Microsoftが2011年にSkypeを買収して以降、Windows Live Messengerは2013年4月8日にSkypeに統合され、ソフトウェアの提供が終了した。アカウント統合はその成果の1つだ。
具体的には、SkypeのアカウントとMicrosoftアカウントとをひも付ける形でアカウントの統合が行われる。Skype上でSkypeおよびWindows Live Messengerの連絡先が表示され、Skypeを使うことでこれまで通りそれぞれメッセージの送受信が行える。
これまでMicrosoft系のサービス(Live MessengerやSkyDriveなど)と、Skypeを同時に利用する場合、それぞれ異なるアカウントを設定し、個々のソフトウェアでログインしていたことだろう。「アカウント統合」を行うことで、この2種類のサービスを1つのID/パスワード(この場合は「Microsoftアカウント」)にまとめ、管理できるようになったということになる。
特にWindows 8/RT向けに提供される「Skype for Windows 8」アプリにおいては、このアカウントの統合が必須になっている。アプリの初回起動時に現Skypeアカウントの入力が求められ、それと現在Windows 8/RTでMicrosoftアカウントでサインインしているPCにおいて、Microsoftアカウントとの統合が自動的に行われる。
デスクトップUI版Skypeでも、もちろんアカウント統合は行える。こちらは基本的にWindows 8をローカルユーザーアカウントでサインインしている場合、あるいはWindows 7以前のOSを使っている場合に該当する。Microsoftアカウントでのログイン情報をOSが管理していないため、具体的にはユーザーが意図して統合するという作業を行う。SkypeアカウントをMicrosoftアカウントとひも付けたくない人もいると思うので、それぞれのアカウントは必要に応じて使い分けられるようにもなっている。
SkypeはFacebookアカウントとも連携できるので、「People」でGoogleやFacebookといった外部サービスと直接接続していない状態であっても、Skype単体でFacebookの連絡先を参照することもできる。一応、間違ったMicrosoftアカウントとSkypeアカウントを結びつけてしまったり、あとからFacebookアカウントを追加したいと思った場合も、「アカウント間のリンク解除」ももちろん可能だ。Skypeアプリの「アカウントの詳細」→「アカウント設定」より、アカウントの接続解除・追加が行える。この接続関係は1対1となっているため、もし複数のアカウントを併用して使い分けている場合(例えばビジネスとプライベートなど)にはこれらも応用してほしい。
SkypeとMicrosoftアカウントの統合を行うことで、Skypeおよび前述のLive Messengerで登録してあるユーザー連絡先のほか、「People」アプリで参照できるすべてのユーザーの連絡先(インスタントメッセージの送信、IP通話など)はSkypeアプリでもまとめて参照可能になるのが利便性が高まるメリットの1つだ。
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