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» 2009年11月18日 11時00分 UPDATE

安くなったハイエンドモバイルPC:ただのCULVノートPCでは満足できない──ワンランク上の新型「FMV-BIBLO R」を試す (1/3)

NetbookやCULVノートPCと低価格化が著しいが、高性能なモバイルPCの需要も根強い。フルモデルチェンジした「FMV-BIBLO R」をチェックしよう。

[鈴木雅暢,ITmedia]

新デザインの採用でスリムに生まれ変わったボディ

ht_0911br01.jpg 新しい製品名を採用した「FMV-BIBLO R」

 富士通のコンシューマー向けPCブランド「FMV-BIBLO」シリーズの冬モデルが発表され、ラインアップが一新された。その中で「FMV-BIBLO R」は、従来機にあたる「FMV-BIBLO LOOX R」からモデル名とともにフルモデルチェンジを果たした、12.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載した光学ドライブ内蔵のモバイルノートPCだ。Netbookに続いて話題となっているCULV版CPU搭載ノートPC(CULVノートPC)を上回る機能とバッテリー駆動時間を備えたハイエンドモバイルPCで、店頭販売向けのカタログモデルはCPUなどの違いにより2モデルが用意されている。ここでは上位モデルのFMV-VIBLO R/E70を評価した。

 新設計のボディは、全体的なデザインイメージを従来機のFMV-BIBLO LOOX Rから継承しつつ、微妙なカーブが付けられていた天面はほぼストレートに、またベースボディもフラットかつスリムになるなど、よりすっきりとしたフォルムに生まれ変わっている。

 本体カラーはブラックのみで、天面にはつややかなきらめきをたたえた光沢ブラックの塗装が施されている。さらに、キーボード奥はラメ入りの光沢ブラック、パームレストにはザラっとした触感のドットパターンのテクスチャを張るなど、同じブラックでも素材や質感に変化を付けつつ細部まで丁寧にデザインされており、上品で高級感のある仕上がりだ。

 ボディサイズは282(幅)×215(奥行き)×29.9(厚さ)ミリと、先代モデルと比べて横幅で2ミリ、奥行きで8ミリとわずかに大きくなっているものの、最厚部は逆に7.5ミリ薄くなっている。重量は公称約12時間の駆動が可能な標準バッテリー(内蔵バッテリパックL)搭載時で約1.37キロ、オプションで公称約5.5時間駆動の軽量バッテリー(内蔵バッテリパック)搭載時で約1.25キロとなっている。

ht_0911br02.jpght_0911br03.jpg 光沢感あふれる液晶ディスプレイ天面(写真=左)。手の脂や指紋などの汚れは目につく。新モデルでは、パームレスト面に凹凸感のあるパターンを採用している(写真=右)

 スリム化の代償か、ほぼ同等スペックの先代機(FMV-BIBLO LOOX R/D50)と比べて標準で約80グラム、軽量バッテリー搭載時で約50グラム重くなっており、公称駆動時間はそれぞれ約0.3時間、約2.6時間短い。加えて、ACアダプタはFMV-BIBLO LOOX CやLOOX Mシリーズと共通になり、サイズは46(幅)×108(奥行き)×30(厚さ)ミリと従来機に付属していたものより若干小ぶりになったが、ケーブルを含めた重量は約295グラムと微増した。他社の1.5キロ以下のモバイルノートPCと比べると若干大きめだが、オプションで用意されているスティック型の軽量ACアダプタは、サイズが29.2(幅)×132(奥行き)×29.4(厚さ)ミリ、約255グラムとスリムだ。

 一方でこれまでと同様、堅牢性への配慮は健在だ。開発段階で液晶ディスプレイ天面からの全面加圧試験(約200キロf)、一点加圧試験(約35キロf)、非動作時の約90センチの高さからの落下評価試験などをクリアしており、キーボードにはボディ内部に水滴が侵入しにくいバスタブ構造を採用している。実際、手に持った時には硬質かつ内部に空洞を感じるような独特の感触がある。

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上下2モデルでCULV版CPUを導入

ht_0911br04.jpg 2基のメモリスロットやHDDベイは底面から容易にアクセスできる。別売の「内蔵バッテリ」は標準のLタイプと同形状で、セル数が半分になったものだ

 Intel GS45 Expressチップセットをはじめとした基本システムは従来機と共通だが、新モデルではCPUはCULV(Consumer Ultra Low Voltage)版が導入されたため、先代機から比べるとワンランクダウングレードされた格好だ。評価機でもある今回の上位機「FMV-BIBLO R/E70」が、先代の下位モデル「FMV-BIBLO LOOX R/D50」に相当する内容となっている。冬モデルではSSDを内蔵した従来の上位機「LOOX R/D70」に相当するモデルはなくなり、代わりに廉価版のデュアルコアCeleronを搭載した低価格モデルが加わった。

 ちなみに、FMV-BIBLO Rシリーズの上下2モデルのハードウェアスペックは、CPUとメモリ容量、指紋センサーの有無を除けばほぼ共通で、OSは上位モデルが32ビット版Windows 7 Professional(Windows XP Professionalのリカバリメディアが付属)、下位モデルが32ビット版Windows 7 Home Premiumを導入し、Office Personal 2007 with PowerPoint 2007(SP2)が付属する。同社は以前から本機を「ビジネスモバイルノート」と位置付けており、両モデルにPowerPoint 2007がバンドルされ、上位モデルにWindows XPのリカバリメディアが付属するのは、その表れだ。

 上位モデル「R/E70」のCPUはCULV版Core 2 Duo SU9400(1.4GHz/2次キャッシュ3Mバイト)、下位モデル「R/E50」ではCULV版のデュアルコアCPUであるCeleron SU2300(1.2GHz/2次キャッシュ1Mバイト)を採用している。消費電力の目安であるTDPは、いずれも10ワットだ。

 チップセットにはグラフィックス機能を統合したIntel GS45 Expressを搭載しており、グラフィックス機能は、GS45内蔵のIntel GMA 4500MHDグラフィックスコアを利用する。Intel GMA 4500MHDではH.264/VC-1/MPEG-2のハードウェアデコード機能を含むHD動画の再生支援機能を内蔵しており、Windows 7標準のWindows Media Player 12などでBlu-ray Discタイトルや、AVCHDムービーなどをCPUに負荷をかけずにスムーズに再生できる。

ht_0911br05.jpght_0911br06.jpg CPUにはCULV版Core 2 Duo SU9400(1.4GHz/2次キャッシュ3Mバイト)を採用(写真=左)。HDDに搭載した3D加速度センサーと連動して落下の衝撃や振動などによる損傷を防ぐ「Shock Sensor Utility」の画面(写真=右)。電車内などでの利用時に検出されないよう周期的な振動を無視したり、センサーの感度の調整などが行える

 次のページでは、同社のCULVノートPCのFMV-BIBLO LOOX Cシリーズと比較してみよう。

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