端末となっているのだが、発売からわずか1週間での大幅な端末価格の値下げを行ってしまうのも、これまでのイー・モバイルではあまり見られなかった販売施策だと思う。

 GL09Pの短期間での極端な値下げは他社動向や発売後の販売状況を考慮しての決定と思われ、「キャンペーンなどを柔軟に打ち出していく」という手法そのものは否定しない。ただ、発売直後の価格で契約・購入した人はアハハ……ハハ(泣)となるしかないのである。

今月のモバイルWi-Fiルータぷち検証──GL09Pの通信まわりの使い勝手を解剖

photo GL09PのWeb設定ツールで確認できる通信量ログ

 というわけで、筆者が“発売日”に購入したGP09Pを検証しよう。

 まずは通信方式と、通信量制限から。GL09Pは、SoftBank 4G(AXGP)とEMOBILE LTE、3GサービスであるULTRA SPEEDとEMOBILE G4、計4つのネットワークを利用できるポータブルルータだ。ソフトバンクモバイルが提供するAXGPなど「B回線」と呼ばれる回線をメインの回線として利用し、イー・アクセスの提供する3GのEMOBILE G4のみが「A回線」として補助的に使われる仕様となっている。

 筆者が契約したGL09Pにて主に都内で使用した限りでは、イー・アクセスの3G回線であるEMOBILE G4に接続されるのは都内の地下鉄駅などのエリアのみの印象で、実際、通信量ログを確認してもB回線が圧倒的に多いようだ。

 数週間ガッツリ使用してみたところ、B回線(SoftBank回線)の通信量は合計7.17Gバイト、A回線(EMOBILE回線)は0.62Gバイト。回線種別を意識せずに都心部であれこれ利用したのだが、通信量の差は約10倍だった。筆者環境においては少なくとも、B回線がメイン回線として使われることが分かった。

 ところで、この数週間で通信量が上限の7Gバイト/月を超えたのだが、A回線(EMOBILE回線)については7Gバイトを超えても速度制限は発生しないサービスとなっている。それぞれのネットワークごとの速度と制限内容を以下にまとめた。

A回線/B回線 ネットワーク種別 通信速度 1カ月の通信量制限 このほか速度制限事項
A回線 EMOBILE 3G 下り最大21Mbps
上り最大5.8Mbps
1カ月の通信量7Gバイトを超えても速度制限は施されない(対象外) 2014年1月までを対象に、24時間ごとのパケット通信量が300万パケットを超えた場合、当日21時〜翌日2時の間に通信速度制限を実施する場合がある。具体的な制限内容は非公開
B回線 AXGP(2.5GHz帯) 下り最大110Mbps
上り最大10Mbps
1カ月の通信量が7Gバイトを超えると、その月は速度制限が施される 直近3日間(当日は含まず)のパケット通信量が839万パケット以上になった場合、当日6時〜翌日6時まで通信速度が制限される。ただ、具体的な制限内容は非公開
ULTRA SPEED(1.5GHz帯/3G) 下り最大42Mbps
上り最大5.7Mbps
EMOBILE LTE(1.7GHz帯) 下り最大75Mbps
上り最大25Mbps

 ただ……GL09Pは使用するネットワークの種類を手動/固定で設定できない。1カ月あたりの通信量が7Gバイト/月を超えそうなのでA回線(EMOBILE回線)のみを利用する──といった運用ができないのは少しもどかしい。(国内利用時に)手動で接続するサービス/ネットワークを選択できないのは(2013年9月現在の)端末仕様のようなので、今後のソフトウェアアップデートなどによる改善・改良があることに期待するとしよう。


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