コンサルの極意はボッたくりに気付かせないことディルバート(178)

» 2010年07月09日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

――ドッグバートの助言――

良いリーダーとは、議論においてあらゆる側面からの意見を聞けるよう、組織内部に批評者を育てるものだ


例えば、ボクはディルバートを、たったいまボクが述べた点に対して反論するよう養成した


あなたの話の前提は、「批評者の援助なくして、リーダーは判断を下す資格がない」ということです


しかし「適切な批評者を選ぶこと」それ自体が「判断」です


リーダーが「批評者を選ぶ力」が、「そのほかのことを判断する力」より長けていると仮定できる根拠がありません


つまり、法外な料金で雇ったあなたのコンサルタントは、すでに欠陥のあるプロセスに、さらにデタラメな要素を加えろ、と推薦しているわけで


要するに、この会議は時間の無駄であり、あなたのコンサルタントはボッたくっています


どうだ、すばらしいだろう? ボクに報酬として400ドルを支払ってくれ


  


 実際、ボッたくっていながら、ボッていることを何となく正当化しちゃうなんて。しかも、こんなうさんくさいアドバイスで400ドルとは……ほとんど詐欺ですね。でも、こういうコンサルタント、現実の世界にもいそうですなぁ。

 “rip off”は「はぎ取る」「ちぎり取る」という意味ですが、日常会話では「だまし取る」「ボラれる」といった意味で使います。例えば“He ripped you off”は「彼にお金をだまし取られた」、“That’s a rip-off!”は「そんなのは詐欺だ!」という意味になります。また、もともとの「盗む」という意味から、“That song is a rip-off from the Beatles!”は「あの歌はビートルズのパクリだ」と訳すことができます。

 “Flawed”は「欠点がある」「不備がある」という意味で、人物や物事を指す際によく使われます。例えば“he’s flawed as a parent”は「親として問題がある」、“flawed process”は「欠陥のあるプロセス」という意味です。ところで今回ひと役かったディルバートは、ドッグバートから分け前をもらえるんでしょうか!?

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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