一方のストレージは、上位モデルがSSD、下位モデルが1.8インチHDDという構成はそのままに、容量がそれぞれアップした。具体的にはSSDが64Gバイトから128Gバイトに、HDDが80Gバイトから120Gバイトに増加し、新型ではSSD内蔵モデルがHDDモデルの容量を上回った。ちなみに、評価機はともにサムスン製のストレージを採用しており、HDDモデルは「HS12UHE/A」、SSDモデルは「MMDOE28GXMSP」という1.8インチのドライブだった。初代機のインタフェースがParallel ATAだったのに対し、2代目はSerial ATAに変更されたので、このあたりのパフォーマンスの変化も気になるところだ。
最後に、ベンチマークテストで新型MacBook AirのSSDモデル(MB940J/A)とHDDモデル(MB543J/A)の性能をチェックした。比較対象には、MacBook Airと同じGeForce 9400Mを搭載した新型MacBook Whiteを取り上げた。
iTunesでファイル変換に要した時間は、QuickTimeファイル(再生時間1分)の「iPod/iPhone用」変換でSSDモデルが121秒、HDDモデルが131秒、Appleロスレスファイル(再生時間10分)のAAC変換ではSSDモデルが24秒、HDDモデルが32秒だった。CINEBENCH R10では、OpenGLのスコアがSSDモデルは3128、HDDモデルが3086、Rendering xCPUのスコアはSSDモデルが3320、HDDモデルが2668と、CPUクロックが2.0GHzと高速で、ストレージも2.5インチHDDと異なる新型MacBook Whiteがリードする格好となったが、3Dレンダリング性能やGPUのOpenGL性能はインテルチップセットを採用した旧型MacBook Airに比べて大幅に向上したのが分かる。

iTunesを使って、再生時間1分のQuickTimeファイルを「iPod/iPhone用」に、再生時間10分のAppleロスレスファイルAACをAACに変換した際の所要時間を手動で計測したもの(写真=左)。右のグラフはCINEBENCH R10の結果、Rendering(Multiple CPU)とShading(OpenGL Standard)の値を掲載した以上、新型MacBook AirのSSDモデルとHDDモデルを見てきたが、基本性能の着実なアップに加え、Apple Storeでの直販価格もSSDモデルが29万8800円、HDDモデルが21万4800円と従来モデルに比べて引き下げられた。モバイルPCとして見ると、約1.36キロという重量や限られたインタフェースが悩ましいところだが、Max OS X搭載の製品としては唯一無二の軽さと薄さを誇る。内部スペックうんぬんよりも、アルミ削り出しのスリムボディにひかれて購入するのも十分に「アリ」と思わせる魅力を秘めた製品であるのは間違いなさそうだ。
次回は、Windows XP環境でのテスト結果をお届けする。
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