評価機のOSはAndroid 1.6であったが、Dellからは同2.1のアップデータが配布されており、2010年内には同2.2もリリースされる予定だ。CPUには最大1GHzで動作するSnapdragon QSD 8250を採用しており、プリインストールされているQuickofficeでWordやExcel、PDF文書を開いたところ、動作は非常に軽快で、写真や動画の閲覧も快適に行えた。
オプションで、HDMI出力が可能なホームドック(クレードル)が89.99米ドル、内蔵のGPS機能とGoogle Mapsと連動したナビ機能も生かせる車載キットが39.99米ドルで用意されているのも興味深いところだろう。
バッテリー容量は3.7ボルト 1530mAh(5.66ワットアワー)で、前述したように底面のカバーを取り外すことでバッテリーにアクセス可能だ。バッテリー単体の重量は約36グラムで、駆動時間は連続待ち受けが約400時間、連続通話が約9時間50分となっている。今回はテストできなかったが、Webブラウザの閲覧やメールの送受信、eBookリーダー的な使い方ならば、1日の利用も期待できるだろう。iPhoneやiPadのようにバッテリーが交換できない点に不安を覚えるユーザーには、本機のようにバッテリーが交換できるのは好ましいはずだ。
入力環境に目を移すと、横位置では横長のボディを生かしてテンキーや左右のカーソルキーが表示される。ただ、横長なだけに本機を両手で持ちながら中央のキーを押すのが少々やりにくかった。縦位置ではこれらのキーがなくなるものの、片手での操作は問題なく行えた。個人的には、縦位置状態のiPhone 4 ソフトウェアキーボードだと、キーが小さすぎてどうしてもタッチミスが発生してしまったが(フリック操作を除く)、本機の場合はそのようなストレスは感じなかった。
PCとの連携機能として、「PC Suite」というソフトウェアが用意されている。住所録や電話番号などの同期をはじめ、端末内データのバックアップやリストアと機能的には非常にシンプルだが、USBケーブルと接続してボタンを押すだけと簡単に扱えるのがポイントだ。
以上、簡単にStreakを見てきたが、携帯性と軽快な処理速度、画面の見やすさといったハードウェアは非常に好感が持てた。一方でソフトウェアは、一部のアプリケーションやウィジェットを除いてハードウェアの特性を生かしたものが少なく、HTCのDesire HDのようにHTC独自のウィジェットを内蔵したり、PCとのユニークな連携機能もなく、GALAXY TabのようにドコモマーケットやSamsung Appsといった独自マーケットも現時点ではない。
このあたりは、日本での展開を含めて気になるところだ。もし今シーズンに投入されるのであれば、すでに発表を終えたau(KDDI)以外のドコモかソフトバンクからということになる。一気に戦国時代を迎えたAndroid端末の中で、ユニークなポジションを占めることになりそうなStreakの今後の動きが気になるところだ。
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