まずは液晶ディスプレイを1台追加し、デュアルディスプレイ環境で試してみる。評価に用いたSurface Proは、本体のMini DisplayPortを用いて別途外付けの液晶ディスプレイを追加できる。Surface Proの内蔵ディスプレイは1920×1080ドット表示対応、用意した液晶ディスプレイも1920×1080ドット表示対応ということで、フルHD解像度のディスプレイが横に2つ並んでいる環境である。
マルチディスプレイは「ディスプレイ1のみに表示」「ディスプレイ2のみに表示」「2つに同じ画面を表示(クローン表示)」「表示画面を拡張する(スパン表示)」より表示スタイルを選択して活用する。一般的に自分用として使うならデスクトップ領域を拡張できるスパン表示、プレゼンテーションなどで使うならクローン表示を用いるだろう。
ではスパン表示状態でModern UIアプリを複数表示させてみよう。外付けディスプレイがタッチ非対応モデルである場合は、メイン画面以外はマウスでの操作が必要になるがこのあたりは適宜自身で対応してほしい。
Modern UI上でアプリを起動し、画面上部でカーソルが手のひらマークに変わったところで他方のディスプレイのほうまでドラッグすると、該当するアプリがそのディスプレイに表示される。この動作を繰り返し、画面分割機能でのマルチウィンドウ表示は、最大で5つのアプリを同時に表示できることが分かった。今回の環境としたフルHD×2画面構成の場合、メインディスプレイは最大2つ、セカンダリディスプレイは最大3つとなる。解像度が同じなのに同時に表示できるアプリの数が異なるのだが、メインディスプレイが最大2つであるのはWindows 8.1のひとまずの制限のようで、本来はセカンダリディスプレイで実現する3つが標準だとみられる。
なお、参考画面は4つ以上同時に表示できそうにも見えるかもしれないが、4つめのアプリを表示させようとすると既存アプリのどれかが消えてしまうので、結果としては3つ──であった。こちら、筆者の予想だが、最低解像度である横500ピクセルを基準に“1画面で同時表示が可能なアプリの個数が繰り下げで決定”され、フルHD解像度の場合は「1920÷500=3.84」のため、小数点以下を切り捨てて「3」と言うことになるのではと思われる。横2000ドット以上のディスプレイなら「4」になると想定されるのだが、こちらは追って検証したい。
このようにWindows 8.1でのModern UIの環境はなかなかよくなった。ただ、既存のデスクトップUIで行っていた作業は、変わらずデスクトップUI上でそのまま作業するほうが効率がいい場面も多いので、あくまでModern UIのみで提供されるアプリを組み合わせた際の使い方の例が増えた、と考えることにしたい。
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