Modern UI(Windowsストア)アプリには、少し面倒な制限がある。
それは、標準状態では保存場所がシステムドライブ(通常は「c:\」以下)に限定されるというもの。最近のSSDベースのタブレット/Ultrabook類は標準ストレージとして64G〜128Gバイト程度の搭載量が主流でこれまでのHDDベースのノートPC比でとても少なめ、さらにSurface RTなど低価格志向のタブレット/2in1デバイスには32Gバイト程度しかないモデルもあり、購入時初期状態であってもあまり(数Gバイトほどしか)フリーエリアがない場合がある。
このため、使っていくうちにストレージ容量が乏しくなり、遠からずこのインストール制限に引っかかる事案が発生してしまったりする。それ以外に「ライブラリ」の存在も少々ややこしい。標準ストアアプリの多く(例えば「ミュージック」「フォト」など)は、ローカルデータの保存先としてこのライブラリ登録先しか参照できないのだが、このライブラリフォルダは標準状態ではシステムドライブのユーザーフォルダ内に存在するため、アプリだけでなく、高画素写真や大量の音楽データなど、必要なデータを保存しただけですぐに容量を超えてしまうことが考えられる。あとから追加したSDメモリーカード/外付けHDDなどの外部ストレージはライブラリ参照先に標準では含まれない。
一応、Windows 8.1ではSkyDriveを軸にしたクラウドストレージの併用も考慮しているので、その意味でローカルは別に……という方針は間違っていないのかもしれないが、ユーザーからすればそんなことはない。ローカル環境でのアクセスに制限があるというのは意外とやっかいだ。
というわけで今回のTipsは「外部ストレージ領域をライブラリの参照先に加える方法」である。こちらはWindows Super SiteでPaul Thurrott氏が紹介していた方法より抜粋する。考え方は簡単。例としてSDメモリーカードスロットを持つ機器に差したSDメモリーカードを別途接続した外部(というか追加)ストレージとみなし、その領域をライブラリの参照先に加えてしまうと解決する。
まずは、Windows 8.1でWindowsエクスプローラから消えてしまった「ライブラリ」項目を復活させよう。デスクトップUI画面からWindowsエクスプローラを起動し、「表示」→「ナビゲーションウィンドウ」→「ライブラリの表示」で項目にチェックを入れる。これで左側のペインに「ライブラリ」が復活する。
次にライブラリを開いた状態でいずれかの項目(画面例は「ピクチャー」)を選択した状態にすると、上のメニューに「ライブラリツール─管理」という項目が出現するので、それを選ぶ。その中の「ライブラリの管理」をクリックすると、「ピクチャー」が選択されたときに参照するフォルダの一覧が表示されるので追加したいSDメモリーカードのディレクトリ名(この場合は「d:\Pictures」/ほかのフォルダも応用可能)を加えてやればいい。
こうすることで、ストアアプリより別ストレージも参照可能になる。システムフォルダ内の画像しか参照できない「フォト」アプリも、SDメモリーカード内の画像を参照できるようになると、なかなかはかどるものである。
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