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ボスの“リーダー論”、見事におちょくられちゃいましたね。 ディルバートの指摘もなかなか鋭いですが、それに対して“gut”なんていう言葉を持ち出しちゃったのが今回の敗因ですね。
“Gut”は本来、「内臓」とか「はらわた」のことを意味します。ではなぜ「直感」という意味もあるのかと言うと、英語圏の人たちにとって、直感は“腸などの内臓で感知するもの”という感覚があるらしいんですね。それに由来して「直感」を表す際には、“gut”あるいは“gut feeling”と言うようです。
ただ、こうしたことを知らないと、「内臓のどの部分がお利口なの?」というディルバートのセリフのおかしみが伝わりません。そこで4コマ目のボスのセリフ、“I have to rely on my gut”=「直感に頼らなきゃいけない」に、あえて「胸に聞いて」という、「直感」や「内臓」をイメージさせる言葉を付け加えて、ディルバートのセリフにスムーズにつながるようにしてみたというわけです。
なお、“gut”には色んな使い方があります。例えば“Spill the guts”は直訳すると「内臓をこぼす」ですから、「すべてを白状する」「すべてをさらけ出す」といった意味になります。例えば“That guy spilled his guts in that letter”は、「あいつ、あの手紙ですべて白状したぞ」と訳します。
また、“gut”には「勇気」「根性」という意味もあり、実はわれわれも日常的に使っています。そう、「ガッツがある」の「ガッツ」ですね。例えば“He has the guts to challenge the contest again”は、「彼はコンテストに再挑戦するガッツがある」と訳します。それにしても、ここまでからかわれると、ボスが少しかわいそうになってきますね……。
[翻訳・解説:Yvonne Chang]
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