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» 2009年04月20日 07時00分 UPDATE

5分で分かる、先週のモバイル事情――4月11日〜4月17日

ウィルコムがシステム手帳に挟めるネット端末「WILLCOM NS」を発表。また楽天が自社IP電話とウィルコム網を使ったMNVOサービスに参入した。ドコモ富士通陣営とソフトバンク東芝陣営で争われていた「かんたん携帯」訴訟が和解し、双方が勝利宣言を行った。

[平賀洋一,ITmedia]

ウィルコム、「WILLCOM NS」を発表――システム手帳に挟むインターネット端末

photo 「WILLCOM NS」

 ウィルコムは4月15日、システム手帳に収まる東芝製の薄型MID「WILLCOM NS」(WS026T)を発表した。「NS」とは“Network Stationery”の略。専用のリフィルアダプターが付属しており、バイブルサイズのシステム手帳に挟んで利用できる。

 ディスプレイは4.1インチのワイドVGA(480×800ピクセル)で、感圧式のタッチパネル操作に対応。OSにはWindowsCE 5.0を採用した。ユーザーメモリは325Mバイト確保されているのに加えて、最大16GバイトまでのmicroSDHCが利用できる。

 内蔵する「W-SIM」を使って最大通信速度204kbpsのPHS通信が行えるほか、無線LAN(IEEE802.11b/g)によるネット接続も可能。音声通話はできないが、jig.jpのアプリケーションサービス「jiglets」によりWebブラウザやメーラー、RSSリーダー、スケジューラーなどの小型アプリを利用できる。そのほかにも、ACCESS製の「NetFront」ブラウザを用意した。また、オフライン環境でもネットコンテンツを閲覧できるよう、自動巡回(オートパイロット)ソフトも備わっている。

 発売は4月24日だが、ウィルコムストアでは4月17日から予約を受け付けている。WILLCOM NSの新規契約時の価格は5万2800円。24回払いの場合は、頭金が4800円で本体代金が月額2000円となる。ただし、WILLCOM NS購入時は月額3880円の新つなぎ放題契約が必須で、W-VALUE SELECT利用時には2900円のW-VALUE割引が適用されるため、2年間は月額2980円で利用できる。

「かんたん携帯」の販売等の差し止め訴訟、双方が勝利宣言

 ソフトバンクモバイルの東芝製「かんたん携帯 821T」が、NTTドコモの富士通製の「らくらくホンIII」と酷似しているとして、ドコモと富士通がソフトバンクと東芝に対し製造/販売等の差し止めを求めていた問題は、4社が和解することで決着した。

os_rakukari01.jpgos_rakukari02.jpg ドコモの富士通製「FOMAらくらくホンIII」(写真=左)とソフトバンクモバイルの東芝製「かんたん携帯 821T」(写真=右)

 和解条件は非公開だが、ドコモ側は「公正競争の観点から、制限される部分を明確にするなど審理は有意義だった。次期機種に関しても和解し、自社の主張は達成できた」とコメント。ソフトバンクモバイル側も「次機種開発にも影響のない和解で満足している」とし、双方が実質的な勝利を宣言した。

進化するケータイのユーザーインタフェース

 東京・ビッグサイトで行われた「第19回ファインテック・ジャパン」では、ケータイUIをテーマとする講演が行われた。iPhone 3Gを販売するソフトバンクモバイルの丹波廣寅氏は、「ソフトバンクモバイルが提供しようとする機能やサービスを、どのように1つの世界観に載せてユーザーに提供するか。これがUIの重要なテーマ」とコメント。端末の描画系と操作系、そして機能が有機的に結合すれば「ユーザーにとって違和感のないUIを提供できる」と丹波氏は指摘した。

 同社の「モバイルウィジェット」を例に挙げ、「ユーザーが“やりたい”と思った瞬間、思考を中断させずに操作できるUIを提供したい」とも述べ、ネットワーク側のサービスをシームレスに取り込んだ“あたかも、なんでも入りケータイ”、買ったときにはシンプルな端末だがユーザーがUIやアプリ、サービスを自由に拡張できる環境を用意したカスタマイズケータイ、携帯電話の形にとらわれない“機能特化型”デバイスなどの構想も飛び出した。

 NTTドコモの「iウィジェット」や「iコンシェル」のUI開発を手掛けてたデザイン会社takram design engineering代表の田川欣哉氏は、「「前の画面と次の画面とがどういう脈絡でつながっているかを解説しないと、“自分が何をやっていたか”が分からなくなる」と端末機能に合わせて複雑化するケータイUIの問題点を指摘。今後はiPhoneの様に、ディスプレイを情報の“のぞき窓”として捉えるUIが主流になると予測した。

 昨今はタッチパネルを使ったUIが注目されている現状に対し田川氏は、現在の十字キーが劣っているわけではなく「“はし”を使うか、“フォーク”を使うかの問題。ダイレクト感のあるインタフェースに注目が集まりがちだが、小さな画面を有効に使う上では、十字キーには大きなメリットがある」とし、それぞれの良さをわきまえて作ることがユーザーオリエンテッドなUIを生み出すポイントだとまとめた。

ケータイフィルタリングの利用者数が573万人に

 電気通信事業者協会(TCA)と携帯電話・PHSキャリア5社は4月15日、「有害サイトアクセス制限サービス」(フィルタリングサービス)の利用者が3月末時点で573万2450人に達したと発表した。

 2008年度末以降、18歳未満のユーザーが携帯電話・PHSを利用する場合、親権者から「不要」との申告がない限り、原則としてブラックリスト方式のフィルタリングサービスが適用される。

楽天がPHSにMVNO参入――移動・固定を問わないIP電話サービスを定額で提供

photo 「楽天モバイル for Business」に対応する6端末

 楽天子会社のフュージョン・コミュニケーションズは4月15日、ウィルコムのPHS網を利用した法人向けのMVNOサービス「楽天モバイル for Business」を開始した。

 対応端末はWindows Mobileを搭載したスマートフォン「WILLCOM 03」「Advanced/W-ZERO3[es]」と音声端末の「WX330K」「X PLATE」「WX330J(Z)」「WX220J(Z)」の6機種。加入者にはPHSの070番号とIP電話の050番号を2つ付与され、同社IP電話サービスのFUSION IP-PhoneとウィルコムのPHS間の通話を定額で利用できる。また端末からのメール送受信も無料で行える。

 月額基本使用料は2310円。無料通話以外では、固定電話あてが3分8.4円、携帯電話あてが1分16.695円となっている。Webアクセスなどメール送受信以外のパケット料金は、月額0〜2800円(0.084円/パケット)の2段階料金が適用される。

Androidがバージョンアップ――Google、「1.5」のプレビュー版をリリース

 米Googleは4月13日、携帯電話プラットフォーム「Android」のソフトウェア開発キット(SDK)「Android 1.5 SDK」のプレビュー版をリリースした。

 バージョン1.5には、ソフトキーボード、ホームスクリーンウィジェット、ライブフォルダ、音声認識、ビデオ録画・再生などの新機能が追加。システム全体のユーザーインタフェースが改良され、カメラ機能の起動、GPS、Webブラウザのスクロールなどが高速化された。Android 1.5 SDKの正式リリースは4月末になる見込み。

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「MediaFLO」の実証実験、沖縄ユビキタス特区でスタート

 KDDIとクアルコムジャパンが共同設立したメディアフロージャパン企画は4月16日、沖縄県那覇市と豊見城市に設定されたユビキタス特区で、MediaFLOを使った多チャンネル放送の実証実験を開始した。

 MediaFLOは、モバイル機器向けの次世代マルチメディア放送の1規格。ストリーミングだけでなく番組をオンデマンドでダウンロードするサービスや、IP通信と連携した双方向性を持つ。

 実証実験では映像20チャンネル、音声3チャンネルを同時に配信。さまざまな環境下での受信品質や周波数利用効率の高さを実証し、事業化の検討に役立てる。実験期間は2009年秋まで。

「iコンシェル」契約数、サービス開始5カ月で100万件を突破

 NTTドコモは4月14日、「iコンシェル」の契約数が100万契約を突破したことを発表した。iコンシェルは、待受画面にライフスタイルや居住エリアに合わせた情報を自動的に表示したり、スケジュールを自動更新してくれるエージェントサービス。“ひつじのしつじくん”などのマチキャラが、執事のように情報を案内する。

 4月6日時点の対応コンテンツは、スケジュールが89種、トルカが57種、インフォメーションが72種、マチキャラが45種。対応機種はSTYLEシリーズ、PRIMEシリーズ、SMARTシリーズおよびPROシリーズのうち13機種で今後も拡大する予定だ。なおドコモでは、100万契約突破を記念したコンテンツ「ひつじの執事室」を開始した。

モバイルSuica会員数が150万人を突破

 おサイフケータイで東日本旅客鉄道(JR東日本)のSuicaサービスが利用できる「モバイルSuica」の会員数が、4月15日に150万人を突破した。モバイルSuicaは2006年1月にスタート。現在はドコモ、au、ソフトバンクモバイルの端末で利用できるほか、夏からはウィルコムのおサイフケータイ端末向けにもサービスを開始する。

苦戦が続く携帯電話メーカー、NokiaとSony Ericssonが第1四半期決算を発表

 フィンランドNokiaは4月16日に第1四半期(2009年1〜3月期)決算を発表した。売上高は前年同期比26.7%減の92億7400万ユーロ、純利益は前年同期の12億2200万ユーロから90%減の1億2200万ドルとなった。携帯端末の出荷台数は9320万台で、前四半期(2008年10〜12月期)から18%減、前年同期比でも19%減。北米の出荷台数は31%の増加だったが、中南米、中東・アフリカ、アジア太平洋、中国、欧州の各地域で13〜45%減なり、市場シェアは37%へ低下した。

 翌4月17日には英Sony Ericssonが2009年度第1四半期の決算を発表。売上高は前年同期比36%減の17億3600万ユーロとなり、2億9300万ユーロの純損失を計上した。携帯電話の販売台数は、3月20日の同社予想(1400万台)に近い前年同期比35%減の1450万台だった。推定市場シェアについては、前四半期比2ポイント減となる約6%としている。

 今年の携帯端末市場についてNokiaは、出荷台数が前年から最大10%程度下回ると予測。上半期の落ち込みの方が下半期より大きいが、第2四半期は今期と同等もしくはわずかに回復するとしている。

 Sony Ericssonの小宮山秀樹社長は、全世界で携帯電話需要の低迷が続いたことから、厳しい結果になったとコメント。年間4億ユーロのコスト削減施策を追加し、早期の黒字化を目指すとした。

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