現在のところ、CortanaはPCでの利用よりも「スマートフォンでの利用」を重視した作りだ。ここまでの説明で分かるように、Cortanaで利用可能なパーソナルアシスタント機能の多くは、キーボードが使えない環境や作業場以外での情報確認などを想定したもので、PCの利用できる環境ではあえてCortanaを使う必然性はない印象も受ける。
仕組み的にもAppleのSiriやAndroidのGoogle Nowに近く、スマートフォンのプラットフォームとしての両者を強く意識した仕様だ。実際、下記のような比較ビデオがNokia名義でYouTubeに公開されていたりと、当面のターゲットはスマートフォン市場にある。
となると、うわさ通りMicrosoftが次期WindowsにCortanaを搭載するならば、どのようなシナリオを考えているのだろうか。PCで作業中、寂しいときの話し相手……という線も捨てがたいが、どちらかといえば「デスクトップPC」での利用よりも、将来的なOS統合を見据えた「タブレットへのCortana展開」を考えている可能性が高い。
次期Windowsでは「デスクトップSKU」と「モバイルSKU」といったように用途別にOS製品が用意される可能性が指摘されているが、モバイルSKUはデスクトップ画面を持たず、従来のWindows PhoneとWindows RTの中間体のようなOSになることも予想される。
モバイルSKUを搭載するPCでは、キーボードを持たないタッチ中心の操作体系になるとみられ、こうしたデバイスでCortanaの活用を進めていくという考えだ。CortanaをPCに搭載することで、Cortana対応アプリを増やしていくという狙いも考えられ、将来的にはWindowsのセールスポイントの1つになるかもしれない。
まずは現地時間9月30日に行われるMicrosoftの発表内容に注目だ。
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