● ● ●
料金体系などをあえて複雑にして、同業他社と比較しにくくすることで、消費者を故意に“confuse”=「混乱」させるマーケティング手法、“confusion marketing”というものがあることを第183回で紹介しました。4コマ目で登場する、Dilbertの著者、Scott Adamsによる造語“confusopoly”とは、まさしくこの“confusion marketing”を指すものなのですね。
この言葉の初出は、1997年に出版された『The Dilbert Future』という書籍で、どうやらAdamsは“confusion”=「混乱」と、“monopoly/oligopoly”=「独占/寡占」を組み合わせたようですね。ちなみに、“confusion marketing”という概念がマーケティング関連の文献に現れ始めるのは2000年ごろからですから、Adamsはすごい先見の明の持ち主なのかもしれません。
とはいえ、TwitterやSNSなどのソーシャルメディアの浸透によって、ここまで消費者の声の力が増しているいま、消費者をわざと混乱に陥れるような手法を使えば、その結果は火を見るより明らかです。ディルバート、口車に乗せられちゃいけませんよ。
[翻訳・解説:Yvonne Chang]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.