株主の利益より、自分の将来の方が大事ディルバート(213)

» 2011年03月25日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

ディルバート、グスタフと一緒にわれわれのWebサイトで新製品を紹介する準備をしとけ


これまでに作ったものです

こりゃひどいな


何ですって?

情報が全くない。イメージとうっとうしい音楽だけじゃないか


人は読んだ内容に基づいて購入を判断するのに、これでは何の情報も与えてないよ


でも、有益な情報でデザインを乱雑にしてしまったら、見苦しくなって、自分の作品集に載せられなくなってしまいます


もっと良い会社に転職するために、その作品集が必要なんですよ。ここから抜け出すのを手伝ってくれませんか


このWebサイトがどう見えようと、どうせあなたはこのパーテーションの中で死ぬまで、この会社で働くんでしょ


グスタフにアドバイスしたか?

しましたけど、われわれの株主にとって良い日ではなかったと思います


  


 自分のデスクで果てるディルバートと、はかない夢を追う若手クリエーター、あなたが共感するのはどっちですか? まぁ、昨今は非常に厳しい経済情勢ですから、1つの会社で死ぬまで働けたり、転職を考えられたりするのは、ある意味、幸せだとも言えますが。

 5コマ目の“portfolio”は、元々、写真や図面などを収納する「大型の書類かばん」のことでしたが、そこから転じて、その「中身」や「実績」という意味合いも持つようになりました。これを受けて米国では、日本における「職務経歴書」のようなニュアンスで、過去の業務実績を示した書類のことも“portfolio”と呼んでいますね。今回「作品集」と訳した5コマ目の“portfolio”もこちらの意味合いです。

 この他、“portfolio”には「有価証券の一覧」という意味もあります。投資・資産運用の世界では、分散投資する金融商品の組み合わせのことを「ポートフォリオ」、その組み合わせを最適化することを「ポートフォリオマネジメント」と呼んでいますね。

 それにしても第211回のルースといい、ディルバートは本当に厄介者の面倒ばかり押し付けられていますね。だからといって、彼らの言い分を飲んでしまうディルバートもどうかと思いますけどね。特に今回の対応はステークホルダーの損失に直結しているわけですから。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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