「Windows 8.1 Preview」ファーストインプレッション──バックエンドでの細かい変更が目立つ:BUILD 2013(2/2 ページ)

» 2013年06月28日 14時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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日本語化と画面分割

 BUILD 2013会場で配布されたSurface Proは英語版のWindows 8が導入されており、アップグレードに使用したUSBメモリ内のファイルも英語準拠のため、そのままでは日本語化できない。言語設定を変更し、別途言語パックの導入が必要になる。

photophoto 配布されたSurface Proの環境は英語バイナリのため、日本語化に際しては表示言語設定の変更ならびに言語パックの導入が必要。Surface RTは現時点では言語パックが提供されていないが、Surface Proは日本語の選択も可能だ

 また、一部情報によれば同日に8.1 Previewへのアップデートが提供されたWindows RTでは日本語用の言語パックが提供されていないため、システムの日本語化は現時点行えないという。ただ、今回検証するx86/x64プラットフォーム向けの通常Windows 8.1 Previewバイナリは特にそうした問題もなく、言語パックさえ入れれば困ることなく日本語化できた。日本語化の後の日本語表示状況は写真のようになる。

photophoto 日本語表示に設定したスタート画面、右はチャームメニューを表示したところ
photophoto 日本語化後の各所の日本語表示を比較。基本的にはWindows 8と一緒だ
photophotophoto 設定で気付いた人がいるかもしれないが、よく使う設定メニューが履歴形式で表示されており、階層を掘らずともトップ画面からすぐに目的の設定に触れるようになっている(画像=左、中央)
スタート画面でマウスカーソルを左上または左下に持っていくと(タッチ操作の場合は画面左端から指を中央方向へと持っていき、いったん左端に戻す動作)、過去に開いたアプリ一覧が表示される。ここに「スタートボタン」が表示されている点に注目(画像=右)

 今回のアップデートにおいて、筆者が最も気になったのは「画面分割」機能だ。従来のWindows 8も、画面を「メイン」と「スナップビュー」の2つのペインに分割して表示することができたが、画面比率は常に固定であった。「メイン」+「メイン」の構成にすることはできず、あくまで補助的なマルチタスク動作に留まっていたわけだ。8.1ではこの縛りがなくなり、2つのModern UIアプリを半々/1:1の形で配置可能になった。

photophotophoto Windows 8.1は、Modern UIでも画面を分割して2つ以上のアプリを同時に実行可能になった。分割比率は中央のバーを動かすことで細かく調整可能で、どのサイズまで一方のペインを縮小できるかはアプリの設計に依存するようだ。地図アプリでは3つめの画面サイズまでが限界

デモンストレーションでは2つ以上のアプリを複数ペインに分割して同時動作させていたものも見たのだが、残念ながら今回Surface ProでWindows 8.1に少し触れた段階ではその方法は分からなかった(こちらは追って検証したい)。

 画面分割比率は半々だけでなく、かなり細かく調整できる。ただ、片側ペインのサイズ的限界があるようで、中央の分割バーを片側に寄せすぎると、その寄せられたアプリは自動的にバックエンドに回り込んで消えてしまう。このサイズのしきい値はアプリごとに異なっているようで、例えば地図アプリは全体の3分の1ほどのサイズになると消えてしまうのに対し、Internet Explorerはかなり細いサイズまで縮小が可能だった。そして、どちらがメインのペインとして動作しているかはサイズには依存せず、適時切り替えて操作対象を指定できる。現在どちらのペインにフォーカスが当てられているかは、中央の分割バーにある縦棒の位置で判別できる。

photophotophoto 従来までは独立した画面として存在し、Snap Viewで分割表示しても各ウィンドウのサムネイルが表示されるだけだったデスクトップUI画面も、このような形(右ペイン)で画面分割による縮小表示が可能になっている(画像=左)
画面を分割した状態のままでいったんスタート画面へと戻り、画面分割とは直接関係ないアプリを呼び出すと、分割バーの真上にアプリのサムネイルが出現する。この状態でサムネイルを左右いずれかに移動させると、分割された画面の片方が新たに開いたアプリのものとなる(画像=中央、右)

 実際に操作してみて分かったことがもう1つ。いわゆる従来までの「スナップビュー」がWindows 8.1ではなくなっている。ペインのサイズを縮小していくと、アプリはそれに合わせて画面表示を最適化していくのだが、明確に従来のようなスナップビューの形状になることがなかった。また前述したようにペイン最小化におけるサイズもアプリにまちまちだ。このあたりがWindows 8から8.1への変化で特に大きなポイントと言えるかもしれない。

 特にWindowsストアアプリ開発者は画面分割されることを前提に、Windows 8でのModern UIアプリの最小サイズだった1024×768ドットといった解像度や画面比率の固定表示に頼った作りが難しくなり、ユーザーの画面サイズの変更を見越したUIの最適化を意識しなければいけなくなったといえる。

photophoto 上記の地図アプリの場合とは異なり、Internet Explorerではこのサイズまで画面が縮小可能。アプリごとに縮小可能なサイズのしきい値が違うようだ(画像=左)
アプリを起動した状態で画面上端から下端まで指を動かすと「アプリを終了」できる。これは画面分割中でも可能なのだが、画像=左の状態から画面右ペインに対してこの操作を行うと、このようなブランク表示となる。おそらくPreview版ゆえのバグとみられる


 Preview版を総括すると、いわゆるベータ版に相当する扱いのバージョンながら安定性も高く、既存のWindows 8ユーザーであればそのまま違和感なく扱えるレベルに仕上がっている。ただ、ユーザー側にとっては違和感がなくても、新たな画面分割機能に見られるようにバックエンドでの細かい変更点が多々見受けられる。アプリ開発者の負担はやや多くなっている可能性がある。

 Microsoftはここ最近、小型志向のタブレットをプッシュする傾向があるが、これは大画面のPCから小型タブレット/スマートデバイスまで、1つのアプリで幅広くカバーすることを推奨していることを受けての事情・意向とみられる。いずれにせよ、Windows 8.1の趨勢(すうせい)はこれらアプリ開発者の労力と動向に依存することになると予測する。


「鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8」」バックナンバー

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