「1Tバイトもあるのなら、自分の持ってる全部のファイルを丸ごとアップロードしてしまえ」と考える方も当然いるはずだ。筆者の場合はメインの写真フォルダだけで1.8Tバイトあるため、ほぼ不可能だが、今後もOffice 365を継続利用して1Tバイトのストレージ領域が半永久的に使えるのであれば、そういう選択肢もアリだろう。
共有設定さえうまく行えば、出先で手持ちのタブレットやスマートフォンを介して膨大なメディアライブラリをOneDrive経由で利用できる。特に手元のローカルストレージ容量が限られているモバイルデバイスの場合、本来のストレージ容量の制限を超えて活用が可能になる。
ただし、次の点に注意しておきたい。
OneDriveとローカルフォルダのオフライン共有を行うことで「ローカルファイルの自動アップロード」が可能になるが、上記の理由もあり運用には注意が必要だ。もし自動アップロード機能を使う場合、前回も紹介した「ファイルを同期する」の設定を「オフ」にする一時停止機能を組み合わせて、アップロードのタイミングに気を付けよう。
またWindows 8.1/RT 8.1のOneDriveにはローカルPCの「カメラロール」を自動的にアップロードする機能が用意されており、ここでアップロードするファイルを「高解像度版」にすることで、写真限定の自動アップロードが可能になる。しかしカメラロールに入っているのは「PCのカメラで撮影した写真」であり、これをそのまま活用する機会は少ないと筆者は考える。
さらに、アップロードするファイルの種類によってはアカウントの利用規約違反になる可能性があるため、あらかじめ注意しておきたい。
なお、OneDriveの究極的な利用方法として、Microsoftが「音楽ファイルをOneDriveにアップロードし、PCやモバイルデバイスからストリーミングで楽しむためのサービスを準備している」というウワサが以前より存在する。現時点で確かな情報はないものの、同社の音楽配信サービス「Xbox Music」はストア経由でDRMのMP3ファイルを購入する形態を採っており、こうした利用が可能といえる。
他社のサービスで入手したものや自前でリッピングしたファイルの利用範囲が「公開設定可能なOneDriveへのアップロードによるストリーミング配信」に対応しているかは不明だが、もし著作権的な問題をクリアできるのであれば、注目ポイントの1つだろう。
次回は、モバイルデバイスでの活用をはじめ、OneDriveをさらに有効活用するためのアプリを紹介していきたい。
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